商店街再生を考える 独り言
本ブログは2004年に始めました。最初はAOLでしたが突然こちらに移転してと言うことになりました。延べ14万以上のアクセスがあり15万が楽しみだったのですが「途切れて」しまいました・・・残念。
既存の商店街は何をやってるのかな・・、ショッピングセンターや大型店との競争で”市場から淘汰”されているのは何故か、”分かっちゃいるけど、何かをする気になれない”ってことでしょうか。”何をしたら良いか分からない”ってことでしょうか。あるいは両方だってこともあるかも・・。なにしろ経営者の高齢化、後継者不足、将来展望の不確実さなどを考えれば、はやいとこシャッター閉めた方が楽か!と言うこともあるかもしれません。
そんな状況もあって「商店街再生」が大きな課題だと考えてきましたが、依然として商店街は”相変わらず”です。「繁栄している商店街」も2%以下ですから、これ以上低下するのは難しい状態ですが、それにしても・・・。
改正街づくり三法施行後、地域商店街活性化法も施行されて、大型小売店の郊外出店がが一段落した最近でも、不況の要因がありますから一概には言いきれませんが、商店街の衰退はさらに進んでいるのではないでしょうか。
・・・・・・・・2010年1月1日以降・・・
「商店街再生」(を考える)ではなく、「商店街を核としたコミュニティ再生」(を考える)ことにしました。つまり商店街を「個店」の「商いの場がつながってる」として考えるのではなく、地域住人の「交流の場」を「商いの場」として活用させていただく個店が集積していると言う位置づけです。
もちろん地域の住人が交流の場の主要なメンバーですが、高度成長期に”崩壊”したコミュニティを再構築するのが「商店街と個店の役割」、それはコミュニティに滞在する時間が一番長く、地域住人の暮らしに不可欠な商品・サービスにも一番詳しい専門家であるが故に、コミュニティ再構築の”中核メンバー”の役割が期待されるってことなのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・、
直面する少子高齢社会や人口減少時代、資源環境の持続可能性が問題になる地球環境などを考えて、これれからの新しい都市(具体的には「コンパクトシティ」)の住人も、新しい時代の要請に対応した「暮らし方」に転換する必要があるのではないでしょうか。”地球温暖化”や資源循環型社会がその典型でしょう。こうした都市住人の「暮らし方」の転換を地元密着で支えるのが商店街だとすれば、当然、商店街の在り方も変わる必要があるだろうし、改めて「コンパクトシティの商店街」の在り方って課題も気になるのです。
ここで改めて「タウンマネジメント」も気になりだしました。それが商店街学会です。
http://www.s-gakkai.org/
商店街とは住人にとっては「暮らしのインフラ」です。つまり地権者や事業者が”私的に投資をして事業”をする場所であることを否定するものではありませんが、同じ程度に”公共的”場所であることを再認識すべきだと思います。なぜなら、商店街のために行われた公共的投資が、現在の利便性のかなりの部分を成しているのであって、事業者による投資だけで利便性が維持できているとは思えないからです(地価に応じた固定資産税を負担していることは確かですが、それが応分の負担に相当するかどうか・・・)。
商店街では前者(≒事業者としての投資)を”商いの場”、後者(≒公共的投資)は”交流の場”と表現しますが、これまでの商店街活性化策を反省すると、いささか端的な表現に過ぎますが、筆者自身は商店街が”商いの場”として「活性化」を追求し”交流の場”としての公共的役割を手抜きしたことが、今日の「衰退」の要因だったのではないか、と思うに至りました。
このところ「セーフティネット」問題も大きくなってきました。経済優先の発想が「コスト負担」を重視するあまり、「暮らしの安全・安心」を軽視する傾向を生み出しているように思います。今後この問題をどう考えるのか、商店街は経済的(商いの場)存立基盤のみならず、社会的文化的(交流の場)存立基盤を再確認すべきだと思います。商店街の地域社会的に対する責任の問題です。
地方自冶体の財政逼迫、道州制(≒小さな政府問題)などが議論される中、いろいろな問題や課題を「商店街で対応」(正確には”タウンマネジメント”)するのが一番良いのでは・・・、「新しい商店街(≒タウンマネジメント)像」を描くのが「商店街再生」だってことにしましょうって気分なのですが、これれを既存の商店街関係者に”押し付ける”と「商売だけで忙しいのに、余計なことをやってる暇ないよ」と反発されるかもしれません。しかし商店街再生は、その余計なことが多くを占める”交流の場”の再構築にあるのかもしれません。
「商店街のために住人が居住している」のではなく、「居住している住人のために商店街がある」ことを再確認して(それを前提条件として)、商店街再生の問題を考えることにしようと思いました。つまり「コミュニティの核としての商店街」よりは「商店街を核としたコミュニティ再生」が現実的だと思い始めたところです。
既存の商店街は何をやってるのかな・・、ショッピングセンターや大型店との競争で”市場から淘汰”されているのは何故か、”分かっちゃいるけど、何かをする気になれない”ってことでしょうか。”何をしたら良いか分からない”ってことでしょうか。あるいは両方だってこともあるかも・・。なにしろ経営者の高齢化、後継者不足、将来展望の不確実さなどを考えれば、はやいとこシャッター閉めた方が楽か!と言うこともあるかもしれません。
そんな状況もあって「商店街再生」が大きな課題だと考えてきましたが、依然として商店街は”相変わらず”です。「繁栄している商店街」も2%以下ですから、これ以上低下するのは難しい状態ですが、それにしても・・・。
改正街づくり三法施行後、地域商店街活性化法も施行されて、大型小売店の郊外出店がが一段落した最近でも、不況の要因がありますから一概には言いきれませんが、商店街の衰退はさらに進んでいるのではないでしょうか。
・・・・・・・・2010年1月1日以降・・・
「商店街再生」(を考える)ではなく、「商店街を核としたコミュニティ再生」(を考える)ことにしました。つまり商店街を「個店」の「商いの場がつながってる」として考えるのではなく、地域住人の「交流の場」を「商いの場」として活用させていただく個店が集積していると言う位置づけです。
もちろん地域の住人が交流の場の主要なメンバーですが、高度成長期に”崩壊”したコミュニティを再構築するのが「商店街と個店の役割」、それはコミュニティに滞在する時間が一番長く、地域住人の暮らしに不可欠な商品・サービスにも一番詳しい専門家であるが故に、コミュニティ再構築の”中核メンバー”の役割が期待されるってことなのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・、
直面する少子高齢社会や人口減少時代、資源環境の持続可能性が問題になる地球環境などを考えて、これれからの新しい都市(具体的には「コンパクトシティ」)の住人も、新しい時代の要請に対応した「暮らし方」に転換する必要があるのではないでしょうか。”地球温暖化”や資源循環型社会がその典型でしょう。こうした都市住人の「暮らし方」の転換を地元密着で支えるのが商店街だとすれば、当然、商店街の在り方も変わる必要があるだろうし、改めて「コンパクトシティの商店街」の在り方って課題も気になるのです。
ここで改めて「タウンマネジメント」も気になりだしました。それが商店街学会です。
http://www.s-gakkai.org/
商店街とは住人にとっては「暮らしのインフラ」です。つまり地権者や事業者が”私的に投資をして事業”をする場所であることを否定するものではありませんが、同じ程度に”公共的”場所であることを再認識すべきだと思います。なぜなら、商店街のために行われた公共的投資が、現在の利便性のかなりの部分を成しているのであって、事業者による投資だけで利便性が維持できているとは思えないからです(地価に応じた固定資産税を負担していることは確かですが、それが応分の負担に相当するかどうか・・・)。
商店街では前者(≒事業者としての投資)を”商いの場”、後者(≒公共的投資)は”交流の場”と表現しますが、これまでの商店街活性化策を反省すると、いささか端的な表現に過ぎますが、筆者自身は商店街が”商いの場”として「活性化」を追求し”交流の場”としての公共的役割を手抜きしたことが、今日の「衰退」の要因だったのではないか、と思うに至りました。
このところ「セーフティネット」問題も大きくなってきました。経済優先の発想が「コスト負担」を重視するあまり、「暮らしの安全・安心」を軽視する傾向を生み出しているように思います。今後この問題をどう考えるのか、商店街は経済的(商いの場)存立基盤のみならず、社会的文化的(交流の場)存立基盤を再確認すべきだと思います。商店街の地域社会的に対する責任の問題です。
地方自冶体の財政逼迫、道州制(≒小さな政府問題)などが議論される中、いろいろな問題や課題を「商店街で対応」(正確には”タウンマネジメント”)するのが一番良いのでは・・・、「新しい商店街(≒タウンマネジメント)像」を描くのが「商店街再生」だってことにしましょうって気分なのですが、これれを既存の商店街関係者に”押し付ける”と「商売だけで忙しいのに、余計なことをやってる暇ないよ」と反発されるかもしれません。しかし商店街再生は、その余計なことが多くを占める”交流の場”の再構築にあるのかもしれません。
「商店街のために住人が居住している」のではなく、「居住している住人のために商店街がある」ことを再確認して(それを前提条件として)、商店街再生の問題を考えることにしようと思いました。つまり「コミュニティの核としての商店街」よりは「商店街を核としたコミュニティ再生」が現実的だと思い始めたところです。
2012/2/10
1292.「コミュニティ商店街」試論(16)ー商店街ビジネスモデル タウンマネジメント
「商店街とは」(定義)はありません。しかし「市」となるべき要件には「中心市街地」があり、そこには(地方自冶法第8条:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO067.html )「商工業その他の都市的業態の従事者+家族が全人口の6割以上が居住」ですから、商業は「市」の重要な特性であることは間違いありません。
単純に考えれば「市の小売事業所の6割程度が”中心市街地に集積”している”ことも「市」の要件かもしれません。多分この程度で「中心市街地」を定義すれば、「中心市街地活性化基本計画」の対象地区は、実際に承認された計画対象地区より”焦点を絞った”)狭い)面積になったかもしれません(ー_ー)!!。
なお、「都市的業態」も定義はありませんが、時代によって変わりますから、必要に応じて都度判断するってことでしょう。次回検討する予定の「中心市街地活性化法」には「都市型新事業」も中心市街地に集積させる候補になってますが、これも中身は分かりませんが、「都市的業態」の新型なのでしょう。
「商店街振興組合法」( http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S37/S37HO141.html )第6条では「商店街振興組合の地区は、小売商業又はサービス業に属する事業を営む者の三十人以上が近接してその事業を営む市の区域に属する地域であつて、その大部分に商店街が形成されているものでなければならない。」となってます。、 つまり30事業所以上の「集積」が「振興組合」となれる商店街ってことなのですが、平成18年商店街実態調査では母集団約13000、振興組合は18.3%ですから、圧倒的多数は30人未満の「任意団体」(73.7%)です。これはあくまでも「振興組合」としての組織要件であり、「商業集積」の要件じゃありません。
つまり「商店街とは何か」は極めて”曖昧”なもので、商店街の事業者は「所属団体」(会費を払ってご近所付き合い=商いの関わりは程々に)を意識し、消費者は「身近な買い物場所」(集積)を意識しているってことになり、商店街と言っても念頭に浮かぶイメージには大きな違いがあります。
さらに同じ商店街の事業者でも、「来街者」を「自店のお得意様」は顧客と言うが、「他店のお得様」は顧客じゃないかもしれません。”はみ出し陳列”も自店のお得意様にご満足いただければOKと”なりがち”なことも良く見られます。「来街者はみんな商店街の顧客」となっているか疑問です⇒「だから個店街」なのです。
「莱街者は商店街の顧客」、商店街としていかに顧客満足に貢献するかを考えるには「商店街としての”合意”」が不可欠です。少なくとも「地元住人の安全・安心・快適な暮らしを支援する」のが商店街の役割であり、それを最優先するって合意が重要です。これを単に事業者間に止まらず住人との信頼関係にまで発展させようってのが”コミュニティの核たる商店街”ではないでしょうか。
「商店街ビジネスモデル」とは、上記の合意の実現に向けて商店街に立地する「個店」が、保有する「経営資源」を共有化し、顧客ニーズへの迅速な対応を、商店街全体として効率的に提供する仕組みである
とし、その実現には「個店街」から「コミュニティ商店街」への進化が不可欠だと考えたわけですが、それには、前回の事業ポートフォリオで示した「個店事業」以外の「商店街事業」「仕事」「公共サービス」などを含む”交流の場”事業が今後の課題になります。
1.集積のメリットー商店街ビジネスモデルの概念(1)

