2007/2/25

新潟の川舟  
横浜マリタイムミュージアムで見せてもらった
新潟県岩船郡朝日村の縄文文化の里朝日が
電話 0254−72−1577
管理している船大工室本徳太郎さんの
川舟製作のビデオは良く作られていて 
刳り船から五枚つくりの和船に進化していく途中の
カジキが削りだした杉材です。
早速取り寄せてみようと思います。

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2007/2/25

日本丸  
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神奈川県の横浜に用事があって日帰りで行ってきました。
早く着いたので みなとみらい線で日本丸や
よこはまマリタイムミュージアムに寄って来ました。

学芸員の方と 和船の話しをして
東京の 船の博物館が事務局をしている
”海と船の博物館ネットワーク”を教えてもらいました。
展示する和船の情報交換には 最も良いネットワークでしょう。

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2007/2/20

和船の設計  
図面の写真を うまく載せることが出来なくて残念です
7月19日に採寸した20尺の和船の図面を載せています
同じような物で 写真で見ただけでは 違いは あまり
わかりません。

今日は 設計ソフトに 五ヶ所の断面形状を 各4点の X,Y,Z座標で
入力して ちょっと走らせてみました。
全長4.7メートル  水線長3.94  幅1.4
船底から10センチに水線が来るとすると排水量が222キログラム
船体を20ミリの杉で作ると 110キロくらいで船体が出来そうで
人間一人と道具類で100キロ くらい。おおざっぱな重量見積もりです。

ラインズは 船体中央で前後方向が直線に近いという
和船の特徴は残っています。

船体の水に濡れる面積は3.5平米なので 軽風時に必要な
帆面積は7平米プラスというところ。シーホッパーのリグを
付けて リーボードを付ければ すいすい 帆走できます。
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2007/2/19

櫓を作る  
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五本の櫓の注文を受けて 弘光さんは はりきって櫓を作り始めました。
15尺ほどある櫓下を削って 12尺ほどの細長い櫓に削りなおすので
新しく作るのと同じ作業です。
櫓下の長さと幅は墨を打って切り出します。
後の作業、櫓の裏 表のカーブは勘で削るだけで
手で触って 良し悪しを判断するそうで
弟子としては ただ見て覚えるしかありません。

15尺の小さい和船に 素人や子供さんが 漕ぐのだから
薄くて軽い櫓に仕上げるそうです。
櫓の良し悪しは漕ぐ人に 合わせなければ いけません。
力の強い漁師さんには 長くて厚くて硬い しなりの少ない
櫓が必要とされます。

削る道具は 今は電気カンナを使いますが、今日カンナが
壊れてしまいました。そこで 昔ながらの マイチョウナを
出してきて削ってもらいました。
吉野川の船大工さんも マイチョウナでミオシを削っていました。

私がやると まず自分の足を削ってしまいそうで
足のプロテクターを付けないと 危ない危ない。
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2007/2/18

テスト 婆羅おさむ  
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2006 清水
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2007/2/18

ボートレース 婆羅おさむ  
人力ボートレース 2006
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2007/2/18

シーカヤックマラソン 婆羅おさむ  

6月4日、松崎町でシーカヤックマラソンに参加してきました

はじめ、パドル漕ぎのシーカヤックマラソンに、
艪漕ぎカヌーが参加させてもらえるか疑問でした。
松崎町岩地という土地は漁村なので、艪漕ぎ舟を
参加させることに違和感がなかったのかもしれません。

レース成績は,
男子シングル 84艇中 77位。 
時間は2時間18分10秒、平均速力 3,2ノット 
6,0Km/h 。
トップから1時間近くも離されてのゴールでした。

マラソン参加の動機は、2〜3年前から実用的な艪漕ぎ舟は荒海でも長時間
長距離漕げるべきだと思っていました。
本来艪漕ぎ舟同士の長距離レースがあればいいのですが、そういうものは
ありません。
また、カヌーでも手軽に艪が漕げて、いままでにない海と舟の楽しみ方が
できることをアピールしたかったのです。

