「【自民党崩壊の現場】医師らの反乱 茨城6区 広がる族議員への不信」
政治
【自民党崩壊の現場】医師らの反乱 茨城6区 広がる族議員への不信(sankei.jp)
『今年夏、茨城県土浦市のJR土浦駅前などに白衣をまとった医師らの集団が頻繁に現れた。
「
後期高齢者医療制度は『年をとったら早く死ね』というひどい制度だ」
彼らが配るパンフレットには、自民、公明両党の連立政権の医療政策を批判する文言が並んでいた。
土浦市を中心とする衆院茨城6区は、自民党厚労族の重鎮、丹羽雄哉元厚相(65)の地盤だ。
ここに民主党は、旧厚生官僚の大泉博子氏(59)を対抗馬に担ぎ出し、自民党に反旗を翻した医師らと連携、丹羽氏から議席をもぎ取った。
●蜜月はなぜ破綻した…
日本医師会(日医)は自民党と長く蜜月関係にあり、丹羽氏とも「
持ちつ持たれつ」の良好な関係を続けてきた。
ところが昨年9月17日、地元の茨城県医師会の政治団体、県医師連盟は県内全選挙区で民主党候補を推薦することを決定。石岡市医師会長の滝田孝博氏も丹羽氏の後援会長を辞任した。
これを機に会員約10万人といわれた巨大な後援会組織は崩れ出した。
反乱のきっかけは昨年4月に導入された後期高齢者医療制度だったが、
小泉純一郎政権が決めた毎年2200億円の社会保障費抑制など自公政権の医療政策への積年の不満が爆発したといってもよい。
丹羽氏と決別したのは別の理由もあった。
県医連委員長で県医師会長の原中勝征氏(69)は、丹羽氏の2回目の当選以来家族ぐるみの付き合いをしてきた。
原中氏は昨年3月末、都内で丹羽氏に「
こんな制度を作ってよいのか」と後期高齢者医療制度の撤回を迫ったが、丹羽氏は「
この制度は法案の強行採決までしたんだ。それに社会保障費抑制は、総務会長の時に通したものだ」と釈明に終始した。
「
官僚の作った制度を理解しないまま国会で通しただけではないのか」
こんな原中氏の疑念は次第に「
制裁を加えなければならない」という憤りに変わり、
ついに集団離党を決意した。
●なおも揺れる日医
丹羽氏を倒した原中氏は、政権を獲得した民主党との関係をさらに強め、日医に自民党支持からの転換を強く迫っている。来春の日医会長選への立候補も表明した。
医療専門誌「日経メディカル」が9月に行った調査では、医師の61%が小選挙区で民主党候補に投票したとの結果が出た。日医の政治団体「日本医師連盟」は10月15日、これまでの自民党支援を白紙撤回する方針を決定。10月25日の日医の臨時代議員会では唐沢祥人(よしひと)会長が「
これまで自民党以外の政党の多様な価値観を認める包容力が欠けていた」と特定政党を支持しない方針を表明した。
だが、鳩山政権は、診療報酬改訂を議論する中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)から日医の代表委員を排除するなど日医への揺さぶりを続ける。日医の動揺は収まる気配がない。
日医だけではなく、かねて「
集票マシン」として自民党を支えてきた業界団体の多くは同じ悩みを抱えている。業界の利益を守るには政権政党とのパイプこそが重要であり、野党とつき合ってもそのメリットは薄いからだ。どうやって業界団体と新たな関係を構築するか。
野党・自民党の試練の日は続く。』
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