「個店街」と「コミュニティ商店街」の最大の違いは「集積のメリット」(=上掲資料では連結の経済性:http://wave.ap.teacup.com/takao/183.html)です。
ここで「活動資源を共有」って意味は、個店が自分の「資源」を他の個店と「共同利用」することです。
@商店街にある空き店舗を、来街する地元住人の”たまり場”として活用してもらえば、空き店舗として放置する以上に地元貢献になるのではないでしょうか。”たまり場”は空き店舗が多数あれば安定的に確保できます(空き店舗が多数あるってのは問題ですが・・・(-_-)zzz)
A最近「シェアリング」が流行り始めています。「住まい」や家電製品、衣料品などの分野にも広がりつつあるようです。自分が使わない時間を他人に使っていただくのですが、これを「商店街」が仲介するのはどうでしょうか。
単に売り手・買い手間の取引関係だけでなく、買い手(顧客)同士の絆(つながり)を仲介する活動を通して、新たなビジネス機会を発見することも重要です。
B市街地の住人が排出した生ごみを堆肥化し、近郊農家に肥料として役立ててもらい、生産物は商店街で直売したり、学校給食に使用したり。「ゼロエミッション(資源循環型農業=排出物ゼロ)」農業で安全・安心な食材の確保と環境維持(CO2排出削減)。
住人も近郊農家で休日農業、小学校では体験農業・・・これらも集積のメリットの具体化です。
Cその他(考えればいろいろ工夫できます)。
以上の事例は、集積のメリットを活かした事業で、それが結果的にコミュニティ住人間の”つながり”を強める成果にも結び付くことを意識しましたが、これが”交流の場”へのこだわりであり、「情報知識社会」の特徴かな?と思うところなのです。SNSの「フェースブック」が上場して7兆円の企業価値が評価されたってことでしたが、、工業化社会の企業価値と比べてると、結局は人と人との”つながり”が「物」よりも高いってことかも・・と思ったのですが(ー_ー)!!。分かるけど説明しにくい・・・って気分です。。
2.商店街事業と”交流の場事業”−商店街ビジネスモデルの概念(2)

上掲資料では商店街には「個店事業」は当然としても、「訪問活動」も「商店街事業」や「コミュニティビジネス」も活動拠点を持つ必要があるってことを提案したかったのです。
なおB「地域独占企業に対する潜在的参入企業としての脅威」とは、太陽光発電で電気を地産地消できるとなれば、東京電力は安易な料金値上げができないだろうとってことです。地域の自然エネルギーを利用した発電を商店街が”集約して売電”すれば、これも商店街事業になりえますし、商店街組織の財政基盤になると思います。
「訪問活動」は大型店がネットスーパー展開を積極化し、コンビニエンスストアでも生協でも、さらにドラッグストアでも「宅配」分野に力を入れ始め、ネットショッピングの普及(スマホの普及で弾み)などと比べ商店街の対応は遅々たるものです。
「商店街事業」とは上掲資料最下段@〜Bの特性を持つ事業です。たとえば高齢化が進めば「独居高齢者」が増加します。2060年には高齢者が人口の40%を占めるようになると、その高齢者の暮らしを支援する活動は「公共性」(一定数以上の人々がいる)を高めます。子育て主婦のワークライフバランスに貢献する活動も、生産年齢人口が減少する社会では、同じように公共性を高めます。⇒だから「商店街が担うべき公共性」が期待されるのでしょう。
昨夜のTVニュースで東京・港区(?)では、近隣の商店街で生鮮三品の専門店がなくなりコンビニでしか買えなくなったが不満足な高齢者に、区役所が公共施設に生鮮産品を運び込んで提供する事業を始めたと紹介してました。筆者の感想は「商店街は何やってるのかな}でした。都心の買物弱者への無関心だし、地域貢献って言葉について商店街としての合意はあるのかな・・との思いでした。
商店街事業でも「ビジネス活動」分野では、本ブログでもいくつかご紹介してきましたが、今後も機会をみて紹介する予定でいます(上掲資料中にあるいくつかの事例はご紹介済み)。”地域貢献活動”では公民官連携事業でいろいろあります。
以上は現状では「空想物語」です。昔「商店街の情報化」って課題で委員会があったのですが、その時に個店の売上データを商店街で共同処理する話がでました。しかし自店の売り上げデータを”誰にも見られたくない”って反対論でこの提案はポシャリました。「共同処理」と「情報公開」は別なのに・・(ー_ー)!!と思いつつ、個店主義の背景には何があるのか、簡単じゃないことだけが理解できましたね。ですから「活動資源の共有化」なんて話はなお一層困難なことなのですが、何も発言しなければ何も始まらないのですから、とりあえず言っておこう・・・。
単純に考えれば「市の小売事業所の6割程度が”中心市街地に集積”している”ことも「市」の要件かもしれません。多分この程度で「中心市街地」を定義すれば、「中心市街地活性化基本計画」の対象地区は、実際に承認された計画対象地区より”焦点を絞った”)狭い)面積になったかもしれません(ー_ー)!!。
なお、「都市的業態」も定義はありませんが、時代によって変わりますから、必要に応じて都度判断するってことでしょう。次回検討する予定の「中心市街地活性化法」には「都市型新事業」も中心市街地に集積させる候補になってますが、これも中身は分かりませんが、「都市的業態」の新型なのでしょう。
「商店街振興組合法」( http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S37/S37HO141.html )第6条では「商店街振興組合の地区は、小売商業又はサービス業に属する事業を営む者の三十人以上が近接してその事業を営む市の区域に属する地域であつて、その大部分に商店街が形成されているものでなければならない。」となってます。、 つまり30事業所以上の「集積」が「振興組合」となれる商店街ってことなのですが、平成18年商店街実態調査では母集団約13000、振興組合は18.3%ですから、圧倒的多数は30人未満の「任意団体」(73.7%)です。これはあくまでも「振興組合」としての組織要件であり、「商業集積」の要件じゃありません。
つまり「商店街とは何か」は極めて”曖昧”なもので、商店街の事業者は「所属団体」(会費を払ってご近所付き合い=商いの関わりは程々に)を意識し、消費者は「身近な買い物場所」(集積)を意識しているってことになり、商店街と言っても念頭に浮かぶイメージには大きな違いがあります。
さらに同じ商店街の事業者でも、「来街者」を「自店のお得意様」は顧客と言うが、「他店のお得様」は顧客じゃないかもしれません。”はみ出し陳列”も自店のお得意様にご満足いただければOKと”なりがち”なことも良く見られます。「来街者はみんな商店街の顧客」となっているか疑問です⇒「だから個店街」なのです。
「莱街者は商店街の顧客」、商店街としていかに顧客満足に貢献するかを考えるには「商店街としての”合意”」が不可欠です。少なくとも「地元住人の安全・安心・快適な暮らしを支援する」のが商店街の役割であり、それを最優先するって合意が重要です。これを単に事業者間に止まらず住人との信頼関係にまで発展させようってのが”コミュニティの核たる商店街”ではないでしょうか。
「商店街ビジネスモデル」とは、上記の合意の実現に向けて商店街に立地する「個店」が、保有する「経営資源」を共有化し、顧客ニーズへの迅速な対応を、商店街全体として効率的に提供する仕組みである
とし、その実現には「個店街」から「コミュニティ商店街」への進化が不可欠だと考えたわけですが、それには、前回の事業ポートフォリオで示した「個店事業」以外の「商店街事業」「仕事」「公共サービス」などを含む”交流の場”事業が今後の課題になります。
1.集積のメリットー商店街ビジネスモデルの概念(1)

「個店街」と「コミュニティ商店街」の最大の違いは「集積のメリット」(=上掲資料では連結の経済性:http://wave.ap.teacup.com/takao/183.html)です。
ここで「活動資源を共有」って意味は、個店が自分の「資源」を他の個店と「共同利用」することです。
@商店街にある空き店舗を、来街する地元住人の”たまり場”として活用してもらえば、空き店舗として放置する以上に地元貢献になるのではないでしょうか。”たまり場”は空き店舗が多数あれば安定的に確保できます(空き店舗が多数あるってのは問題ですが・・・(-_-)zzz)
A最近「シェアリング」が流行り始めています。「住まい」や家電製品、衣料品などの分野にも広がりつつあるようです。自分が使わない時間を他人に使っていただくのですが、これを「商店街」が仲介するのはどうでしょうか。
単に売り手・買い手間の取引関係だけでなく、買い手(顧客)同士の絆(つながり)を仲介する活動を通して、新たなビジネス機会を発見することも重要です。
B市街地の住人が排出した生ごみを堆肥化し、近郊農家に肥料として役立ててもらい、生産物は商店街で直売したり、学校給食に使用したり。「ゼロエミッション(資源循環型農業=排出物ゼロ)」農業で安全・安心な食材の確保と環境維持(CO2排出削減)。
住人も近郊農家で休日農業、小学校では体験農業・・・これらも集積のメリットの具体化です。
Cその他(考えればいろいろ工夫できます)。
以上の事例は、集積のメリットを活かした事業で、それが結果的にコミュニティ住人間の”つながり”を強める成果にも結び付くことを意識しましたが、これが”交流の場”へのこだわりであり、「情報知識社会」の特徴かな?と思うところなのです。SNSの「フェースブック」が上場して7兆円の企業価値が評価されたってことでしたが、、工業化社会の企業価値と比べてると、結局は人と人との”つながり”が「物」よりも高いってことかも・・と思ったのですが(ー_ー)!!。分かるけど説明しにくい・・・って気分です。。
2.商店街事業と”交流の場事業”−商店街ビジネスモデルの概念(2)

上掲資料では商店街には「個店事業」は当然としても、「訪問活動」も「商店街事業」や「コミュニティビジネス」も活動拠点を持つ必要があるってことを提案したかったのです。
なおB「地域独占企業に対する潜在的参入企業としての脅威」とは、太陽光発電で電気を地産地消できるとなれば、東京電力は安易な料金値上げができないだろうとってことです。地域の自然エネルギーを利用した発電を商店街が”集約して売電”すれば、これも商店街事業になりえますし、商店街組織の財政基盤になると思います。
「訪問活動」は大型店がネットスーパー展開を積極化し、コンビニエンスストアでも生協でも、さらにドラッグストアでも「宅配」分野に力を入れ始め、ネットショッピングの普及(スマホの普及で弾み)などと比べ商店街の対応は遅々たるものです。
「商店街事業」とは上掲資料最下段@〜Bの特性を持つ事業です。たとえば高齢化が進めば「独居高齢者」が増加します。2060年には高齢者が人口の40%を占めるようになると、その高齢者の暮らしを支援する活動は「公共性」(一定数以上の人々がいる)を高めます。子育て主婦のワークライフバランスに貢献する活動も、生産年齢人口が減少する社会では、同じように公共性を高めます。⇒だから「商店街が担うべき公共性」が期待されるのでしょう。
昨夜のTVニュースで東京・港区(?)では、近隣の商店街で生鮮三品の専門店がなくなりコンビニでしか買えなくなったが不満足な高齢者に、区役所が公共施設に生鮮産品を運び込んで提供する事業を始めたと紹介してました。筆者の感想は「商店街は何やってるのかな}でした。都心の買物弱者への無関心だし、地域貢献って言葉について商店街としての合意はあるのかな・・との思いでした。
商店街事業でも「ビジネス活動」分野では、本ブログでもいくつかご紹介してきましたが、今後も機会をみて紹介する予定でいます(上掲資料中にあるいくつかの事例はご紹介済み)。”地域貢献活動”では公民官連携事業でいろいろあります。
以上は現状では「空想物語」です。昔「商店街の情報化」って課題で委員会があったのですが、その時に個店の売上データを商店街で共同処理する話がでました。しかし自店の売り上げデータを”誰にも見られたくない”って反対論でこの提案はポシャリました。「共同処理」と「情報公開」は別なのに・・(ー_ー)!!と思いつつ、個店主義の背景には何があるのか、簡単じゃないことだけが理解できましたね。ですから「活動資源の共有化」なんて話はなお一層困難なことなのですが、何も発言しなければ何も始まらないのですから、とりあえず言っておこう・・・。
2012/2/8
1291.「コミュニティ商店街」試論(15)ー「コンパクトシティ対応」の必要性ー タウンマネジメント
「中心市街地活性化法」(平成10年成立)が施行され全国の多くの都市で「活性化基本計画」が策定されました。そして平成18年10月に会計監査院から参議院議長宛に、中心市街地活性化法関連の「予算の有効性」に対する評価が提出されました(詳しくは以下をご参照ください http://report.jbaudit.go.jp/org/h17/yousei7/2005-h17-9000-0.htm )。
筆者は上記の監査院報告が大きな契機になったと思ってますが「改正中心市街地活性化法」(平成18年 施行)に加え都市計画法改正(大規模集客施設の開発・立地規制)が行われ、現在の状況になったわけです。
・・・上掲監査院報告「中小企業の活性化等プロジェクトの有効性」
@平成10年度以降の省庁別事業費、国費負担額及び実施状況 :10年度から16年度までの間に実施された中心市街地活性化プロジェクトに係る事業費は5兆0183億0712万円、これに対する国費負担額は2兆0028億2963万円となっていた(⇒この差は都道府県・市町村の負担+事業者の自己負担でしょう)。
Aプロジェクト実施後の中心市街地の状況:人口については比較的多くの地区において下げ止まりがみられるが、年間小売商品販売額等については一部の地区を除いて下げ止まりがみられない状況となっていた。また、人口、年間小売商品販売額等の増加率が全国平均値を上回っている地区は、面整備の事業や商業等活性化事業等を多く行っている地区や、大規模小売店舗や公共・公益施設が中心市街地の区域内に比較的多く立地している地区などに多い傾向が見受けられた。さらに、TMOや民間連携協議会を設置していても、連携の推進に向けた活動が低調であったり、TMOにおける専門的人材や自主財源の不足等により事業の実施に至らなかったりしているなどのため、プロジェクトの効果が上がっているといえるような状況には必ずしもなっていなかった・・・云々。
・・・
「中心市街地」でこの結果ですから、「周辺市街地」では更に厳しいことは「想定」するまでもないことだと思います。
加えて前回もご紹介しましたが、人口減少・少子高齢化も同時に進行しているのですから、「商店街の再生」を実現するのは極めて難しいことです。
・・・人口減少・少子高齢化(日経新聞 12年1月31日)
@人口:2030年1億1662万人⇒2060年8675万人(高齢化率39.9%)
A高齢者1人当たり生産年齢人口:1955年11.5人⇒2030年1.83人⇒2060年1.27人(神輿型⇒騎馬戦型⇒肩車型)
B生産年齢人口:2010年8173万人⇒2030年6773万人⇒2060年4418万人(10年から半減する稼ぎ手)
・・・
少なくとも上記を考えただけも、既存の商店街が「過去の延長線上」(これまでと同じにやってればよい)で生き残れるとは思えません。それ以上に「進化」を真剣に考える時期です。
大型小売業者はアジアの市場にこれからの成長機会を求めて進出を積極化してますが、それ自体は自然な流れでしょうし、商店街に立地している「個店」もできれば海外進出するのも結構なのですが(いま話題の「ユニクロ」だって何年か前は)、商店街には「海外進出」はできませんから気になるのです。まさに”コミュニティの核”ですから”その場所にある”ことが重要なのです。
「コミュニティ商店街」はコミュニティの核たる商店街の略称です。
だからこれからの情報知識社会のコミュニティにおいて、”核”となるべき「商いと交流の場」に必要な基本的な特性は何か、あるいは「その場」をデザインするには何が不可欠化か
を考えることにしました(=上掲のこれまでの活性化アプローチの反省です)。本ブログではこれを商店街の現状に拘らずに整理し、現状との乖離を見てどう調整するかを”ゆるり”と考えるつもりです。
1.コンパクトシティと「コミュニティ商店街」