レース前,レース主催者から 
「このレースは過酷」と言われていました。
(--どうせ艪漕ぎなんて遅い。ビリのシーカヤックからさらに
遅れるだろう。ゴールできるかさえ危うい--。)
と思われていたフシがある。

それでもビリ集団にくっついて 77/84 の順位、
主催者,観客,他の選手からは驚きの声でした。

使った艪は,
最新、最速のカーボンFRPたて型艪07号マグロ尾びれ形。
これは有効面積が0,12uと少し大きめ。
漕いでいるうちに疲れてきたので面積の小さい(0,11u)
05号艪に変更。長距離レースを漕ぐには有効面積の
小さい艪にしないとスタミナが切れます。

他のシーカヤックを見ると、どれもスイスイ進んでいく。
船体から無駄な波が立たない。それにひきかえ、こちらは
艪に体重をかけて漕ぐので重心が左右に動くのと,
艪がつくるヨーイングによって船尾のムダ波が多い。立って漕ぐこと、
さらに船体が二つあるから、水と風の抵抗は他のシーカヤックの
2〜3倍あるかもしれません。
艪漕ぎスピードをさらに伸ばすにはこの水の抵抗をいかに押さ
えるかがポイントになるだろうと思いました。





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2007/2/18

8 櫓のデザイン 婆羅おさむ  
艪のデザイン、艪は自分で作ろう

6年前に初めて艪を作って漕いでみたけれど、堤防の上を歩く人よりも遅いスピード。
1ノットもあっただろうか。
初めて艪を作る人は何を基準に艪の寸法とカタチをきめればよいのか?
本を見ても書いてない。人にたずねても分からない。
それから6年。今では艪のどこをどういう寸法で作ればよいかわかってきた。
昨年はカヌーを自作の艪で漕いで5ノットのスピードがでた。小さな軽い舟での艪漕ぎ性能は
十分だと思う。
しかし、大きな重い舟ではどうだろう?私の艪の設計デザイン方法が通用するかどうか?
ブルーウォーター21というクルーザーをもっている知人が艪をつけたいと言うので、
BW21用の艪をデザインして作り始めたら、台風でクルーザーは破損、上架したままで
艪の話はウヤムヤになる。
先日、友人のもっている Y−18 というセーリングディンギー(長さ5.4m、巾1.95m、
排水量350kgくらい、船外機、アンカー、釣道具その他雑多な荷物と二名乗艇)の
艪を作って漕いでみた。
波、風、潮の影響のない海面で、100mの距離を 58秒、3.3ノットのスピードが出た。
そのまま沖へいって魚釣り。風が出てきたが、2kmほどの距離を漕いで帰る。
4〜6m/sの向かい風を50分くらいで着く。1.3ノットの平均速度。
これくらいのスピードで漕げれば、私の艪の完成度は80点くらいもらえるかな。
十分実用的に使えると思う。(甘い?)


艪を作るには、まず櫓の用途、目的をきめる。小さい舟用か大きい舟用か。速く漕ぐか
(早いピッチ、ブレードの小さな比有効面積)、ゆっくりのんびり漕ぐか(ゆっくりピッチ、
大きめのブレード比有効面積)。

比有効面積はピッチ(櫓を押して引いてで          比有効面積 u     ピッチ 回/分
1ピッチ)との関数であり、比有効面積が           
大きければピッチは遅くなり、早いピッチで          0、12〜0、15      35〜50
漕ぐには比有効面積を小さくする。               0、15〜0、18      25〜35
ブレードの水切り角度や漕ぎ手の体力            0、18〜0、23      15〜25
とも関係するが私の場合の比有効面積            0、23  以上       15 以下
とピッチの関係は右のようになる。
                                   表2、 比有効面積とピッチの関係
ピッチの調整はブレード入水角を変えることで       
(早緒の長さを調整して)比有効面積が変わる
のでそれでも調節できる。
人の出せる力は、0、1馬力程度。大きな比有効面積の櫓を早いピッチでは漕げない

