8月も終わり9月に。日本では学生達もいよいよ長い夏休みを終わり学業復帰の時期と言う訳ですか。こちらでは9月と言うのは新学期の始まりです。これから新入生、新しい学校に行くと言う時期ですね。
そう言う意味では我々のやっている練習もまた気持ちを新たにと言う事になります。まぁ、夏の暑い日差しが和らぎこれから運動には最適の季節でしょう。ただここ南カルフォルニアではさほど秋と言う印象はないのですが、それでも若干しのぎ易い雰囲気と言うのはあるでしょう。
我々も6月7月8月と三ヶ月連続の公開デモも終わり、これからは落ち着いて自分達の技に専念出来る時期でもあります。私自身に関して言えば少々故障があり、今はリハビリ中と言う事になります。6月末にぶつけた左足の甲の腫れが未だに取れず、一応レントゲンでは骨自体には異常はなかったのですが、MRIの結果、靭帯組織に炎症が見えると言う事で、今はその治療に専念と言う所です。
こう言う事をやっているのですから多少の怪我は仕方ないでしょう。相手の体に当てないような練習なら怪我をする事も少ないかも知れませんが、我々のやっているのはダンスや健康体操ではないのですから。
そう言うと三徳の中に健康増進と言うのが入ってる。なのに怪我してどうするんだと言う声が聞こえてきそうですが、私の中では健康増進と怪我は別物と言う気があるのです。
勿論大怪我して動けなくなったらそれは健康とは言えないかもしれませんが、私の認識する健康とは通常、もしくはもう少し通常以上に体が動くと言う健康ではないかと考えています。歳の割には元気であるとか、実年齢より身体年齢が若いとか、身体能力が一般同年齢よりも維持出来ている。もしくは高い。そう言う意味での健康ではないかと思っているのです。つまり基本的健康体であると言う事です。
しかし怪我というのは健康体でもします。と言うか健康体だから怪我もすると言えるかもしれませんね。しかも我々は手足をぶつけ合って、関節の逆を捕り、倒し、投げ、固めを常套として日々練習しているのです。そう言う中で何処も怪我しないと言う事の方が珍しい事でしょう。
これは何も我々の武道に限らず、どんな武道でもまたスポーツでもお互い身体をぶつけ合うようなものを長年やっていて何処も怪我しないなんてものは少ないでしょう。またどんなスポーツでも身体を酷使していれば色々な所に故障と言うものは起こります。
我々の武道だけは例外だ何て事はないのです。勿論怪我はしない事に越した事はありません。我々も怪我したくてやっている訳ではないのですから。熱心にまたは本気でやるからこそ怪我も時として起こると言う事です。
ただこれが怪我しないように怪我をがしないようにと言う事で本気に当てもしない、攻撃もおざなり、双方いい加減にお茶を濁すだけの練習なら怪我もしないかも知れませんが、そんな練習でいざ自分が襲われた時、または自分を守らないといけない時、本当に有効な技が使えるのかと言う事です。
勿論これは怪我をしたら技が使えると言う事ではありません。でも少なくともそれだけ真剣にやっていた結果、たまたま怪我をしたと言う事ではないかと思うのです。誰も怪我を求めて練習などしません。でも怪我が怖くていい加減な練習では本当に使えるような技も身につかないのではと言う気もします。
怪我とはあくまで一つの結果に過ぎません。求めるものではありませんが、恐れる物でもないと言う事です。勿論注意はし過ぎて悪いと言う事はありません。仮に怪我をしたとしてもそのやり方や防具等で最小限度に押さえる事は出来るでしょう。
私が言いたいのは健康増進と言う謳い文句は怪我とはちょっと違うのではないかと言う事です。そしてまた私は怪我を推奨しているのでもないのですが、怪我を恐れて本来の技を磨く修練を鈍らせてはいけないのではないかと言う事です。
怪我はしないに越した事はありませんし、しないようにすべきです。でもそれも飲み込まないと辿り着けない所や見えない所もあるのではと思うのです。ただしこれは自己管理で出来る範疇に限定すべきでしょう。つまり強制されてやるものではなく納得してやるものだと言う事です。
それが嫌ならやめて置けばいいと言う事です。私自身も過去も現在も数え切れないほど怪我はしてきてますが誰を恨んだ事もありません。全ては自分の意思で納得ずくでやっている事です。ですから怪我の責任も自分自身にあると考えています。
私は毎回練習の後で乱捕りをしてますが、この乱捕りも強制ではありません。本当にやりたい者だけです。私からやれと言った事は一度もありません。やりたければ入って来ればいい。そう言うスタンスでやってます。ですからやりたくない人はやる必要はないと言う事です。ただしやるからには怪我も自己管理でと言う事になります。
勿論安全性は考慮してますが小さな怪我はやはり起こります。その程度の事を恐れていては何も出来ないでしょう。怪我をするとは限りませんがしないと言う保証もない。それを承知でなら真剣にやればいいと言う事です。少なくとも我々の乱捕りメンバーはそれを承知で毎回やってます。
健康体でいたいと言う思いは誰も皆同じです。私もそうです。そう言う意味ではこう言う事をやってるからこそ同年輩の人達よりはまだまだ遥かに動ける体を維持していると思っています。
でもそれと怪我とは別物。私はそう思っています。求めてはいないし、求めてさせてもいけない、でも恐れてもまたいけないと言う事です。ただ大怪我が起こらないような配慮は絶対必要です。

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