
私は両利きとおっしゃる人がいます。何を持ってそうおっしゃるのかは人それぞれあるようです。ある人は,左右を使い分けているからと,またある人は,ほとんどの所作を左右両方で出来るからだと。。。
前者は,単に左右の仕事分担をしているだけで,右だけ使用しても左だけ使用してもできる所作を,どういうわけか左右に固定してしまっているわけです。箸は右手だが,投げるのは左手などという人は,たいていは幼い頃,右使いに強制変更(=これを右利き者は矯正と呼んでいます)された結果だと思っています。この場合ですと,生活にさして混乱は起きないでしょう。左右が自由に使用できうる体をもっているなら,それは便利だからです。
ですが,もともと右利きであったなら,わざわざ左を使わなくてもよかったし,左使用を強要されることもなかったでしょうから,「左右の使い分け」をしている右利きは存在しないと思われるのです。ですから,この場合は左利き者の一部右使いということになると思います。つまり両利きではないのです。
後者はどうでしょうか。左右が使えるといっても,無意識に左右を適当に交代させながら使っているのでしょうか。ある瞬間,鉛筆を右手にもっていたかと思えば,次の瞬間には左手にもっているなどということはまずありえません。そんなことをしたら能率が悪いだけです。だとしましたら,いったいどういう状況で左右を使い分けているのでしょう?
右利き者も左利き者も訓練すれば利きとは反対を使用することは可能です。そのような訓練によって取得された能力とは,天然に備わっている「利き」とはまったく別のものですから,この場合は,「両使い」というべきでしょう。ですから「両利き」などというのは幻想だとおもっています。
結論として,『両使いしている人はほとんどが左利きだ』と憶測するのです。

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