比有効面積が0、15u以下の小さい櫓では、漕いだときに櫓腕が上に跳ね上がる力が
あまり大きくないので早緒なしでも漕げる。
早緒がなければ(ヒモつきでないので)櫓は自由に動かせる。
櫓受けが入れ子式ではだめだが、外れない櫓受けなら、ブレーキも、その場旋回も、後進もでき、
自在に舟を操ることが出来る。



La 櫓腕長さ  (m)
握り先端から櫓受けまでの長さ。舟の大きさにより 1000〜2200mm。


Lb   (m)
櫓受けからブレードの水圧中心点Pまでの長さ。
ただし、P点は櫓を漕ぐとブレード先端へ移動する。櫓を早く漕げば漕ぐほどますます先端へ行き。
その位置は計算不能なので便宜的に、ブレードが水をひと掻きした面積xx`yy`の中心点を
P点としている。P点の算出式は
                       この場合ストローク角は不要ですが、算出方法として面積の
  P=                   計算をします。点xx`pp`に囲まれた面積と、点yy`pp`に囲
                       まれた面積が同じになるp点が求める値です。
  















ブレード有効面積: ブレードの水面下の片面平均面積  (u)


ブレード比有効面積 =ブレード有効面積 × Lb / La  (u)
ブレード比有効面積というのは
ブレード有効面積に La と Lb の比をかけたもので、櫓を漕ぐ時の重さ(櫓の重量ではない)
を表す。櫓が長くても Lb/La が小さければ軽く漕げ、櫓が短くても Lb/La が大きければ
重くなる。
漕ぐ重さはピッチに関係する。櫓は人が漕ぐモノであり、人が無理なく櫓を漕ぐには
おのずとピッチの範囲がある。

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2007/2/18

9 入水角 婆羅おさむ  
入水角
ブレードと水面との角度。25〜35度のあいだに設定。
入水角が大きい方が櫓の効率がよく推力も大きいという説もある。入水角をどんどん大きく
90度近くにするとシュナイダープロペラのようになる。シュナイダープロペラは大きな推力を
必要とするタグボートに使われている。低速での大きな推力はあるが、スピードは出ない。
大きな重い舟を漕ぐにはいいかもしれない。
入水角を小さくすると、櫓が長くなってしまう。櫓腕 La の長さは制限がある。
Lb が長くなって比有効面積が大きくなってしまいピッチがあげられない。


返し寸法
櫓はブレード圧力中心点Pから櫓受けを通る線を回転軸として返るが、回転軸と握りまでの
寸法を「返り寸法」とよぶ。
櫓を押したり引いたりする力が返し寸法にかかって回転軸にモーメントが生じて櫓が返る。
適正な返り寸法のある櫓は無理に返そうとしなくても、自然に櫓が返ってくれる。
櫓の大きさや、漕ぎ手の好みや、ピッチによって違うが、50mmくらいの返り寸法がよい。


ブレードの形状、寸法、材質 (以下の数字はY―18用の櫓の寸法)
材質はアカマツ、曲げ強度 900kg/cu、曲げヤング率 115
寸法は、先端で厚さ3mm、幅90mm。水面あたりの厚さ27mm、幅90mmで上下とも同じ
曲率の円弧状。腕とのつなぎ部で厚さ30mm、幅90mm。
私の作る艪は揚力効果は考えずブレードの上下とも同じRで作ります。揚力効果を意識して
下面のRを大きくしたこともあったが効果は認められなかった。ブレード形状による揚力効果が
どの程度あるかはよくわからない。作用反作用、運動の法則というニュートン力学レベルの
考え方で、艪のデザインは十分出来るじゃないかと思う。
艪を飛行機の翼やヨットのセールになぞらえて説明されることがあるが、艪は翼やセールとは
少し違う。翼は上下を流れる空気の速度差によって生じる圧力差が揚力になるという、
ベルヌーイの定理にかなう最適な翼の曲率を設定できるが、艪の場合はブレードの
動く早さや水きり角は常に変化するため効率的に揚力効果が出せる最適な曲率は設定できない。
ライト兄弟が飛行機を飛ばした当時、ベルヌーイの定理は知られていなかった。当時の人達は
何遍も試行錯誤を繰り返して、大きな揚力を生む最適な翼の形を作った。
櫓も同じで、長い年月の間の試行錯誤によって今の形になっている。
ブレードの断面とその形状は、第一に必要十分な曲げ強度を考えなければならない。


