2006/10/25

ダグラス ブルックさん  
アメリカへ帰国されたダグラスさんからメールが来ました。

悪い知らせ としては 日本財団の方針で来年の川船調査は
一年延期に なるだろう との事。

今月彼が訪問された九州の五ヶ所川?の川船大工さんのように
高齢のため 船が作れなくなっていく方が多い状況では
1年の遅れは 大変痛いことに なります。
私が 紹介した高知県越知町の能勢さんは60代でお元気なので
問題は 無いのですが、他の地域では 80歳に近い方が
多いので 大変です。
日本財団を説得出来る方は おいでませんか。

奥琵琶湖ボートセンターで行なったロフティングの授業を
高知の工業高校の造船科でも やってみようという計画は
ダグラスさんも乗り気です。
実現させるため高校の先生方に話を持っ行ってます。
学生さんの造船の体験学習の一環として
非常に良い事だとは認めてくれています。
実現すると 良いのですが。
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2006/10/23

摺り合わせ  
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足を置いている板がカジキ。その上が 上タナ です。
両方の板に斜めにハギ合わせた線が見えます。
ハギあわせた おとしクギのカシラ穴を いやした
埋木が 並んで見えます。

上タナはツヅなどで固定され、
クギを打つカジキとタナの接合面を 摺り合わせノコで
摺り、接触面積を増やし 水漏れを無くします。
ノコは荒目、中目、仕上げと だんだん 細かくなります。
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2006/10/20

接着剤 ユーロイド  
片山造船で使っている接着剤は ユーロイド 120 という商品で
サンベイクという会社が販売しています。
資料を請求してみるとファックスが送られてきました。

ユーロイド120は 尿素、メラミン、フェノール 三者共縮合樹脂で
尿素樹脂よりも 優れている。
可使時間、硬化剤を混ぜてから 固まって作業が出来なくなるまでの時間
が長い。エポキシよりも長いので 作業性が良い。

硬化剤は 塩化アンモンを水で 溶いたもの。

圧締圧、固まるまで掛けるべき圧力は8から15kg/平方センチが適当。

固まるまでは水で 洗えば 溶けて流れる。

私は 初めて見る樹脂ですが、昔 名前を聞いたことのある
尿素系の樹脂のようです。
エポキシのような毒性は 無いという 話です。

圧力を掛けて置かなければいけないのと
隙間の充填力などは エポキシに劣るようです。
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2006/10/19

取り付け前  
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左舷の上タナ用に はいだ板を船体に仮合わせし
クギの位置をスミツケして 上の面を少し大きめに切り出し
カシラ穴を開け カジキにもクギの下穴を開けたところ。
これから 船体にツヅで固定して
前からカジキとの摺り合わせをして クギで 固着します。
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2006/10/18

板をハグ  
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上タナの後ろの方の足りない部分を 同じ9分(27ミリ)の板を
はいで(接合して)広くします。6本見える ツヅ で天井と
つっぱって二枚の板を固定して摺り合わせをします。
左の板に見える クギガシラ(クギ穴)から3寸8分くらいの
オトシクギ(頭の小さい接合用のクギ)を打って固着します。
クギ穴は埋木します。私は ハグのは まだ練習しか
した事がないのですが、弘光さんの話しでは
”それほど 難しくない” そうです。

和船建造の技術の中でも 応用されるべき重要な技術だと
思っています。7分(21ミリ)以上板厚が あれば
ハグ事が出来るそうです。これは 経験的に クギだけで
はいで十分な強度が出る限度の薄さでしょうが
エポキシを使いクギを薄くて短い3寸くらいのを使えば
15ミリ厚くらいまで接合可能では ないかと思います。

板を はいで 幅の広い板が簡単に作れるなら
9メートルの杉の丸太は安く買えるので
9メートルのトリプルチャインのヨットを
3箇所フレーム、バルクヘッドを立てて 15ミリの杉の単板を
張って 船体を作れるなら、
アマチュア向きの手早く出来る工法に なるのでは ないでしょうか。
 