この資料は本ブログ第1262−1資料を一部改良して再掲したものです。「情報知識社会」の呼称は脱工業化社会の意味であり、「情報知識」とは何かと言った話ではありませんので単なる記号だとご理解ください。ただし「人口減少」「少子高齢化」「資源循環型=持続可能性」の「社会」であることは十分意識しています。
また「人口減少社会」とは財政負担者が減るってことでもありますから、地方自冶体の財政逼迫問題から「道州制」⇒「基礎自冶体の独立性」⇒コミュニティ・ガバナンスの議論を活発化させていることも気になります。中央集権は画一化・大量生産・消費には有効ですが、多様化・個性化を意識した個別対応には地域分権(分散供給)が有効でしょう。
わが国(明治維新から第二次大戦復興期)に、欧米先進国をキャッチアップするには中央集権が効率的だったのでしょう(国民性もあったかも)。しかし世界第2位・3位の経済大国となり、「成長」から「持続可能性」へと価値尺度が変化したいまでも、果たして中央集権が効率的かどうか疑問だというのが最近の地域主権の流れでしょう(中央集権の非効率)。
上掲資料の右側「コンパクトシティ」は本ブログ第1239−1「機能別都市ネットワーク」でもご紹介したものですが、商業集積の適正配置に関しては鉄道交通を骨格にした「階層構造」(クリスタラーの交通原理)が”それなりに”構築されているので、それを活かした集積配置(既存の商店街の場所ポテンシャルの活用)が「コミュニティ商店街」だというわけです。
「コンパクトシティ」の重要な特性を以下に整理しました。
@「徒歩自転車生活圏」です。既存の商店街で言えば「地域型」(30.9%)「近隣型」(57.4%)商店街の買物客の来街手段です(詳しくは平成21年度版
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2010/download/100331SJCS.pdfを参照)。つまり「商店街」の約90%は、徒歩自転車買物圏に立地している実態を活用するのが効率的なら(既存資源の活用)、残るのはその商店街で、いかに住人ニーズに対応できるかって課題です。
加えて「徒歩自転車生活圏」は高齢者にとって”暮らしやすい”生活環境であり、その圏内に行政・医療・介護・商業・教育・娯楽のサービス機能の供給拠点が集積すれば、充実した暮らしの場になるでしょう。結果的に行政コストも効率化します。さらにCO2削減にも有効です。
A「職住近接」です。工業化社会では「集中生産」が効率的ですから「工場」「中央集権組織」(本社)で「暮らしの場」と「職場」は分離し、多くの場合朝夕の長距離・長時間通勤が不可避でした。しかし今後のコンパクトシティでは、産業構造の変化(1287−2.スエーデンパラドックス)は情報・医療など次なる成長産業の育成を通して在宅勤務を増やし、住人のコミュニティへの関心を高めることになると想像します。「道州」(現在10前後の道州になりそうですから)になればスエーデン(≒人口900万人)がより参考になるのでは・・・(^o^)/
B「近隣農村と一体化した生活圏」です。安全安心な食糧自給、農林漁業の高付加価値化(第6次産業化)、グリーンツーリズム、二地域居住など都市・農村の交流が促進され、耕作放棄地の活用を促し環境維持に貢献することにも・・(^o^)/
こうしたコンパクトシティでは「小売業」のビジネスモデルも、現在とは大きく変化します。基本は「地産地消」ですが、農産物だけでなく地元中小企業の技術を活用し、まずはコミュニティでテストマーケティングし、市場を全国・国際に拡大する仕組みをコミュニティで確立することも重要です。こうした議論を含めて「事業ポートフォリオ」のマネジメントが不可欠になります。
2.「コミュニティ商店街」の事業ポートフォリオ

「コミュニティ商店街」では事業ポートフォリオ・マネジメントが不可欠です。地元住人のニーズに迅速に対応しながら産業構造の高付加価値化にも貢献する意気込みが欲しいってわけです。
上掲資料では「コミュニティ商店街」への期待は大きいのです。それは「衰退させない」って希望の反映かもしれません。これまでの本ブログでの議論を踏まえて、5本の柱を考えてみました。
@「商いの場事業」:「個店」と「顧客」の取引の場。既存の「対面活動」を活かし、さらなる進化を⇒カスタマイズ対応の工夫。今後は医療・介護との連携が課題。情報知識社会ではSNS活用も今後の課題でしょう。
A「交流の場事業」:現在はイベントなどが中心となっていますが、さらに工夫を重ねることが重要です(SNSも課題)。
B「商店街事業」:ここにはいろいろな工夫があります。住人ニーズはありながら「個店」では対応し難い事業(供給が遅れる)であり、場合によって「収益事業」にもなる。宅配、ネット通販、逆流通(使用済み製品の長期活用:3R関連事業)や商店街による排出権取引や電気供給事業(地産地消)なども検討したいと思います(=コミュニティマネジメント組織の財政基盤事業)
C「仕事創造事業」:コミュニティに就業機会を提供すル事業です。コミュニティビジネスを注目したいと思います。子育て支援には不可欠ですが、今後医療・介護分野では「在宅」需要が増えますから、その供給体制の整備は緊急な課題です。情報知識社会の流通とは「需要と供給のマッチング機能」だと再定義する必要があります。「もの商品の仕入れ・対消費者販売業」が「小売業」だとの定義は工業化社会の話でしょう。
D「公共サービス事業」:自冶体からの受託や”新しい公共サービス”に関する事業です。自冶体財政の逼迫から地元の高齢者の生き甲斐・健康維持のための「活躍・社会貢献」の場としても、この受け皿つくりは重要じゃないでしょうか。
「官」と「民」の中間に「公」を置き、「純粋公共財」以外の、「民(市場)」に任せるだけでは不都合が起こり(市場の失敗)、「官」に任せても不都合が起こる(政府の失敗)領域の財・サービスの需給マッチングの担い手をどうするか、これも地域主導の大きな課題です。
以上の議論はこれまでにも若干ご紹介しましたが、繰り返しを気にせず今後詳細な検討をしてみたいと思います。
数日前のNHKの番組では、電気(燃料電池)自動車に「水素」を供給する「スタンド」(ガソリンスタンドに対応)で、水素製造過程で発生するCO2(ボンベに詰めて)を地元の温室トマト栽培農家に提供して”「光合成」を促したおいしいトマト”生産を実験中のニュースを見ました。つまり”異業種連携”の可能性(ネットワークの経済性)です。
上掲資料の真ん中にある「タウン(コミュニティ)マネジメント組織」とは、商店街組織+NPO等を加え、各種の連携を運営できる組織をイメージしています。その組織目標は「地域価値」の最大化であり、人口吸引を巡る自冶体間競争、来街者吸引を巡るコミュニティ間競争の最小単位組織になるのだと思います。それだけに地方主権と言っても、その前提には「コミュニティ商店街」への進化が肝心なのです(^o^)/・・・
こう考えるとコミュニティで取り組むべき課題は多種多様で、商店街で”住人ニーズにきめ細かく対応”しようとすれば、「商店街衰退・・・いずれ消失」は考えにくいのですが、他方、現状延長路線では”やむなし”ですから、その間にある乖離は極めて大きい(商店街事業者・地権者の発想の転換、地域貢献意識等々)のです。ここに楽観論・悲観論の分かれ目があるのですが筆者は明らかに前者です。まあ頑張ります(^o^)/
筆者は上記の監査院報告が大きな契機になったと思ってますが「改正中心市街地活性化法」(平成18年 施行)に加え都市計画法改正(大規模集客施設の開発・立地規制)が行われ、現在の状況になったわけです。
・・・上掲監査院報告「中小企業の活性化等プロジェクトの有効性」
@平成10年度以降の省庁別事業費、国費負担額及び実施状況 :10年度から16年度までの間に実施された中心市街地活性化プロジェクトに係る事業費は5兆0183億0712万円、これに対する国費負担額は2兆0028億2963万円となっていた(⇒この差は都道府県・市町村の負担+事業者の自己負担でしょう)。
Aプロジェクト実施後の中心市街地の状況:人口については比較的多くの地区において下げ止まりがみられるが、年間小売商品販売額等については一部の地区を除いて下げ止まりがみられない状況となっていた。また、人口、年間小売商品販売額等の増加率が全国平均値を上回っている地区は、面整備の事業や商業等活性化事業等を多く行っている地区や、大規模小売店舗や公共・公益施設が中心市街地の区域内に比較的多く立地している地区などに多い傾向が見受けられた。さらに、TMOや民間連携協議会を設置していても、連携の推進に向けた活動が低調であったり、TMOにおける専門的人材や自主財源の不足等により事業の実施に至らなかったりしているなどのため、プロジェクトの効果が上がっているといえるような状況には必ずしもなっていなかった・・・云々。
・・・
「中心市街地」でこの結果ですから、「周辺市街地」では更に厳しいことは「想定」するまでもないことだと思います。
加えて前回もご紹介しましたが、人口減少・少子高齢化も同時に進行しているのですから、「商店街の再生」を実現するのは極めて難しいことです。
・・・人口減少・少子高齢化(日経新聞 12年1月31日)
@人口:2030年1億1662万人⇒2060年8675万人(高齢化率39.9%)
A高齢者1人当たり生産年齢人口:1955年11.5人⇒2030年1.83人⇒2060年1.27人(神輿型⇒騎馬戦型⇒肩車型)
B生産年齢人口:2010年8173万人⇒2030年6773万人⇒2060年4418万人(10年から半減する稼ぎ手)
・・・
少なくとも上記を考えただけも、既存の商店街が「過去の延長線上」(これまでと同じにやってればよい)で生き残れるとは思えません。それ以上に「進化」を真剣に考える時期です。
大型小売業者はアジアの市場にこれからの成長機会を求めて進出を積極化してますが、それ自体は自然な流れでしょうし、商店街に立地している「個店」もできれば海外進出するのも結構なのですが(いま話題の「ユニクロ」だって何年か前は)、商店街には「海外進出」はできませんから気になるのです。まさに”コミュニティの核”ですから”その場所にある”ことが重要なのです。
「コミュニティ商店街」はコミュニティの核たる商店街の略称です。
だからこれからの情報知識社会のコミュニティにおいて、”核”となるべき「商いと交流の場」に必要な基本的な特性は何か、あるいは「その場」をデザインするには何が不可欠化か
を考えることにしました(=上掲のこれまでの活性化アプローチの反省です)。本ブログではこれを商店街の現状に拘らずに整理し、現状との乖離を見てどう調整するかを”ゆるり”と考えるつもりです。
1.コンパクトシティと「コミュニティ商店街」