艪腕 
材質は樹種不明。建築廃材を利用。堅めの南方材で、曲げ強度はは900kg/cu以上ありそう。
La は1500mm。曲げモーメントのいちばんかかるところは艪受けの部分で、断面積は
5.0 x 4.0 =20 cu  腕長さLa 1.5mの艪であれば、材の曲げ強度が900kg/cu
あるとして、断面積は15〜20cuくらい必要。腕が長くなれば断面積も大きくする。
力のある人が漕ぐ場合も太くする。腕も多少しなったほうがよい。
握り部分は30〜35φ位の太さが握りやすい。
ブレードと腕の接続は6φステンレスU字ボルト。艪を使わない時は分解して収納できる。


作図によって櫓の寸法を求める
@図面を書く。
図面を書く前に、艪を取り付ける舟の寸法を計る。
必要な寸法は、水面から艪受けの高さ。
(想定しているのは一丁艪で小舟を漕ぐ場合。何トンもあるような大きな舟を漕ぐのは
現実的ではない。スピードは出ないし、風や潮があれば流されて危険でもある。)
櫓受けの位置は高くなればなるほど、櫓の全長が長くなる。櫓が長くなればなるほど
櫓は重くなり、扱いにくい。
櫓の性能が同じなら短い方が、軽いし扱いやすいだろう。

Aそれから、握りの高さ。足を前後に広げ、漕ぎ手のみぞおちかあたりから足場までの
寸法を計る。成人男子で1000〜1150mmくらいと思う。

Bピッチと比有効面積を決める。 Y−18の場合は、ピッチ25くらい、
  比有効面積0.16uに設定した。


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2007/2/18

7 櫓と翼理論  
櫓と翼理論

船のプロペラは昔スクリューと言われていた。プロペラが考案された当初は翼理論、
揚力効果という理論は分かっていなかった。その後、翼理論が考え出され、
それをプロペラにとり入れることでプロペラは改良され発達した。

では、櫓はどうか?プロペラが発達し、飛行機が飛び、翼理論が考えられるようになってから、
誰かが櫓の推力は揚力効果によると考えたのであろう。しかし、櫓と翼理論を結びつけて、
それで艪が改良されたり以前よりスピードが出るようになったんだろうか?
答えは 「NO」。
翼理論は櫓の発達改良に何の役にも立っていない。と、私は思っている。

とはいえ、櫓の推力が揚力効果と無関係といっている訳ではない。
昔からベテランの櫓の漕ぎ手は、櫓を押すたび引くたびにブレードの水きり角をいちばん
良い角度(スピードの出る角度)に調節しながら漕いでいる。
その角度こそが、揚力効果が一番働いている角度であり、ベテラン船頭は翼理論なんてなんにも
知らなくても無意識、条件反射的に揚力効果が一番働く水きり角で櫓を漕いでいる。

学問や理論をバカにしてはいけない。しかし、櫓に関してはどうなのでしょう、、


ブレードのしなり(あおり効果)

適度にブレードがしなると推力が大きくなるが、どの程度しなればよいかというと難しい。
ゆっくり弱い力で漕げばしなりは小さい。強く早く漕げば大きくしなる。
漕ぐ力には個人差があり、艪のしなり具合を数値化するのは難しいかもしれないが、
漕ぐ人の体力にあわせて、強・中・弱くらいのしなり具合の差別化があってもいい。
しなりは、ブレードがしなって入水角が大きくなることで揚力効果が大きくなり、
その結果として推力が大きくなるという説があるが、私はそうではなくて、
団扇をあおぐような、魚やイルカの尾びれのようにブレードがしなって戻るときに
水をあおって後方にはね出していると考えている。
だから、しなり具合は先調子が良く、根元からしなってはまずいのです。


