「ハァ、ハァ…なんとかやったのか……?」
「あぁ、なんとか追い返したようだ……。」
空には神秘的な輝きを放つ満月と、厚い雲がある闇夜。二人の青年は焚き火を中心に切り株に腰掛けていた。
「まさかここにまで破壊神の手先が及んでいるとは、驚きだよ。」
弓を背に手遊びをしている青年――ショウヘイ=クロウはまだ生暖かい血を口から吐き出した。
「これから先はもっと辛くなるだろう。だが、今更帰るなんて道はないぞ。」
剣の血を麻布で綺麗にふき取っている男――キサト=グッドマンは満月に目をやりながら言った。
「あぁ、判っているとも。判っているとも。」
ショウヘイも同じように空を見上げると、遠い目で満月を見上げた。
「父さん…母さん……。」
両目に涙を浮かべ月を眺めるショウヘイを、
「行くぞ。ここにいては破壊神・クラガキに見つかる。」
嗜めるようにキサトは歩くことを促した。
続く

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