この資料は本ブログ第1262−1資料を一部改良して再掲したものです。「情報知識社会」の呼称は脱工業化社会の意味であり、「情報知識」とは何かと言った話ではありませんので単なる記号だとご理解ください。ただし「人口減少」「少子高齢化」「資源循環型=持続可能性」の「社会」であることは十分意識しています。
また「人口減少社会」とは財政負担者が減るってことでもありますから、地方自冶体の財政逼迫問題から「道州制」⇒「基礎自冶体の独立性」⇒コミュニティ・ガバナンスの議論を活発化させていることも気になります。中央集権は画一化・大量生産・消費には有効ですが、多様化・個性化を意識した個別対応には地域分権(分散供給)が有効でしょう。
わが国(明治維新から第二次大戦復興期)に、欧米先進国をキャッチアップするには中央集権が効率的だったのでしょう(国民性もあったかも)。しかし世界第2位・3位の経済大国となり、「成長」から「持続可能性」へと価値尺度が変化したいまでも、果たして中央集権が効率的かどうか疑問だというのが最近の地域主権の流れでしょう(中央集権の非効率)。
上掲資料の右側「コンパクトシティ」は本ブログ第1239−1「機能別都市ネットワーク」でもご紹介したものですが、商業集積の適正配置に関しては鉄道交通を骨格にした「階層構造」(クリスタラーの交通原理)が”それなりに”構築されているので、それを活かした集積配置(既存の商店街の場所ポテンシャルの活用)が「コミュニティ商店街」だというわけです。
「コンパクトシティ」の重要な特性を以下に整理しました。
@「徒歩自転車生活圏」です。既存の商店街で言えば「地域型」(30.9%)「近隣型」(57.4%)商店街の買物客の来街手段です(詳しくは平成21年度版
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2010/download/100331SJCS.pdfを参照)。つまり「商店街」の約90%は、徒歩自転車買物圏に立地している実態を活用するのが効率的なら(既存資源の活用)、残るのはその商店街で、いかに住人ニーズに対応できるかって課題です。
加えて「徒歩自転車生活圏」は高齢者にとって”暮らしやすい”生活環境であり、その圏内に行政・医療・介護・商業・教育・娯楽のサービス機能の供給拠点が集積すれば、充実した暮らしの場になるでしょう。結果的に行政コストも効率化します。さらにCO2削減にも有効です。
A「職住近接」です。工業化社会では「集中生産」が効率的ですから「工場」「中央集権組織」(本社)で「暮らしの場」と「職場」は分離し、多くの場合朝夕の長距離・長時間通勤が不可避でした。しかし今後のコンパクトシティでは、産業構造の変化(1287−2.スエーデンパラドックス)は情報・医療など次なる成長産業の育成を通して在宅勤務を増やし、住人のコミュニティへの関心を高めることになると想像します。「道州」(現在10前後の道州になりそうですから)になればスエーデン(≒人口900万人)がより参考になるのでは・・・(^o^)/
B「近隣農村と一体化した生活圏」です。安全安心な食糧自給、農林漁業の高付加価値化(第6次産業化)、グリーンツーリズム、二地域居住など都市・農村の交流が促進され、耕作放棄地の活用を促し環境維持に貢献することにも・・(^o^)/
こうしたコンパクトシティでは「小売業」のビジネスモデルも、現在とは大きく変化します。基本は「地産地消」ですが、農産物だけでなく地元中小企業の技術を活用し、まずはコミュニティでテストマーケティングし、市場を全国・国際に拡大する仕組みをコミュニティで確立することも重要です。こうした議論を含めて「事業ポートフォリオ」のマネジメントが不可欠になります。
2.「コミュニティ商店街」の事業ポートフォリオ

「コミュニティ商店街」では事業ポートフォリオ・マネジメントが不可欠です。地元住人のニーズに迅速に対応しながら産業構造の高付加価値化にも貢献する意気込みが欲しいってわけです。
上掲資料では「コミュニティ商店街」への期待は大きいのです。それは「衰退させない」って希望の反映かもしれません。これまでの本ブログでの議論を踏まえて、5本の柱を考えてみました。
@「商いの場事業」:「個店」と「顧客」の取引の場。既存の「対面活動」を活かし、さらなる進化を⇒カスタマイズ対応の工夫。今後は医療・介護との連携が課題。情報知識社会ではSNS活用も今後の課題でしょう。
A「交流の場事業」:現在はイベントなどが中心となっていますが、さらに工夫を重ねることが重要です(SNSも課題)。
B「商店街事業」:ここにはいろいろな工夫があります。住人ニーズはありながら「個店」では対応し難い事業(供給が遅れる)であり、場合によって「収益事業」にもなる。宅配、ネット通販、逆流通(使用済み製品の長期活用:3R関連事業)や商店街による排出権取引や電気供給事業(地産地消)なども検討したいと思います(=コミュニティマネジメント組織の財政基盤事業)
C「仕事創造事業」:コミュニティに就業機会を提供すル事業です。コミュニティビジネスを注目したいと思います。子育て支援には不可欠ですが、今後医療・介護分野では「在宅」需要が増えますから、その供給体制の整備は緊急な課題です。情報知識社会の流通とは「需要と供給のマッチング機能」だと再定義する必要があります。「もの商品の仕入れ・対消費者販売業」が「小売業」だとの定義は工業化社会の話でしょう。
D「公共サービス事業」:自冶体からの受託や”新しい公共サービス”に関する事業です。自冶体財政の逼迫から地元の高齢者の生き甲斐・健康維持のための「活躍・社会貢献」の場としても、この受け皿つくりは重要じゃないでしょうか。
「官」と「民」の中間に「公」を置き、「純粋公共財」以外の、「民(市場)」に任せるだけでは不都合が起こり(市場の失敗)、「官」に任せても不都合が起こる(政府の失敗)領域の財・サービスの需給マッチングの担い手をどうするか、これも地域主導の大きな課題です。
以上の議論はこれまでにも若干ご紹介しましたが、繰り返しを気にせず今後詳細な検討をしてみたいと思います。
数日前のNHKの番組では、電気(燃料電池)自動車に「水素」を供給する「スタンド」(ガソリンスタンドに対応)で、水素製造過程で発生するCO2(ボンベに詰めて)を地元の温室トマト栽培農家に提供して”「光合成」を促したおいしいトマト”生産を実験中のニュースを見ました。つまり”異業種連携”の可能性(ネットワークの経済性)です。
上掲資料の真ん中にある「タウン(コミュニティ)マネジメント組織」とは、商店街組織+NPO等を加え、各種の連携を運営できる組織をイメージしています。その組織目標は「地域価値」の最大化であり、人口吸引を巡る自冶体間競争、来街者吸引を巡るコミュニティ間競争の最小単位組織になるのだと思います。それだけに地方主権と言っても、その前提には「コミュニティ商店街」への進化が肝心なのです(^o^)/・・・
こう考えるとコミュニティで取り組むべき課題は多種多様で、商店街で”住人ニーズにきめ細かく対応”しようとすれば、「商店街衰退・・・いずれ消失」は考えにくいのですが、他方、現状延長路線では”やむなし”ですから、その間にある乖離は極めて大きい(商店街事業者・地権者の発想の転換、地域貢献意識等々)のです。ここに楽観論・悲観論の分かれ目があるのですが筆者は明らかに前者です。まあ頑張ります(^o^)/
2012/2/6
1290.「コミュニティ商店街」試論(14)ー中心市街地事業者の限界ー タウンマネジメント
「既存商店街」が「コミュニティ商店街」に進化するための条件をいろいろ考えていますが、前回の資料では現在の商店街(すなわち「個店」任せの仕組み)で解決するのは難しいとしか思えません。また、都市住人が”集まりやすい場所”にある中心商店街でも、「衰退し続けて」のが現状ですから、余程の大きな転換(変化)がなければ、それを「繁栄」に転換するのは至難の業でしょう。
筆者の知る限り1970年以降「繁栄している商店街」が減少一筋、少なくとも中小小売商業振興法を中心に振興策をいろいろ実施しても「衰退傾向」は変らず・・・でしたから、この傾向から脱して改めて「進化・再生」するには”相当の努力”が必要なことは間違いありません。
本ブログでも工業化社会の商店街は”お役目御免”、情報知識社会のコンパクトシティの商店街に向けて”衣替え”の時期に入ったと問題提起してきましたが、その最大の理由となった「中心市街地の活性化に関する行政評価・監視結果に基ずく勧告」(平成16年9月)
をご紹介したいと思います。今回の資料は上掲の勧告ですので、詳細は下記をご覧ください(以下「勧告」と略称)。⇒「中心市街地活性化基本計画」(以下「基本計画」)を策定し、少なくとも2年以上経過した都市の”その後”を追跡した”珍しい”資料です。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/daijinkanbou/040915_1_2.pdf
この勧告が「中心市街地活性化法」の改正を促し、現在の”街づくり三法”になったと筆者は思ってますが、その改正の最大のポイントをどう捉えるかは”いろいろ”あるかもしれません。 筆者は都市計画法改正(大規模集客施設の立地規制)と「中心市街地活性化本部(内閣官房:本部長 内閣総理大臣)」−「中心市街地活性化協議会」の”中央集権化”だったと思います。
1.中心市街地活性化法による「活性化」とは何だったのか

通常基本計画には「活性化のための事業」があり、その事業で「活性化」(人口増、商店数増、年間販売額の増などの指標=上掲資料では5つの統計指標)の期待値を予測し、実績値と比較しながら”実効”を評価する発想がありました。それに準じて「勧告」でも基本計画策定後2年経過した都市では、活性化事業のすべてとは言わないまでも、若干の事業計画は実施済みに違いないとの「想定」は可能でしょう(これ以前の計画では”計画倒れ”も少なくなかったこも否定できません)。
上掲資料で「中心市街地」の活性化状況は、
@「人口」「商店数」のいずれでも過半数が「計画策定前」より減少
A地域の計画策定の中心市街地全体は、全国平均と比較しても減少が大きい
B「事業所」「事業所従業員」でも83%の都市で「計画策定前」より減少
・・上掲左側図表・・
つまり「中心市街地」は@人口・商店数・A事業所数・事業所従業員で減少し、A中心以外も含めた全国平均と比べても「活性化してない・・・
「中心の比重」は
C「人口」「商店数」「年間商品販売額」「事業所数」「事業所従業員」で72%以上の都市で低下している⇒
D「中心」以外の地域(周辺・郊外部など)基本的には『地価の安い』場所に”中心性が拡散”している
・・上掲右側図表
ってことでしょう。郊外に住人が住み着き、そこに自動車で買物しやすいショッピングセンターなどができると、それに合わせた上下水道や道路などのインフラ整備が行われ、大型店が出店すればパート・アルバイトなどの雇用機会も増える⇒出店歓迎だった事例は多数でした。
「街よよみがえれ中心市街地活性化、効果上がらず:国費負担は2兆円 未着工地区8割」(総事業費5兆円強) 06年11月6日MJ)は勧告後の中活法関連予算内訳(会計監査院検査報告)でしたが、ハード整備が大きな割合を占めていたのでしょう。「ハード整備」では”街はよみがえれない”ってことでしょうか。
・・「会計検査院 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書」(「中心市街地活性化プロジェクトの実施状況に関する会計検査の結果について)は下記参照7
http://report.jbaudit.go.jp/org/h17/yousei7/2005-h17-9000-0.htm
しかも今後は人口減少となれば、そうしたインフラの整備費用が必要になり、しかもその費用を負担する人口が不在となれば、空き地・空家が増えてスラム化すら予測・・(ー_ー)!!。
ハード事業は「絵を書き」(商店街の事業者が合意し)⇒「建築業者」にお任せすれば事業は進みます。事業によっては行政からの補助金が付きますから)事業者負担が小さいこともあって”取り組みやすいことは確かです。
しかし「ソフト事業」は事業者自身が”汗をかく”ことになりますから、「負担だ」としり込みすることが多いのも実態でしょう。だからソフト事業は進まないことになります。⇒商店街事業者間の合意が進まない⇒発想の転換が難しい⇒過去の延長から脱しきれない・・・と「悪循環」になりがちです。
つまり「活性化計画」とは、自分たちが汗をかかないでできそうな事業、「合意すれば」後は専門家がやってくれる事業が主となり、それに「計画倒れ」の事業が追加されてって感じになるわけです。
2.「人口減少」の影響を確認しておこう(2)とは