ねじれ効果

プロペラのブレードはねじれているのだが、なぜねじれているかという理由は
誰でも知っていると思う。

櫓はプロペラのように回転はしないで往復するのだが、推進原理は揚力効果の点では同じ。
櫓のブレードをねじれさせたら?と考えた人が今までにいたかどうかは知らないが、
往復運動をする従来の平型櫓にはねじれはつけられない。
四年前、よくしなる平型櫓を漕いでいたときに水中のブレードが、押したり引いたりするたびに
少しねじれていることを発見した。しなりやすい櫓は同時にねじれやすいのです。

ちょうどその頃、2002年。土井さんが層流櫓(たて型櫓)を考案、発表する。
はじめは(今もか?)誰も層流櫓に注目しなかったが、私は縦型櫓にはねじれ効果が利用できる
と思った。しなり効果とねじれ効果が同時に利用できれば、櫓の推進効率と推力はぐんと
向上すると思った。
翌2003年に、櫓のブレードがねじれるのは良いことだと発表したが誰も耳をかたむける人は
いなかった。土井さんでさえすぐには肯定してくれなかった。 
みなさん櫓のブレードはまっすぐなものという固定観念に囚われているようです。
ブレードの先端にいくほどねじれが小さくなって水切り角が小さくなれば、揚力効果が
ブレード全体に効率よく働く。すこし考えれば分かると思う。

六年前からこれまでにひら型櫓を30本ほど作り、作っては漕ぎして改良を重ねてきた。
その結果、ひら型櫓の最高速度は4、3ノット出るようになった。
たて型櫓は7本作り、最高速度は5ノット出せた。縦型櫓はひら型櫓よりも十数%も速く漕げる。
縦型櫓はしなり効果(あおり効果)とねじれ効果が同時に作用するので、推力や推進効率では
数十%も効率がよいと思う。
このねじれ効果を取り入れた縦型櫓(層流櫓)は革命的ともいえる櫓です。

揚力効果の理論をバカにしている私が、
揚力効果がいちばんよく効く艪を研究自作しているのは面白い。



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2007/2/18

6 櫓漕ぎ速度  

櫓漕ぎ速度

以前、御前崎港で老漁師が櫓の速さは「歩くくらい」と言っていた。2ノット弱くらい
だろうか。重さ数百キログラムの小舟の実用的な櫓漕ぎ速度はその位なのでしょう。

このごろ日本各地で櫓漕ぎ競漕が行われている。
焼津八丁櫓、伊豆田子、愛媛の水軍レース、鳥羽サッパレースなど、、
八丁櫓は排水量4、7トン、16人で漕いで3ノット出るかどうか。
田子レースは300kg位(たぶん)の一丁櫓で3、6ノット。
水軍レースは2トン位の和船、5丁櫓を10人で漕いで最高6ノット以上ということだが
水軍レースのレース会場は潮の流れの速いところ。4、5ノット位が妥当な数字だろう。
いずれも距離200〜400メートルで、最高速力といったもの。
実用的な巡航速力はその半分くらいだろう。

2丁櫓では2004年の人力ボートレースで川島さんと私が出したアウトリガーカヌー
(排水量200kg) での5.2ノット(100m)。
未公認記録ではあるが、1丁櫓では2005年、ダブルカヌー(排水量100kg)
による100m、38秒、5ノット(潮、風の影響のない海面)が最高記録。

