リムスキー=コルサコフ作曲
交響組曲「シェエラザード」
ライナー指揮/シカゴ交響楽団
前回のサロメを聴いて、ちょっとライナー時代のシカゴ響を聴きたくなって、このCDを選びました。
「シェエラザード」はいわゆる「千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)」です。リムスキー=コルサコフの代表作であるこの曲は、次の4つの楽章から構成されている。
第1楽章《海とシンドバッドの船》
第2楽章《カランダール王子の物語》
第3楽章《若い王子と若い王女》
第4楽章《バグダッドの祭り,海,船は青銅の騎士のある岩で難破,終曲》
特に1楽章の冒頭、重々しく登場するのがサルタンの主題、次にハープの伴奏で、Soloヴァイオリン美しく奏でるのがシェエラザードの主題。その後フルートにシンドバットの主題があらわれ、彼の乗った船が大海原を進む様子(終楽章でもあります)が描き出されているが、この表現の鮮やかさは、リムスキー=コルサコフのオーケストレーションのうまさもあるが、リムスキー=コルサコフ自身が海軍兵学校出身であることや4年間も遠洋航海を経験したことが、この曲のさらなる素晴らしさと生かされ、名曲といわれる理由の1つだと思います。
さて、この曲は上記のような内容を表現するのは難しい曲であり、指揮者がオケをどのようにコントロールし、音楽を表現するかが聴きどころです。
ライナーはオケをコントロールすることは上手でした。が、このような男女の関係やおとぎ話の曲を表現するのはどうかな?といった印象がライナーにはありました。(いつも統率されたカチッカチッとした音楽をしているので)
しかし、この曲でのライナーは統率された中にもしっかり歌っています。正直ライナーがこんなに甘いメロディーを奏でるのかと驚きました。特にチェロや他の弦楽器のシルキーな音色がとても曲にマッチしていてたまりません。前回も書きましたがこれが1960年録音ということも驚きです。
最近ではデュトワ/モントリオールSOや、チョン・ミュンフン/パリ・バスティーユOなどの演奏も名盤といわれていますが、ライナー/シカゴ響の演奏も負けていません。当時も名手揃いのシカゴ響だったことがよく伝わる1枚です。