上掲資料は「平成6年〜9年」の「増減」と「平成9年〜14年」の「増減」を、商店数・年間販売額・人口の指標ごとに比較した図表です。ここで最初に確認したいのは平成6年〜14年にかけて一貫して人口が減少した都市が62.0%あったことです(120都市中で)。そして人口規模が小さな都市ほど減少も激しいようです(=小売業販売額の減少も激しい)。
@「増ー増」:商店数では5.1%、販売額では1.7%に過ぎません(少数例ですが、結果を出している商店街はあるのです)
A「減ー増」:活性化計画策定前後で「増」になったのは商店数で5.8%、販売額で4.2%ですから、これが唯一「活性化計画」の意義だと言えそうな結果でした。
B「減ー減」:圧倒的多数です。
「減ー減」とは平成6年から14年まで連続して減少した都市(計画策定した)を示していますが(ー_ー)!!
商店数では68.3%、販売額では70.1%、人口では62%が一貫減少です。本ブログでは人口1人当たり小売業販売額は年間≒100万円と換算し、商業集積の”中心性”に応じてそれから減額しますが(人口増加が販売額に結びつかないのは中心性が低い商業集積)、基本は人口減少でしょう。「空き店舗」も増加し、「商店街の通行量」は減少してますから、商店街は今や「存亡の危機」だってことでしょう。
⇒中心商店街ですら、商店(仕入・販売事業者)だけでは現状維持が難しい・・
・・・中心性の簡単な指標
中心性=当該市町村の住民一人当たり小売業販売額/県全体の住民人一人当たり小売業販売額
住民:住民基本台帳、小売業販売額:商業統計表
1以上:当該市町村外からの顧客吸引あり
1以下:当該市町村から他地域に顧客流出
・・・
「勧告」の内容を若干追加します。「中心市街地の商店数など」(商業統計表)の傾向(平成9年〜14年)を都市規模別に整理すると
@〜10万人未満:75%が中心市街地の人口、事業所数、年間商品販売額が減少
A10万〜30万未満:56.3%の都市が・・・同上
B30万以上:52.2%の都市が・・・・同上
ですから、小規模都市ほど現状維持が難しいことになりそうだと言えます。
「働き手50年後に半減」(日経 12年1月31日)を見ました。2060年の人口予測ですが、2010年1億2806万人が2060年には8674万人(≒4100万人減)ですから、商業統計表でも小売業年間販売額は≒2/3に減少することになります。当然「商店数」も大幅に減少します。50年後は決して”遠い将来”でみないのです。しかも人口予測は結構確実なのです。
⇒商店街の現状、「個店街」のままでは現状維持も困難、商店街が「都市の公共施設」(公共性の理解)・・・「交流の場」(三方良し)の重視など、これから「合意」が難しい多くの議論が不可避でしょう。事業者間の”協働”(異業種連携、公民官連携、BID、土地の所有権と利用権の分離・・・)と住民の巻き込みなど。
人口構成は≒4割(39.9%)が65歳以上(高齢者)ですから、地元の商店街(近隣型・地域型)はこの高齢者を中核にした対顧客戦略を無視できなくなります。そのためのビジネスモデル開発にもっと熱心になるいべきだと思いますが、単純に大型小売業者と比べて遅れてます。
生産年齢人口は10年63.8%が60年50.9%に低下します。それだけ高齢者を支える負担(社会保障)が増加し、その結果「消費」行動も変わると想定しておく必要があります。
高齢者は徒歩・自転車生活圏で、暮らしに必要な商品・サービスを充足させようとしますから、地元商店街は今後「有利な立地条件」になるでしょう。近隣性が高く評価されると思いますが、それをどう活かすかが大きな課題になります。
敢えて課題をまとめれば
@脱「仕入・販売ビジネスモデル」:「仕入れた商品」を店頭に陳列しておけば「顧客が買いにきてくれる」小売店は生き残れない⇒対面販売型、顧客対応の充実、「地産地消」分野の拡大、商品とサービスを組み合わせた新業態開発(新ビジネスモデルの開発)・・・
A「商店街ビジネスモデル」:商店街としての「集積戦略」の構築。新しい公共性の担い手、商店街事業、コミュニティビジネス、創業・起業支援で「職の創造」と住まいの提供・・・
・・以上が「商いの場」の多様化、住民の参画促進(職住近接)
B「交流の場」「コミュニティの核」:地域の異業種連携、官公民連携、ネットワークの経済性、地元住民の巻き込み・・
・・・以上が「交流の場」で賑わい促進、文化的社会的魅力の向上
とまあ、ここで一段落ってことにします。
筆者の知る限り1970年以降「繁栄している商店街」が減少一筋、少なくとも中小小売商業振興法を中心に振興策をいろいろ実施しても「衰退傾向」は変らず・・・でしたから、この傾向から脱して改めて「進化・再生」するには”相当の努力”が必要なことは間違いありません。
本ブログでも工業化社会の商店街は”お役目御免”、情報知識社会のコンパクトシティの商店街に向けて”衣替え”の時期に入ったと問題提起してきましたが、その最大の理由となった「中心市街地の活性化に関する行政評価・監視結果に基ずく勧告」(平成16年9月)
をご紹介したいと思います。今回の資料は上掲の勧告ですので、詳細は下記をご覧ください(以下「勧告」と略称)。⇒「中心市街地活性化基本計画」(以下「基本計画」)を策定し、少なくとも2年以上経過した都市の”その後”を追跡した”珍しい”資料です。
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/daijinkanbou/040915_1_2.pdf
この勧告が「中心市街地活性化法」の改正を促し、現在の”街づくり三法”になったと筆者は思ってますが、その改正の最大のポイントをどう捉えるかは”いろいろ”あるかもしれません。 筆者は都市計画法改正(大規模集客施設の立地規制)と「中心市街地活性化本部(内閣官房:本部長 内閣総理大臣)」−「中心市街地活性化協議会」の”中央集権化”だったと思います。
1.中心市街地活性化法による「活性化」とは何だったのか

通常基本計画には「活性化のための事業」があり、その事業で「活性化」(人口増、商店数増、年間販売額の増などの指標=上掲資料では5つの統計指標)の期待値を予測し、実績値と比較しながら”実効”を評価する発想がありました。それに準じて「勧告」でも基本計画策定後2年経過した都市では、活性化事業のすべてとは言わないまでも、若干の事業計画は実施済みに違いないとの「想定」は可能でしょう(これ以前の計画では”計画倒れ”も少なくなかったこも否定できません)。
上掲資料で「中心市街地」の活性化状況は、
@「人口」「商店数」のいずれでも過半数が「計画策定前」より減少
A地域の計画策定の中心市街地全体は、全国平均と比較しても減少が大きい
B「事業所」「事業所従業員」でも83%の都市で「計画策定前」より減少
・・上掲左側図表・・
つまり「中心市街地」は@人口・商店数・A事業所数・事業所従業員で減少し、A中心以外も含めた全国平均と比べても「活性化してない・・・
「中心の比重」は
C「人口」「商店数」「年間商品販売額」「事業所数」「事業所従業員」で72%以上の都市で低下している⇒
D「中心」以外の地域(周辺・郊外部など)基本的には『地価の安い』場所に”中心性が拡散”している
・・上掲右側図表
ってことでしょう。郊外に住人が住み着き、そこに自動車で買物しやすいショッピングセンターなどができると、それに合わせた上下水道や道路などのインフラ整備が行われ、大型店が出店すればパート・アルバイトなどの雇用機会も増える⇒出店歓迎だった事例は多数でした。
「街よよみがえれ中心市街地活性化、効果上がらず:国費負担は2兆円 未着工地区8割」(総事業費5兆円強) 06年11月6日MJ)は勧告後の中活法関連予算内訳(会計監査院検査報告)でしたが、ハード整備が大きな割合を占めていたのでしょう。「ハード整備」では”街はよみがえれない”ってことでしょうか。
・・「会計検査院 会計検査院法第30条の3の規定に基づく報告書」(「中心市街地活性化プロジェクトの実施状況に関する会計検査の結果について)は下記参照7
http://report.jbaudit.go.jp/org/h17/yousei7/2005-h17-9000-0.htm
しかも今後は人口減少となれば、そうしたインフラの整備費用が必要になり、しかもその費用を負担する人口が不在となれば、空き地・空家が増えてスラム化すら予測・・(ー_ー)!!。
ハード事業は「絵を書き」(商店街の事業者が合意し)⇒「建築業者」にお任せすれば事業は進みます。事業によっては行政からの補助金が付きますから)事業者負担が小さいこともあって”取り組みやすいことは確かです。
しかし「ソフト事業」は事業者自身が”汗をかく”ことになりますから、「負担だ」としり込みすることが多いのも実態でしょう。だからソフト事業は進まないことになります。⇒商店街事業者間の合意が進まない⇒発想の転換が難しい⇒過去の延長から脱しきれない・・・と「悪循環」になりがちです。
つまり「活性化計画」とは、自分たちが汗をかかないでできそうな事業、「合意すれば」後は専門家がやってくれる事業が主となり、それに「計画倒れ」の事業が追加されてって感じになるわけです。
2.「人口減少」の影響を確認しておこう(2)とは

上掲資料は「平成6年〜9年」の「増減」と「平成9年〜14年」の「増減」を、商店数・年間販売額・人口の指標ごとに比較した図表です。ここで最初に確認したいのは平成6年〜14年にかけて一貫して人口が減少した都市が62.0%あったことです(120都市中で)。そして人口規模が小さな都市ほど減少も激しいようです(=小売業販売額の減少も激しい)。
@「増ー増」:商店数では5.1%、販売額では1.7%に過ぎません(少数例ですが、結果を出している商店街はあるのです)
A「減ー増」:活性化計画策定前後で「増」になったのは商店数で5.8%、販売額で4.2%ですから、これが唯一「活性化計画」の意義だと言えそうな結果でした。
B「減ー減」:圧倒的多数です。
「減ー減」とは平成6年から14年まで連続して減少した都市(計画策定した)を示していますが(ー_ー)!!
商店数では68.3%、販売額では70.1%、人口では62%が一貫減少です。本ブログでは人口1人当たり小売業販売額は年間≒100万円と換算し、商業集積の”中心性”に応じてそれから減額しますが(人口増加が販売額に結びつかないのは中心性が低い商業集積)、基本は人口減少でしょう。「空き店舗」も増加し、「商店街の通行量」は減少してますから、商店街は今や「存亡の危機」だってことでしょう。
⇒中心商店街ですら、商店(仕入・販売事業者)だけでは現状維持が難しい・・
・・・中心性の簡単な指標
中心性=当該市町村の住民一人当たり小売業販売額/県全体の住民人一人当たり小売業販売額
住民:住民基本台帳、小売業販売額:商業統計表
1以上:当該市町村外からの顧客吸引あり
1以下:当該市町村から他地域に顧客流出
・・・
「勧告」の内容を若干追加します。「中心市街地の商店数など」(商業統計表)の傾向(平成9年〜14年)を都市規模別に整理すると
@〜10万人未満:75%が中心市街地の人口、事業所数、年間商品販売額が減少
A10万〜30万未満:56.3%の都市が・・・同上
B30万以上:52.2%の都市が・・・・同上
ですから、小規模都市ほど現状維持が難しいことになりそうだと言えます。
「働き手50年後に半減」(日経 12年1月31日)を見ました。2060年の人口予測ですが、2010年1億2806万人が2060年には8674万人(≒4100万人減)ですから、商業統計表でも小売業年間販売額は≒2/3に減少することになります。当然「商店数」も大幅に減少します。50年後は決して”遠い将来”でみないのです。しかも人口予測は結構確実なのです。
⇒商店街の現状、「個店街」のままでは現状維持も困難、商店街が「都市の公共施設」(公共性の理解)・・・「交流の場」(三方良し)の重視など、これから「合意」が難しい多くの議論が不可避でしょう。事業者間の”協働”(異業種連携、公民官連携、BID、土地の所有権と利用権の分離・・・)と住民の巻き込みなど。
人口構成は≒4割(39.9%)が65歳以上(高齢者)ですから、地元の商店街(近隣型・地域型)はこの高齢者を中核にした対顧客戦略を無視できなくなります。そのためのビジネスモデル開発にもっと熱心になるいべきだと思いますが、単純に大型小売業者と比べて遅れてます。
生産年齢人口は10年63.8%が60年50.9%に低下します。それだけ高齢者を支える負担(社会保障)が増加し、その結果「消費」行動も変わると想定しておく必要があります。
高齢者は徒歩・自転車生活圏で、暮らしに必要な商品・サービスを充足させようとしますから、地元商店街は今後「有利な立地条件」になるでしょう。近隣性が高く評価されると思いますが、それをどう活かすかが大きな課題になります。
敢えて課題をまとめれば
@脱「仕入・販売ビジネスモデル」:「仕入れた商品」を店頭に陳列しておけば「顧客が買いにきてくれる」小売店は生き残れない⇒対面販売型、顧客対応の充実、「地産地消」分野の拡大、商品とサービスを組み合わせた新業態開発(新ビジネスモデルの開発)・・・
A「商店街ビジネスモデル」:商店街としての「集積戦略」の構築。新しい公共性の担い手、商店街事業、コミュニティビジネス、創業・起業支援で「職の創造」と住まいの提供・・・
・・以上が「商いの場」の多様化、住民の参画促進(職住近接)
B「交流の場」「コミュニティの核」:地域の異業種連携、官公民連携、ネットワークの経済性、地元住民の巻き込み・・
・・・以上が「交流の場」で賑わい促進、文化的社会的魅力の向上
とまあ、ここで一段落ってことにします。
2012/2/3
1289.「コミュニティ商店街」試論(13)ー試論と現状の乖離ー タウンマネジメント
前回は中政審報告の概要をご紹介しました。また「コミュニティ商店街」は筆者の試論(=「コミュニティの核たる商店街」の意)のラベルですが、中政審報告と”似たようなもの”だってことにしました(もちろん同じじゃありませんが)。
「何が違うか」の一つの判断基準はその提案内容の「実現性」です。「ビジョン」は努力目標として重要ですが、それを関係者が共有(合意)しなければ「夢」にすぎません。前回も「指摘されてきた」が「実現できてない」から「課題であり続けている項目」だから、中政審報告も筆者の本ブログも”似たようなもの”だって”落とし噺”になっているのが実態だと思います。
今回はこの実態を改めて検討することにしました。
ダメな理由を幾つ並べても解決策には至らないかもしれませんが、とりあえずは再確認してみるのも一つの試み。反省だけなら猿でもするが・・・・(昔のTVコマーシャル)、繰り返さないのが人間だーーー
と考えて、敢えて再確認を・・・(^o^)/。今回も下記資料『「地域コミュニティの担い手」としての商店街を目指して』(
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2009/download/090210ChiikiCommunity.pdf )を参考にしました。また下記(「商店街活力向上研究会」中間報告)もご覧ください。
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/shingikai/shogyo/2008/download/5ChukanHoukoku.pdf
1.魅力ある店舗づくりのための取組み