舟を速く走らせるには、舟を軽く細くすることもひとつの要素だが、軽く細くしさえ
すれば簡単単純に速くなるわけでもない。
櫓の性能、漕ぎ手の体力、技術も必要。
人間のだす力は0、1馬力程度という。オリンピックのトップクラスの選手では
普通の人の3倍くらいあるかもしれない。しかし、3倍も力があるといっても、それで
スピードが3倍出る訳じゃあない。舟にかかる水の抵抗はスピードの二乗に比例して
大きくなるので速くなればなるほど抵抗が増えてスピードは増さない。


櫓漕ぎもボート競技やカヌー競技のように全国規模のレースがあればよいと思う。
シングル(一丁櫓)、ダブル(二丁櫓)、フォア(四丁櫓)、エイト(八丁櫓)による
短距離漕や長距離櫓漕ぎマラソンなど。

櫓は日本だけのものではない。
韓国、中国、インド、バングディシュ、パキスタンにも櫓はある。それらの国々を
加えてアジアン競技の種目にいれられないか?
さらに海洋スポーツの盛んな欧米、オーストラリア、ニュージ−ランドも巻き込めば
オリンピックにも。

世界の国々を巻き込んでのレースとなれば、木造和船にこだわるのはナンセンス。
競技レースというものは速い者勝ちの世界。速く走るには舟は軽く細くなる。
櫓も速く漕ぐために改善改良される。
そうなれば櫓漕ぎ速度、櫓の性能は飛躍的に向上するだろう。
一丁櫓で6、5ノット、二丁櫓で7ノット、八丁櫓で8ノット出るようになるだろう。
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2007/2/18

5 への字 婆羅おさむ  

への字に曲がっている理由

艪はへの字に曲がっているが、なぜ曲げているかを誰も理論的に説明しない。
角度が大切で問題だと言う人もいる。
しかし、角度ではない。
艪が艪腕と艪下(ブレード)の二材でなる継ぎ艪になる前、棹艪の時代、艪は真っ直ぐだった。
曲がっていなくても漕げるのです。棹艪の艪受けは縄艪受けであり、今のような入れ子、艪グイ
ではない。
入れ子・艪グイ方式の艪受けにしたことによって、艪をまげなくてはならなくなった。
















図 1、回転軸

上図のようにブレードの回転軸は、ブレードの圧力中心点から艪受けを通る線であるが、
握りが回転軸より下にないと、艪がうまく返らない。
もし逆に、握りが回転軸の上にあると艪は逆向きに返ろうとする。
この回転軸と握りとの寸法は、艪を作るときに重要な寸法なのであるが、誰もこの寸法について
言及する人がいない。よって、この大切な寸法には名前がついていない。
とりあえず、「かえり寸法」と名づけておく。
艪を押したり引いたりすると、握りにかかる力とこの「かえり寸法」によって回転モーメントが
生じる。適正なかえり寸法のバランスのとれた艪は無理に返さなくても自然に返ってくれる。
近くの漁港にある艪や、博物館にある艪の返り寸法を調べてみたら、
0〜150mmの間だった。(使いやすい良い艪は頻繁に使われ破損しやすく残っていない。
今残っている艪は使いにく不良品が多いので、寸法等参考にするとき留意したほうがよい。)
人により、使い方により差はあるが、適正な返り寸法は 50mm前後 でよいと思う。


艪柄がブレード回転軸の上にあるのは、艪柄にかけられた早緒が艪腕を引っ張る力によって
艪に無用な回転モーメントを生じさせない。


圧力中心点 P は、艪を漕いでいる間中常に位置が変動する。水深にも影響されるし、
ピッチが早くなるほどP点はブレード先端に移動する。
その位置は計算不能なので、便宜的にブレード有効面積中心点を P点 としている。



土井さんが考案した層流艪(たて型艪)では、
返り寸法は平型艪とは逆に回転軸の上にくる。
返り寸法はおなじく50mmくらい。
たて型艪の返りバランスのとり方は、別の
考え方もある。
ブレード回転軸を握りから艪受けを通し、
半平衡舵のようにブレードの前エッジと
圧力中心点の間に来るようにする。
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2007/2/18