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2006/10/17

上タナ 仮合わせ  
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右舷の上タナ用の厚み9分の板を船体に合わせて墨付けを
しています。板が厚いので 重くて大変です。前の方は曲がりきらない
ので 差し金を使って寸法を取ります。
舟が大きいので 一枚では とりきれません。
後ろの方は 別の板を はいで(接合して) 広くします。
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2006/10/16

上の加江  
片山造船所は中土佐町上の加江漁港にあります。
高知市内の私の家から車で1時間半 西へ、足摺岬の方に
走ります。土佐市、須崎市、を通り
まんが ”土佐の一本釣り”の町 中土佐町久礼から
海岸へ出た隣村です。
16日は 一日のんびり休みだったのでウインドサーフィンを積んで
片山造船へ お邪魔する。
午前は カジキとタテギの摺あわせを見て
お昼を食べてから、造船所隣のトイレ、シャワー付きの海岸公園から
ウインドを出して 一時間ほど遊ぶ。風は あまりなかった。
午後はカジキを釘で固着して、カジキの上面に墨付けをし
上タナが付くように削る。

クギと併用している接着剤はサンベイクという会社が販売している
”ユーロイド”という商品で、私には聞きなれない接着剤ですが
触媒を混ぜてからの使用可能時間が数時間と長いので
舟の作業には良いようです。
成分とか特性とか 調べてみようと思っています。

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2006/10/15

カジキの摺合わせ  
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分かりにくい写真です。
右上のノコギリを置いてあるのがカワラの船首部分
それへ 左から太いタテギが付き、
白く板の縁だけが見えている左舷のカジキ(釘でタテギ カワラに
固定されています)はツヅでもツッパッていて 船体の左右位置を
固定しています。
黒く見えるのが右舷のカジキ板でノコでタテギとの摺りあわせをしています。
黒く見えるのはカジキが厚いので 曲げるために半日 火であぶって
柔らかくしたので 焦げた痕です。

タテギに付けた溝に ぴったりカジキ板の前縁を 合わせるのが
難しそうです。コンピューターで外板展開図を書いて切り出したとしても
最後は現場合わせで 摺合わせることに なるでしょう。
和船作りで 一番気を使う作業です。
 
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2006/10/11

完成した和船  
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弘光造船所の二十尺の和船。
ほぼ 完成しました。
御希望の方には お譲りいたします。

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2006/10/10

タテギ  
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船首材(ステム)の事をタテギ(立木)あるいはミオシ(水押)、ミヨシと
場所 人によって呼び名が 変わります。
写真は 一寸五分の柳瀬 杉のカワラの先端部に
檜の太いタテギを接合した部分です。
色が違うので木組みが 分かりやすいと思います。
手前から打ち込んである木栓で 固定されアカも止められます。

舟に乗る人ならアカという言葉が ミズを意味するのは常識ですが、
アカの語源がサンスクリット語のアカ (みず)から来ているのは
ご存知でしょうか。その他にも
クンピーラ (インドのワニが神様になった)が 金毘羅さんのご神体だし
ナラク (サンスクリットでの意味は地獄)が日本でも 同じ意味で 奈落となっている。
インドの文化言葉が東南アジアから カヌーに乗って黒潮を使って
日本に伝播したという説を 私は信じる者で
フィリッピンに旅行した時、言葉を発しなければ 現地の人と全く区別がつかない
といわれた時、私の祖先は カヌーに乗って渡って来たと確信しました。

万葉の時代には 狩野とか軽野とかの字でカヌーを 表わしていた説が
あったように思います。その中に カタマ*** という記述が
あって ひょっとして カタマランに組んだ軽野かな と
想像をたくましくしたことが あります。
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2006/10/9