上掲資料は「魅力ある店舗づくり」(来街者が少ないのは商店街に魅力ある店舗がないからだ)は重要ですが、ここでの「魅力」とは何かが問題でしょう。「店舗」なのか「商品・サービス」なのか「集積としての魅力」なのか・・等々。⇒以降は筆者の感想です
@「個店の努力、店舗オーナーに任せている」(64%)⇒これで商店街が賑わうなら繁栄商店街が2%前後なんて実態にはならないのでは?。来街者ニーズ調査も”手抜き”して、個店の努力だけで住人ニーズに迅速な対応は難しいのでは?
A「各個店の魅力向上のための勉強会を実施している」(19%)⇒
B「商店街組合、オーナー等で店舗構成について話し合っている」(11%)⇒
C「店舗の誘致をしたことがある」(9%)⇒
上記は「商店街(集積)の魅力向上」と言った共通認識が、商店街事業者間にあるからこその回答肢なのでしょうが、回答率は低く、”集積としての魅力づくり”に対する無関心”が反映され、まさに「個店街」の実態を垣間見たってのが感想です。
前回の「(5)店舗・施設の統一的な管理=テナントマネジメント」の難しさが「想定」できます。ましてや(6)土地・建物の有効活用(空き店舗対策)なんて、一体誰にお任せするか、現状では極めて難しいのは実態でしょう。「オーナーから空き店舗を借り上げて、サブリースしたことがある」(5%)も、その担当者(商店街の有志or団体を考えると)の存在は少数事例じゃないでしょうか。
・・中政審報告では
商店街アンケートをみても、個店活性化対策や空き店舗対策を商店街ぐるみで取り組む割合は低く、商機能の強化に向けた商店街の経営努力が不足している場合が多いものと推察される( 商店街活力向上研究会アンケート=上掲資料)。
・・・・
丁度「良い」意見が報告書にありましたので、それを引用して筆者の意見に代えさせていただきました(-_-)zzz。指摘され続けてはや何年・・・、問題・課題の先送り。このまま行けば大型小売店の小型店が買物弱者狙って”焼畑農業”・・・なんてコピーもありうるかも(ー_ー)!!。
2.地域の小売・サービス事業者への委託・連携状況と期待

「地域コミュニティの担い手」とは、”商いの場”を通して住人の暮らしに貢献することも大事ですが(高度成長期はNB商品を店頭に陳列しておけば、それなりの貢献だったかも)、これからは「新しい公共性」を巡っての官民連携も重要ですから、上掲資料(自冶体アンケート調査)は「委託」から「連携」への「進化」を想定しているのだろうと思います。
なお上掲資料は自冶体から商店街への「委託」の現状と期待ですが、中政審報告の資料には「連携」についての調査結果もありますから、それもご覧ください。
「委託」(福祉、施設運営など、事業所サービス、環境)に関して筆者の感想を以下にまとめました。包括事務委託、指定管理者、PFIなど「委託」に関しては「手法」がそれなりに整備されてますから、商店街としてどう取り組むかを考える必要があります。ですから中政審報告(10)商店街組織体制の確立が不可欠の課題になります。
・・ちなみに平成18年度「商店街実態調査報告書」では、
母集団13,322団体、任意団体9,815(≒74%)、振興組合・協同組合(≒26%)ですから、委託・連携の受け皿として不十分、専従事務局員0が約75%、1名が約15%ですから「戦力なし」、資金は会費のみ・・・では自冶体からの委託・連携と言っても難しいのが実態です(調査結果はこの実態を反映したものでしょう。またこの実態を変えないと、今後の期待にも対応できません。
・・・
上記の各分野に関して「委託」の実施状況は”低い”(最大で20%弱)。
@「施設の維持管理」は行政改革の流れに乗って”進んだ”が、今後期待される「福祉」分野で地元事業者への委託がどう進むか・・・、この工夫が商店街にとっても大きな課題になることは間違いないでしょう。
しかしこの分野で商店街がどう「受託」し、賑わい(活性化)にどう活かすかは工夫が必要でしょう。
加西市の事例(http://www.city.kasai.hyogo.jp/04sise/28pppt/img/100402/20100325a.pdf )をご覧ください。
A「福祉」はコミュニティの核として受け止めるべき事業です。中政審報告では(3)「地域コミュニティへの貢献」(6)「土地・建物の有効活用」(7)「実情に即した集積への再構築」(9)「地域の多様な主体との連携」などと密接な課題です。商店街として高齢者の居住サービスを提供するとか、学校給食等調理サービスを事業化した事例を参考に・・・
また保健福祉サービスにも商店街で対応できる分野を発見できます。例えば「店頭検診」や「スポーツ施設での検診」と薬局・薬剤師、医療機関と商店街との連携なども今後の”新しい分野”でしょう。
B「事業所サービス」は完全にコンビニエンスストアに出遅れですが・・・。
「連携」(地域活性化、福祉、生活、環境=詳細は商店街活力向上研究会報告参照)でも以下の調査結果があります(内は筆者のコメントです)
@「地域活性化」:観光、地域資源活用(新たな地産地消)
A「福祉」:高齢者福祉サービス(健康な高齢者への生き甲斐や健康・安否監視も)
B「生活」:防犯、身近なまちづくり(=たまり場、カフェなどが・・)
C「環境」:資源再生、教育(資源再生以上に中古品の長期使用、シェアリング支援など)
中政審報告や筆者の「コミュニティ商店街」も一つのビジョンではありますが、商店街の実態を見るとその具体化(実行可能性)は極めて難しいことがわかります。筆者自身も過去ほぼ40年間の繰り返しですから・・・(ー_ー)!!。
現在「衰退し始めている商店街」の事業者は、高度成長の追い風に恵まれて起業し、新興住宅地や団地と言った大量の所費者の集積を追いかけて、「洋風化」をはじめとする”ライフスタイル”の変化をリードするNB商品を店頭に陳列すれば、マスメディアを通して、メーカーが顧客を店頭に誘引してくれたと言う過去の経験も無視できないでしょう。
それが高度成長期のマーケティングだったのですが、化粧品や自動車の小売店にその典型を見ることができます。多分、こうした時代のの創業者やその二代目程度の事業者が「店主」の多数派でしょう。そして後継者は”先行き不透明な商い”をやめさせて、サラリーマンへと駆り立てたというところじゃないでしょうか。
他方、NBメーカーに対する”対抗勢力”として成長した大型小売業は、PBを象徴にしてNBメーカー対小売業との関係を大きく変え、いまや単なる「仕入・販売型」小売業ではなくなりました。ある意味では”新たなビジネスモデル”です。そして多店舗展開における”ドミナント戦略で既存の商店街に大きな影響を及ぼしていますが、それが「郊外出店」から駅前・繁華街への小型店出店に変化してきたのがこの1〜2年じゃないでしょうか。
「コミュニティ商店街」の新たな構築とは、以上の流れの中で既存の商店街が”保有する資源”をどう活用しつつ新たな方向付けをどうするかの問題なのです。二桁成長とか大量販売なんて”当然”って感覚の「団塊世代」以前の店主の感覚では、これからの新市場への取り組みは無理かもしれません。商店街の店主が”入れ替わる”までは、難しいかも・・・(-_-)zzzとさえ思うのですが、そうも言ってられないのが現状でしょう。
だから、ここから先は”理屈じゃないね”ーと繰り返すしかないってとこなのです。(^o^)/
「忸怩たる思い」・・・・・
「何が違うか」の一つの判断基準はその提案内容の「実現性」です。「ビジョン」は努力目標として重要ですが、それを関係者が共有(合意)しなければ「夢」にすぎません。前回も「指摘されてきた」が「実現できてない」から「課題であり続けている項目」だから、中政審報告も筆者の本ブログも”似たようなもの”だって”落とし噺”になっているのが実態だと思います。
今回はこの実態を改めて検討することにしました。
ダメな理由を幾つ並べても解決策には至らないかもしれませんが、とりあえずは再確認してみるのも一つの試み。反省だけなら猿でもするが・・・・(昔のTVコマーシャル)、繰り返さないのが人間だーーー
と考えて、敢えて再確認を・・・(^o^)/。今回も下記資料『「地域コミュニティの担い手」としての商店街を目指して』(
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2009/download/090210ChiikiCommunity.pdf )を参考にしました。また下記(「商店街活力向上研究会」中間報告)もご覧ください。
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/shingikai/shogyo/2008/download/5ChukanHoukoku.pdf
1.魅力ある店舗づくりのための取組み

上掲資料は「魅力ある店舗づくり」(来街者が少ないのは商店街に魅力ある店舗がないからだ)は重要ですが、ここでの「魅力」とは何かが問題でしょう。「店舗」なのか「商品・サービス」なのか「集積としての魅力」なのか・・等々。⇒以降は筆者の感想です
@「個店の努力、店舗オーナーに任せている」(64%)⇒これで商店街が賑わうなら繁栄商店街が2%前後なんて実態にはならないのでは?。来街者ニーズ調査も”手抜き”して、個店の努力だけで住人ニーズに迅速な対応は難しいのでは?
A「各個店の魅力向上のための勉強会を実施している」(19%)⇒
B「商店街組合、オーナー等で店舗構成について話し合っている」(11%)⇒
C「店舗の誘致をしたことがある」(9%)⇒
上記は「商店街(集積)の魅力向上」と言った共通認識が、商店街事業者間にあるからこその回答肢なのでしょうが、回答率は低く、”集積としての魅力づくり”に対する無関心”が反映され、まさに「個店街」の実態を垣間見たってのが感想です。
前回の「(5)店舗・施設の統一的な管理=テナントマネジメント」の難しさが「想定」できます。ましてや(6)土地・建物の有効活用(空き店舗対策)なんて、一体誰にお任せするか、現状では極めて難しいのは実態でしょう。「オーナーから空き店舗を借り上げて、サブリースしたことがある」(5%)も、その担当者(商店街の有志or団体を考えると)の存在は少数事例じゃないでしょうか。
・・中政審報告では
商店街アンケートをみても、個店活性化対策や空き店舗対策を商店街ぐるみで取り組む割合は低く、商機能の強化に向けた商店街の経営努力が不足している場合が多いものと推察される( 商店街活力向上研究会アンケート=上掲資料)。
・・・・
丁度「良い」意見が報告書にありましたので、それを引用して筆者の意見に代えさせていただきました(-_-)zzz。指摘され続けてはや何年・・・、問題・課題の先送り。このまま行けば大型小売店の小型店が買物弱者狙って”焼畑農業”・・・なんてコピーもありうるかも(ー_ー)!!。
2.地域の小売・サービス事業者への委託・連携状況と期待