4 櫓受け 婆羅おさむ  

櫓受け

むかし、棹櫓の時代は櫓は縄でとめていた。今でもインド・パキスタンの櫓はこのやり方。入れ子と
ログイ方式は中国、朝鮮半島、日本で用いられている。入れ子・ログイ方式がいつ頃、どこで考案
されたかはよくわからない。豊臣秀吉の朝鮮侵略の頃には使われていたのではないかと思う。

どうして棹櫓が継櫓になったのか?使っていた棹櫓が折れたので、つないだのか。
長い櫓材がなかったので継いだのか。わからない。

入れ子・櫓グイ方式はそれまでの縄受け方式と違い櫓腕をへの字に下に曲げなければならない。
そうしないと櫓のかえしがしにくい。継ぎ櫓は艪腕をへの字に曲げるには都合がよい。
入れ子櫓グイ式継ぎ櫓は、縄櫓受け方式棹櫓よりも優れているのだろうか?現代まで継ぎ櫓が
使われている。
しかし、入れ子櫓グイ方式は櫓が外れやすくて不便だという人も多くいる。初心者には外れない
櫓受けのほうがいいと思う。櫓受けが外れなければ、舟の行き足を止めるブレーキや
後進もその場旋回もできる。
それで、引っ掛け金具式、揺動ベアリング式、三島式などいろいろな櫓受けが
考案されているが、なぜか全国的には普及しない。

櫓受けの方式によっては櫓腕は曲げなくても漕げる。
曲げなくてもよいのなら、3〜4mの短い櫓なら継がなくても一本物でもよい。















図1 揺動ベアリング                      図3 婆羅式引っ掛け金具櫓受け
昭和23年に淡路島で実験。葉山の海で           13φの穴をあけた金具にシャフトを
昭和天皇の御座船に採用された。              差し込むだけ、構造簡単、製作も簡単。
  ブレーキ、後進、その場旋回など自在。

















図2 三島式櫓受け                         図4  婆羅式吊り下げ櫓受け
愛媛県三島の水軍レースで使われている櫓受け。      上の引っ掛け櫓受けをひっくり返して
本当の名称は不明。ステンレス製櫓グイの先端は       櫓をぶら下げて漕ぐ。これだと櫓は 
球状。自由に回転する溝を切ったステンレスパイプに     曲がっていなくても櫓はうまく返る。
櫓グイを嵌め込む。上下横自在に動く。後進も可能。
この三島式櫓受けが一番優れている。
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2007/2/18

3 櫓の効率 婆羅おさむ  
櫓の効率

櫓は効率が良いと言われている。この場合の効率とは、
入力(漕ぐ力)に対する出力(推力)が他の推進具(オールやパドル)よりも大きいことだと思うが、はたしてそうだろうか?
1845年、同じくらいの大きさ、出力の外輪船とプロペラ船が綱引きをして
プロペラ船が外輪船を2、5ノットで引っ張り、プロペラ船の優秀性を実証している。

櫓も同じように、同程度の舟と体力の漕ぎ手のカヌー(パドル)やボート(オール)と
綱引き実験をやって実証してくれる人はいないものか?
たぶん、櫓の方が勝つと思う。



優れた良い櫓とは

人によって櫓の良し悪しは違うだろうが、まず第一には速く漕げる櫓がいいと思う。
昔から櫓職人、船頭、先輩が「よい」と言えばなんとなくその櫓が良い櫓だった
のではないか。
誰でも納得できる数値で示すことはできないのだろうか?