戸立  
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カワラにトダテ(戸立)が付きました。板厚一寸五分。
ずいぶん 厚い木を使うのだなあと 感じます。

カワラ (船底板)に付いているフロア材のような物は
カワラの下の床に置かれている厚い基板にボルトで固定されており
オリイレを曲げる時等の カワラの固定の仕事をしています。
普通は天井の梁からツヅでカワラを固定する事が多いでしょうが
片山造船所は天井が高いので、ボルトで床に固定しています。
小屋の中で作らなかった昔も こうしたのでしょう。

また このフロア材の両端はカジキの開きの型になっています。
カジキを合わせる時 便利です。
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2006/10/8

摺りあわせ  
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二枚の板を はぐ (接合する)時には
切り出した板を リン (横木)の上に並べ
ツヅ(写真の六本の立っている棒)を天井の梁と板との間に立てて
板を密着させて固定させます。開いている隙間に摺合わせノコギリを
荒目、中目、仕上げの順に 挽いていって 隙間を無くします。
ノコはたて引きノコですが 大工さんによって造りが違います。
そこが 船大工の秘密ですが、私が見ても ノコ目の違いは
わかりません。
力の加減が難しく、片山息子さんはノコの刃を折り
お父さんに ”うちの弟子は 出来が悪い” ように 言われていました。

左側の板に並んでいる穴は 板をはぐ釘 おとしくぎ の かしら穴です。
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2006/10/4

俣野さんとWOODEN BOAT  
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福井県小浜市仏国寺を訪問した帰りに
滋賀県高島市新旭町にある水鳥観察センター内の
wooden boat center で俣野さんにお目にかかりました。
センター長の村尾嘉彦さんや、四万十川で何年かカヌーの
インストラクターをされていた鈴木匠さんとご一緒に
楽しい夕食を 頂きました。

先週末には ここで DOUGLAS さんのワークショップが 行われ
これからの 日本の木造ボートの将来に大変 有意義な交流が持たれたようです。

建造中のGL工法のカヌーを見せてもらいました。
私は 12ミリから15ミリの杉の単板を使い、ダブルチャイン船型で
GL工法で組み立てた和船を 作りたいとおもっています。
軽くなるので 幅を広くして復元力を確保し
舵 センターボードを付け、ジブの付いたジャンクリグで帆走したいと
思っています。
板厚が12ミリ位だと、合板では 起きないことですが、
単板では 割れが入ってくる可能性があるようです。
メイドリームさんは その辺の情報を お持ちではないでしょうか。
割れを防ぐために FRP 薄いクロス一枚積層という手が考えられますが
樹脂の塗布だけで 済ますような 妙案は ないでしょうか。

俣野さんとは 非常に話が弾み 舟の話しを はずれても実に色々な事を
よくご存知で 大変楽しい時間を過ごすことが 出来ました。
次は来年二月仏国寺で一週間の接心の帰りに お邪魔します。
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2006/10/2

片山造船  
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高知県中土佐町上の加江の片山造船所。
カワラを据えたところです。座っているのは片山 お父さん。

20尺の櫓船を 4はい中土佐町より注文を受けました。
お父さんの和船建造技術を息子さんに継承してもらう
意味も あります。ファミリーで建造しています。
息子さんは大学の造船科を出て 主にFRP船を建造しています。
設計ソフト マックサーフを使う世代です。
板図だけの世界もまた 面白いでしょう。

写真は一寸五分のカワラをオリイレで曲げているところです。
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2006/10/1

訃報  
高知市みませの船大工 柳原さんが亡くなられたと
聞きました。80歳くらいです。
残念なことです。
最近 高知県内 ただ一人だった 櫓 の専門の方も
亡くなられたそうです。
DOUGLASさんが 川舟の建造を習おうと予定していた
4人の船大工さんのうち 三人が病気で船を作れなくなった
というのも 、今が最後のチャンスであることを
示すもののようです。
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