「地域コミュニティの担い手」とは、”商いの場”を通して住人の暮らしに貢献することも大事ですが(高度成長期はNB商品を店頭に陳列しておけば、それなりの貢献だったかも)、これからは「新しい公共性」を巡っての官民連携も重要ですから、上掲資料(自冶体アンケート調査)は「委託」から「連携」への「進化」を想定しているのだろうと思います。
なお上掲資料は自冶体から商店街への「委託」の現状と期待ですが、中政審報告の資料には「連携」についての調査結果もありますから、それもご覧ください。
「委託」(福祉、施設運営など、事業所サービス、環境)に関して筆者の感想を以下にまとめました。包括事務委託、指定管理者、PFIなど「委託」に関しては「手法」がそれなりに整備されてますから、商店街としてどう取り組むかを考える必要があります。ですから中政審報告(10)商店街組織体制の確立が不可欠の課題になります。
・・ちなみに平成18年度「商店街実態調査報告書」では、
母集団13,322団体、任意団体9,815(≒74%)、振興組合・協同組合(≒26%)ですから、委託・連携の受け皿として不十分、専従事務局員0が約75%、1名が約15%ですから「戦力なし」、資金は会費のみ・・・では自冶体からの委託・連携と言っても難しいのが実態です(調査結果はこの実態を反映したものでしょう。またこの実態を変えないと、今後の期待にも対応できません。
・・・
上記の各分野に関して「委託」の実施状況は”低い”(最大で20%弱)。
@「施設の維持管理」は行政改革の流れに乗って”進んだ”が、今後期待される「福祉」分野で地元事業者への委託がどう進むか・・・、この工夫が商店街にとっても大きな課題になることは間違いないでしょう。
しかしこの分野で商店街がどう「受託」し、賑わい(活性化)にどう活かすかは工夫が必要でしょう。
加西市の事例(http://www.city.kasai.hyogo.jp/04sise/28pppt/img/100402/20100325a.pdf )をご覧ください。
A「福祉」はコミュニティの核として受け止めるべき事業です。中政審報告では(3)「地域コミュニティへの貢献」(6)「土地・建物の有効活用」(7)「実情に即した集積への再構築」(9)「地域の多様な主体との連携」などと密接な課題です。商店街として高齢者の居住サービスを提供するとか、学校給食等調理サービスを事業化した事例を参考に・・・
また保健福祉サービスにも商店街で対応できる分野を発見できます。例えば「店頭検診」や「スポーツ施設での検診」と薬局・薬剤師、医療機関と商店街との連携なども今後の”新しい分野”でしょう。
B「事業所サービス」は完全にコンビニエンスストアに出遅れですが・・・。
「連携」(地域活性化、福祉、生活、環境=詳細は商店街活力向上研究会報告参照)でも以下の調査結果があります(内は筆者のコメントです)
@「地域活性化」:観光、地域資源活用(新たな地産地消)
A「福祉」:高齢者福祉サービス(健康な高齢者への生き甲斐や健康・安否監視も)
B「生活」:防犯、身近なまちづくり(=たまり場、カフェなどが・・)
C「環境」:資源再生、教育(資源再生以上に中古品の長期使用、シェアリング支援など)
中政審報告や筆者の「コミュニティ商店街」も一つのビジョンではありますが、商店街の実態を見るとその具体化(実行可能性)は極めて難しいことがわかります。筆者自身も過去ほぼ40年間の繰り返しですから・・・(ー_ー)!!。
現在「衰退し始めている商店街」の事業者は、高度成長の追い風に恵まれて起業し、新興住宅地や団地と言った大量の所費者の集積を追いかけて、「洋風化」をはじめとする”ライフスタイル”の変化をリードするNB商品を店頭に陳列すれば、マスメディアを通して、メーカーが顧客を店頭に誘引してくれたと言う過去の経験も無視できないでしょう。
それが高度成長期のマーケティングだったのですが、化粧品や自動車の小売店にその典型を見ることができます。多分、こうした時代のの創業者やその二代目程度の事業者が「店主」の多数派でしょう。そして後継者は”先行き不透明な商い”をやめさせて、サラリーマンへと駆り立てたというところじゃないでしょうか。
他方、NBメーカーに対する”対抗勢力”として成長した大型小売業は、PBを象徴にしてNBメーカー対小売業との関係を大きく変え、いまや単なる「仕入・販売型」小売業ではなくなりました。ある意味では”新たなビジネスモデル”です。そして多店舗展開における”ドミナント戦略で既存の商店街に大きな影響を及ぼしていますが、それが「郊外出店」から駅前・繁華街への小型店出店に変化してきたのがこの1〜2年じゃないでしょうか。
「コミュニティ商店街」の新たな構築とは、以上の流れの中で既存の商店街が”保有する資源”をどう活用しつつ新たな方向付けをどうするかの問題なのです。二桁成長とか大量販売なんて”当然”って感覚の「団塊世代」以前の店主の感覚では、これからの新市場への取り組みは無理かもしれません。商店街の店主が”入れ替わる”までは、難しいかも・・・(-_-)zzzとさえ思うのですが、そうも言ってられないのが現状でしょう。
だから、ここから先は”理屈じゃないね”ーと繰り返すしかないってとこなのです。(^o^)/
「忸怩たる思い」・・・・・
2012/2/1
1288.「コミュニティ商店街」試論(12)ーもう一つの試論:中政審答申ー タウンマネジメント
前回はスエーデン・パラドックスの話でした。「”高福祉と高成長は両立しない”とも言えない(両立する)」(=逆説)の鍵は「次なる成長産業の育成」であり「成長産業への労働移動促進策」だってことでしょうか。⇒当然のことながら衰退産業の保護は止めて(結局は無駄な投資)、成長産業に向けた人材育成が基本かな・・・が実感です。
また、本ブログ(第1129回)でも触れましたが「ポジティブウエルフェア」(参加型社会保障 http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpax221101/b0088.html )の考え方も、上記のパラドックスの鍵になるかもしれません。
・・ポジティブウエルフェアとは(上記URL参照)
@国民が自らの可能性を引出し、発揮することを支援する
A働き方や介護等の支援が必要になった場合の暮らし方は、本人の自己決定(自律)を支援する
B社会的包摂( http://www.nira.or.jp/outgoing/report/entry/n080414_199.html )の考え方に立って、労働市場、地域社会、家庭への参加を保障することを目指す。
⇒だから経済成長の足を引っ張るのではなく、成長基盤になる・・・コミュニティの役割が基本かなと筆者は思うのですが(ー_ー)!!。低所得者は「可哀そう」だから「生活費を補助」するのはネガティブウエルフェア(=だから年金制度の”蟻の一穴”だって問題にもなる⇒モラルハザード)ではなく、次の仕事を確保するまでの努力に対する支援ですから”無駄になならない”⇒消費型・保護型社会保障は”バラマキ”と紙一重かも)
・・
いささか「風が吹けば桶屋が儲かる」( 回りくどい話になりますがhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E3%81%8C%E5%90%B9%E3%81%91%E3%81%B0%E6%A1%B6%E5%B1%8B%E3%81%8C%E5%84%B2%E3%81%8B%E3%82%8B )感じがすますが、ここで改めて「コミュニティ商店街」の役割を考えてみると、「地域自冶区制度」の発想が重要だし、これをコミュニティだと考えれば、その核たる商店街の役割はまさにコミュニティ住人の暮らしへの支援だし、その重要な一部に”商い”があり、それと一体になって”交流”があると考えるのが素直じゃないでしょうか。
上記のポジティブウエルフェアも中央集権では限りなく難しいってことは明らかです(年金の徴収漏れが防げないなど)。そして「基礎自冶体」でもきめ細かい対応には大きすぎるとなれば、それを補完するのが「地域自冶区」(コミュニティ≒小中学校区)ですから、既存の商店街(≒14000前後:商店実態調査母集団)の「集積」を可能な限り活用しましょうってことなのです。
今回は衰退する商店街を今後どうするかに関して
、
『「地域コミュニティの担い手」としての商店街を目指して』(中小企業政策審議会中小企業経営支援分科会商業部会 平成 21 年 1 月 30 日 詳しくは下記をご参照ください=以下「答申」)を”もうひとつの試論”として検討してみることにしました。
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2009/download/090210ChiikiCommunity.pdf
内容は本ブログと似たようなものですが、若干の違いも含めて検討したいと思います。
1.新たな商店街のあり方:基本骨格

上掲資料は答申の(1)〜(3)以降を集約したものです(ここは下記資料1288−2で検討します)。この答申は「中小企業政策審議会」の議論だってこともあって、既存の商店街振興(生き残り)に関心があり、既存の商店街に立地する小売業者を主とする事業者の”商売繁盛”に関心があるのは当然ですが、過去30〜40年の「商店街活性化策」の評価を整理してない点がいささか残念です(ー_ー)!!。以下各提言(あり方に関する)をご紹介します。
(3)地域コミュニティへの貢献:筆者はこの分野を「ビジネス活用の分野」(「商店街事業」と名付けました)「コミュニティ活動の分野」とに分けました。
前者はコミュニティビジネス等として、加えて商店街組織の財政基盤としても重視し、「職住近接」の代替案としても考え、地元住人を含めて起業・創業支援、後者を地元住人への生き甲斐支援・官民連携として、それぞれ「タウンマネジメント」の事業ポートフォリオに位置付けてしたが、
しかし「答申」では、商店街が”交流の場”でもありながら現在、この機能の弱さが賑わいを欠く要因だってことについて指摘されてないのは残念ですね。「個展の繁盛」が気になるだけでは商店街の賑わいは難しいと思います。
(4)地域の魅力の発信:特に追加する意見なし。しかし情報化対応の遅れには「個店」対応の限界があるに違いありません。
(6)土地・建物の有効活用:「信頼される商店街活動の実施主体の確立」も賛成ですが、その実現可能性にはいろいろなバリアがありますから、この問題は別途検討したいと思います。特に所有権と使用権の分離です。
(7)実情に即した集積への再構築(コンパクト化):この指摘の中で「既存集積、連担性に拘らない」は疑問です。「集積のメリット」をどう考えるかです。現実的には「拘らない」方が話を進めやすいことは間違いありませんが、しかし(6)を解決して”拘る”のが、新たな商店街だと筆者は考えます。それがコンパクトシティです。
(8)商機能の強化と個店の活性化:「個店」は対面販売型の買物代行業態への転換が筆者の考えです。「店舗間連携」は”商店街ビジネスモデル開発”(集積のメリットの実現)ですが、これに関して答申は”似たような”感じ”です。
(9)テナント・マネジメント:大賛成です。空き店舗の活用では、地権者の判断が商店街の「外部効果」を削減する場合もあり得るからです。
(10)商店街組織体制の確立:財政基盤には施設受託管理やストリート広告で自主財源、自冶体との連携(地域自冶区制と似たような感じ)、商店街企画会社設立などが指摘されてます。「PDCA」(マネジメントサイクル)の実行組織が不可欠ですが、そうした組織は現在”希少価値”程度です。
ここで財政基盤の問題はこれで十分か、BID制度、1%税制など、地域貢献や官公民連携を促進するなかで、工夫があるのではないか・・・(^o^)/
(11)商店街人材の育成・供給:「全国商店街支援センター」(http://www.syoutengai-shien.com/ ) が設立されました。
筆者の感想は、以上の指摘は決して新しいものでもありませんし、敢えて言えば(7)「コンパクト化」が人口減少・少子高齢社会を意識した指摘かも・・ってとこです。
つまり「指摘」はされてきたけど実現しなかったのは何故か・・・、これを明確にし「工業化社会の商店街」から「情報知識社会の商店街」への転換と言った新しい商店街イメージが必要なのでしょう(・・と言いつつも、商店街の方々の顔つきが目に浮かびますね)
2.新たな商店街のあり方(1)

「新しい商店街のあり方」に関して、上掲資料で気になる点を以下でご紹介します。
(1)基本的な取り組み方針:「商店街を構成する「個店」の活性化なくして商店街全体の活性化は実現しない」との指摘ですが、これはなかなか難しい問題です。
@「個店」が活性化すれば「商店街」が活性化するか⇒”個店の商いの場”は繁盛するが”交流の場”はどうなるか。交流の場が賑わいを生み出し、そこで人々の信頼が生まれ、絆が強まり”互酬性の規範”が共有されてソ−シャル。キャピタルの醸成が行われることがコミュニティの再生・確立だとすれば、「個店」の活性化の積み上げが「商店街」の活性化だとも言い切れないのでは
⇒個店はチェーン化して「脱地域」が可能だが商店街の脱地域は考えにくい
A「商店街の活性化」とは「個店の活性化」+「集積のメリット」であり、それは大きな”外部効果”を含むものですから、個店の活性化の単純な積み上げじゃないのです。また競合相手の「ショッピングセンター」も「集積のメリット」を実現する仕組みですが、コミュイティ貢献では「商店街」とはその論理が異なる
⇒大型小売業の地域貢献は”儲けの一部還元”が限度です。儲からなくなれば撤退するのが資本の論理です。焼畑農業的出店・撤退が実態でしょう。
B「コミュニティ」とは「地域性」(リアルorバーチャルの空間=地元住人が共通する暮らしの空間)「共同性」(安全・安心・快適な暮らしを維持するための共同作業)「つながり性」(互酬性の規範など=絆=お互い様)だとすれば、その核たる商店街立地の事業者は地元住人とのコミュニティの共有が重要
⇒こうした共有性や”お互い様”故の制約が「三方良し」。商店街の店主が店に住んでないってのも”つながり性”では弱いのでは
核家族が崩壊し少子高齢化が進み、「家族による無料の家庭内サービス」が提供されなくなり、個人(特に高齢者)の暮らしを維持するにはコミュニティへの依存を大きくせざるを得なくなっている実態を考えると(補完性の原理の出発点)、コミュニティの核たる商店街の役割も改めて見直すことが必要になっているに違いありません。だから単純な「個店」の商売繁盛の話ではないってことなのです。「個店」よりは商店街のコミュニティへの責任って話です。
以上の筆者の個人的感想も含めて、商店街再生に対する筆者の思い入れは、「答申」に比べて”大袈裟”かもしれません。それは「答申」後に『地域商店街活性化法』が成立しまし、「全国商店街支援センター」も設立されましたが、「商業集積再生(振興)法」(第18条(商業の集積の活性化対応)は依然として無策のままだってことでも明らかです(=国は中心市街地活性化法と地域商店街活性化法で終了だと考えているのでは・・・・(-_-)zzz)。
まあ・・・いいか。(^o^)/。むしろ「条例」で基礎自冶体議員さんに頑張ってもらうのが正しいのかもーーーー。気長に頑張ろう!
また、本ブログ(第1129回)でも触れましたが「ポジティブウエルフェア」(参加型社会保障 http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpax221101/b0088.html )の考え方も、上記のパラドックスの鍵になるかもしれません。
・・ポジティブウエルフェアとは(上記URL参照)
@国民が自らの可能性を引出し、発揮することを支援する
A働き方や介護等の支援が必要になった場合の暮らし方は、本人の自己決定(自律)を支援する
B社会的包摂( http://www.nira.or.jp/outgoing/report/entry/n080414_199.html )の考え方に立って、労働市場、地域社会、家庭への参加を保障することを目指す。
⇒だから経済成長の足を引っ張るのではなく、成長基盤になる・・・コミュニティの役割が基本かなと筆者は思うのですが(ー_ー)!!。低所得者は「可哀そう」だから「生活費を補助」するのはネガティブウエルフェア(=だから年金制度の”蟻の一穴”だって問題にもなる⇒モラルハザード)ではなく、次の仕事を確保するまでの努力に対する支援ですから”無駄になならない”⇒消費型・保護型社会保障は”バラマキ”と紙一重かも)
・・
いささか「風が吹けば桶屋が儲かる」( 回りくどい話になりますがhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E3%81%8C%E5%90%B9%E3%81%91%E3%81%B0%E6%A1%B6%E5%B1%8B%E3%81%8C%E5%84%B2%E3%81%8B%E3%82%8B )感じがすますが、ここで改めて「コミュニティ商店街」の役割を考えてみると、「地域自冶区制度」の発想が重要だし、これをコミュニティだと考えれば、その核たる商店街の役割はまさにコミュニティ住人の暮らしへの支援だし、その重要な一部に”商い”があり、それと一体になって”交流”があると考えるのが素直じゃないでしょうか。
上記のポジティブウエルフェアも中央集権では限りなく難しいってことは明らかです(年金の徴収漏れが防げないなど)。そして「基礎自冶体」でもきめ細かい対応には大きすぎるとなれば、それを補完するのが「地域自冶区」(コミュニティ≒小中学校区)ですから、既存の商店街(≒14000前後:商店実態調査母集団)の「集積」を可能な限り活用しましょうってことなのです。
今回は衰退する商店街を今後どうするかに関して
、
『「地域コミュニティの担い手」としての商店街を目指して』(中小企業政策審議会中小企業経営支援分科会商業部会 平成 21 年 1 月 30 日 詳しくは下記をご参照ください=以下「答申」)を”もうひとつの試論”として検討してみることにしました。
http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/2009/download/090210ChiikiCommunity.pdf
内容は本ブログと似たようなものですが、若干の違いも含めて検討したいと思います。
1.新たな商店街のあり方:基本骨格