競艇の選手は支給されたプロペラを自分でたたいて調整している。支給品のプロペラは、
プロペラの理論に基づいて作られた最高の性能であるはずだが、選手は
自分の走りに合わせてプロペラをたたいて微妙に調整しているという。
カヌーでも漕ぎ手の体格によってパドルの長さやブレード面積を変える。
櫓は漕ぎ手の体力、体格、くせや好みが各自大きく違うけれど
若者も老人も女も子供もみんな同じ櫓で漕いでいるのは、あまりにも無頓着すぎる。
弓が射手の力によって、強中弱と使い分けられているように、
櫓も漕ぎ手の体力にあわせて、大きさや、しなり具合の強弱を変えるべきと思う。




櫓の材料、材質

櫓を作る材料として昔から      表 1  木の機械的性質
樫、ケヤキ、椎、松などが        比重    曲げ強さ  曲げヤング率  用いられてきた。                    kg/cu 1000kgf/cu
なかでも樫は曲げ強さ、      アカガシ 0、92  1310  155
曲がりにくさともに櫓材      ケヤキ  0、62  1010  120
として最高。曲がりにくい     チーク  0、69   920  125
材質だからブレードを薄く     アカマツ 0、53   900  115
できる。薄ければ漕ぐとき     スギ   0、38   660   80
の水の抵抗を小さく出来る。    孟宗竹        1440  125
しかし、アマチュアが櫓を
自作するには樫の木は入手
困難。なにがなんでも樫で
なければいけない訳じゃない。
はじめは身近にある手に入りやすい木で作ればよい。私が櫓を自作し始めたころは
杉でブレードを作っていた。杉で作った櫓でシーホッパーを漕いで3、5ノットの
スピードが出ていた。樫の木で櫓を作って漕いでも杉の櫓と比べ驚くほどの性能差
ではないだろう。せいぜい3、7〜8ノット位しか出ないだろう。

身近にある材料として私は<竹>を櫓材に考えている。孟宗竹の曲げ強度は
1440kg/cu、アカガシは1310kg/cuでカシの木よりも強い。
今はすぐれた接着剤があるので、竹を積層接着して整形すれば良い櫓が作れると思う。

昔と違って今は金属、プラスチックなど木よりもずっと曲げ強度も曲げヤング率も
大きいすぐれた材料があるのに、それらで櫓を作らないのはなぜ?
もっとも、金属材料ではアマチュアには手におえないが、、


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2007/2/18

2 櫓の歴史 婆羅おさむ  

櫓の歴史、起源

櫓の起源は中国であると日本では考えられているようだが、そうだろうか?
櫓はインドにもパキスタン、バングラディシュにもある。
インド、インダス文明の時代にそちらで考案されて、それが中国に伝わったかもしれない。
あるいは、逆に中国で考案され、鄭和艦隊がインド、インダス方面へ
伝えたのかもしれない。
日本への櫓の伝来は遣唐使時代という説があるが、その時代よりずっと以前から
朝鮮半島経由の交易ルートがあったのだから、そのルートを通って日本に伝来したと
考えるのが自然である。

最近、知人の話によると、マレーシア、インドネシアにも櫓があるという。
写真などの証拠がなく確認していない。









櫓のカタチ

昔から櫓を作る人も、漕ぐ人も櫓のカタチ、寸法について具体的な数字をあげて
説明する人はいない。
感覚的、抽象的なことを述べるけれど、どうしてそうなのかと具体的、合理的な
理由を説明できる人はいない。
大学の先生方の櫓の研究論文を見てもさっぱり分からないものばかり。

1543年、鉄砲が種子島に伝来して以来、日本では明治になるまで鉄砲が進歩、発達
することは何もなかった。西洋では後ごめ、連発、雷管薬きょう式、撃鉄起爆、ライフル、
火薬の改良等、大いに進歩したのに。
櫓も鉄砲と同じように何も改良進歩はない。一説には櫓は江戸時代に現代あるような
形に完成されたというが、
私は、豊臣秀吉の朝鮮侵略の時代に今の形に完成したと想像している。
戦争であるから船を漕ぐ人たちは追うも逃げるも言葉どうり死に物狂いだったはず。
そんな状況では少しでも早く櫓を漕げるように考え改良するのは当然のこと。
その時代に櫓のカタチは現在見られるようなカタチになったと思う。
それ以来、現在まで櫓は何の進歩も改良もない。
三年前に土井さんが横のものを縦にした、<層流櫓>以外は。

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