上掲資料は答申の(1)〜(3)以降を集約したものです(ここは下記資料1288−2で検討します)。この答申は「中小企業政策審議会」の議論だってこともあって、既存の商店街振興(生き残り)に関心があり、既存の商店街に立地する小売業者を主とする事業者の”商売繁盛”に関心があるのは当然ですが、過去30〜40年の「商店街活性化策」の評価を整理してない点がいささか残念です(ー_ー)!!。以下各提言(あり方に関する)をご紹介します。
(3)地域コミュニティへの貢献:筆者はこの分野を「ビジネス活用の分野」(「商店街事業」と名付けました)「コミュニティ活動の分野」とに分けました。
前者はコミュニティビジネス等として、加えて商店街組織の財政基盤としても重視し、「職住近接」の代替案としても考え、地元住人を含めて起業・創業支援、後者を地元住人への生き甲斐支援・官民連携として、それぞれ「タウンマネジメント」の事業ポートフォリオに位置付けてしたが、
しかし「答申」では、商店街が”交流の場”でもありながら現在、この機能の弱さが賑わいを欠く要因だってことについて指摘されてないのは残念ですね。「個展の繁盛」が気になるだけでは商店街の賑わいは難しいと思います。
(4)地域の魅力の発信:特に追加する意見なし。しかし情報化対応の遅れには「個店」対応の限界があるに違いありません。
(6)土地・建物の有効活用:「信頼される商店街活動の実施主体の確立」も賛成ですが、その実現可能性にはいろいろなバリアがありますから、この問題は別途検討したいと思います。特に所有権と使用権の分離です。
(7)実情に即した集積への再構築(コンパクト化):この指摘の中で「既存集積、連担性に拘らない」は疑問です。「集積のメリット」をどう考えるかです。現実的には「拘らない」方が話を進めやすいことは間違いありませんが、しかし(6)を解決して”拘る”のが、新たな商店街だと筆者は考えます。それがコンパクトシティです。
(8)商機能の強化と個店の活性化:「個店」は対面販売型の買物代行業態への転換が筆者の考えです。「店舗間連携」は”商店街ビジネスモデル開発”(集積のメリットの実現)ですが、これに関して答申は”似たような”感じ”です。
(9)テナント・マネジメント:大賛成です。空き店舗の活用では、地権者の判断が商店街の「外部効果」を削減する場合もあり得るからです。
(10)商店街組織体制の確立:財政基盤には施設受託管理やストリート広告で自主財源、自冶体との連携(地域自冶区制と似たような感じ)、商店街企画会社設立などが指摘されてます。「PDCA」(マネジメントサイクル)の実行組織が不可欠ですが、そうした組織は現在”希少価値”程度です。
ここで財政基盤の問題はこれで十分か、BID制度、1%税制など、地域貢献や官公民連携を促進するなかで、工夫があるのではないか・・・(^o^)/
(11)商店街人材の育成・供給:「全国商店街支援センター」(http://www.syoutengai-shien.com/ ) が設立されました。
筆者の感想は、以上の指摘は決して新しいものでもありませんし、敢えて言えば(7)「コンパクト化」が人口減少・少子高齢社会を意識した指摘かも・・ってとこです。
つまり「指摘」はされてきたけど実現しなかったのは何故か・・・、これを明確にし「工業化社会の商店街」から「情報知識社会の商店街」への転換と言った新しい商店街イメージが必要なのでしょう(・・と言いつつも、商店街の方々の顔つきが目に浮かびますね)
2.新たな商店街のあり方(1)

「新しい商店街のあり方」に関して、上掲資料で気になる点を以下でご紹介します。
(1)基本的な取り組み方針:「商店街を構成する「個店」の活性化なくして商店街全体の活性化は実現しない」との指摘ですが、これはなかなか難しい問題です。
@「個店」が活性化すれば「商店街」が活性化するか⇒”個店の商いの場”は繁盛するが”交流の場”はどうなるか。交流の場が賑わいを生み出し、そこで人々の信頼が生まれ、絆が強まり”互酬性の規範”が共有されてソ−シャル。キャピタルの醸成が行われることがコミュニティの再生・確立だとすれば、「個店」の活性化の積み上げが「商店街」の活性化だとも言い切れないのでは
⇒個店はチェーン化して「脱地域」が可能だが商店街の脱地域は考えにくい
A「商店街の活性化」とは「個店の活性化」+「集積のメリット」であり、それは大きな”外部効果”を含むものですから、個店の活性化の単純な積み上げじゃないのです。また競合相手の「ショッピングセンター」も「集積のメリット」を実現する仕組みですが、コミュイティ貢献では「商店街」とはその論理が異なる
⇒大型小売業の地域貢献は”儲けの一部還元”が限度です。儲からなくなれば撤退するのが資本の論理です。焼畑農業的出店・撤退が実態でしょう。
B「コミュニティ」とは「地域性」(リアルorバーチャルの空間=地元住人が共通する暮らしの空間)「共同性」(安全・安心・快適な暮らしを維持するための共同作業)「つながり性」(互酬性の規範など=絆=お互い様)だとすれば、その核たる商店街立地の事業者は地元住人とのコミュニティの共有が重要
⇒こうした共有性や”お互い様”故の制約が「三方良し」。商店街の店主が店に住んでないってのも”つながり性”では弱いのでは
核家族が崩壊し少子高齢化が進み、「家族による無料の家庭内サービス」が提供されなくなり、個人(特に高齢者)の暮らしを維持するにはコミュニティへの依存を大きくせざるを得なくなっている実態を考えると(補完性の原理の出発点)、コミュニティの核たる商店街の役割も改めて見直すことが必要になっているに違いありません。だから単純な「個店」の商売繁盛の話ではないってことなのです。「個店」よりは商店街のコミュニティへの責任って話です。
以上の筆者の個人的感想も含めて、商店街再生に対する筆者の思い入れは、「答申」に比べて”大袈裟”かもしれません。それは「答申」後に『地域商店街活性化法』が成立しまし、「全国商店街支援センター」も設立されましたが、「商業集積再生(振興)法」(第18条(商業の集積の活性化対応)は依然として無策のままだってことでも明らかです(=国は中心市街地活性化法と地域商店街活性化法で終了だと考えているのでは・・・・(-_-)zzz)。
まあ・・・いいか。(^o^)/。むしろ「条例」で基礎自冶体議員さんに頑張ってもらうのが正しいのかもーーーー。気長に頑張ろう!
2012/1/30
1287.「コミュニティ商店街」試論(11)ースエーデン パラドックスー タウンマネジメント
前回までの議論は「地域協働組織」の話でした。これを「商店街組織への住民巻き込み策」として考えるのではなく、”新しい公共”の担い手として「コミュニティ商店街」の役割を明確にして、そのために自冶体との連携も強化して「公共公益の場としての商店街」を宣言し、地域住民の「暮らし」に貢献する活動で、「個店」間さらに「集積」間+自冶体間の競争で創意工夫するってのが”宜しい”のではないでしょうか(^o^)/。
幸いにして「地域自冶区制度」が平成16年に地方自冶法改正で導入されました(第1285回参照)。そのいくつかの事例も検討しましたが、筆者としては、これからの地域主権の「基礎」となるべきコミュニティ・マネジメント組織には、丁度良いような感じがします(概ね小中学校区程度)。
しかし他方で「組織は戦略に従う」(チャンンドラー先生)ってことも思い出しますと、コミュニティマネジメントの目標は何か・・・、これを決めるのは簡単じゃありません。しかしこれからの人口減少・少子高齢社会を想定すれば、
とりあえずは「徒歩・自転車生活圏」(一定のインフラストラクチャーを前提に⇒「コンパクトシティ」)であり、「職住近接」(新たな成長産業と労働環境の整備、職の創造=とりわけ高齢者や女性の、脱核家族を意識した住環境の整備)の暮らしが基本であり、そこに「安全・安心・快適」を確保するための新たな仕組みや制度、サービス産業の育成・・・云々
といった大きな問題があることも事実ですが、とても「商店街どうする」ってことだけに収まりきれない話ですから、”一応念頭に置く”ってことに止めたいと思います。
そこで今回は前回から気になっている「スエーデンパラドックス」について若干の補足をしておくことにしました。
高福祉(高負担=大きな政府)と高成長は両立しない。高福祉は企業の国際競争力を弱め、企業の海外進出(産業空洞化)を促進するので、国内の産業成長(≒GDP)は無理
ってことらしいのですが、「スエーデン」(人口≒940万人http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3 )ではどうも”そうじゃないらしい”(=パラドックス)のです。つまり高福祉でも高成長は可能だってことですが、やはりそれには前提条件があるはずです。
今回は下記の「経済教室」(日経新聞 09年9月17日)を参考にしました。
1.高福祉・高負担と国際競争力の維持(1)

上掲資料は「高福祉」のイメージよりも”厳しい労働環境”(手当なし、仕事がなくなれば即時解雇など)に”びっくり!”です。
「賃金体系の基本」は企業の生産性格差とは無関係に「同一労働同一賃金」、これを払えない企業は市場から退出してもらい、つまり高生産性企業に円滑な労働移動を促進ってことでしょうか。「衰退産業の保護はなし・・・」ってことですから、問題は「円滑な労働移動をいかに確保するいか」が一番の課題だと思われます。筆者が流通研究を始めた当時、中小小売店は低生産性故に廃業すべきだって議論があり、しかし店主の高齢化も進んでるから、労働移動は困難、失業者が増えて社会保障費用も増えるので、中小企業保護政策の費用が移転するだけだってな議論があったことを思い起こしましたね。
⇒教育訓練への投資(本ブログ第1129回”ポジティブウエルフェア”参照⇒エンプロイアビリティ)の議論が不可欠です。
わが国の伝統的?発想は「失業者が増えるから衰退産業の保護もやむなし」(この考え方は変ってきましたが=「中小企業基本法」改正)で大きく転換したように思います。中小企業保護政策から創業・起業支援に転換したと思います。
しかし他方で、最近の「生活保護受給者の増加」の実態を見るにつけ、「円滑な労働移動の確保」政策の不足を感じますね。「派遣社員を増やしても目先の失業者が増えなければ・・」と言った政策観も”いかがなものかなーーー(ー_ー)!!。さらに大学新卒者の就職難を見るにつけ、大学が就職予備校じゃないとは言っても、どんな教育なのか疑問も残りますね。
スエーデンの企業は「国際競争力も高い」んだそうです。IMD(国際経営開発研究所http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B9%F1%BA%DD%B7%D0%B1%C4%B3%AB%C8%AF%B8%A6%B5%E6%BD%EA )のランキングでは
2010年スエーデン第6位 日本27位。07年スエーデン第9位、日本24位ですから、日本企業も”高福祉・高負担では国際競争力は維持できない”なんて言い難いんじゃないかと思いますね。しかしスエーデンでも、とくに大企業の海外進出は”問題になっている”ようですから、単純には”パラドックス”でもなさそうです。詳しくは下記をご覧ください。
http://www.jetro.go.jp/jfile/report/05000445/05000445_002_BUP_0.pdf
ここで注目したいのは、次なる成長産業の育成でしょうか。
・・上記URL
スウェーデンではハイテク関連企業、技術志向産業が将来の有望産業とされている。高度ハイテク産業には、航空機産業、コンピューター・事務機器装置、テレコミュニケーション、医薬産業が含まれる。中レベルのハイテク産業には、科学測定装置、自動車産業、その他エレクトロニクス産業、化学産業、その他輸送設備(電車、ブルドーザーなど)、機械産業などが含まれる。
・・・
2.高福祉・高負担と国際競争力の維持(2)

「労働移動が円滑化」して、次なる成長産業が円滑に国際競争力を強めて高い生産性と経済成長を記録。高福祉と高負担も可能になったし、国民生活におけるセーフティネットも充実し、内需振興・・と好循環(^o^)/。
翻って、なにか労働移動無策(ハローワークで新成長産業への移動可能な人材育成が可能だとは・・?)のわが国現政権の”社会保障と税制の一体改革”は目先(政権維持)のバラマキにしか見えないのは筆者の偏見かなーーー(-_-)zzz。
スエーデンの高負担の実態は(上掲資料)
@法人税率:わが国より低いし、EC内でも低い方だそうです。
A企業の社会保険負担:赤字企業でも負担。労働者個人に対する「手当」はなし。合わせて労働コストは日本とほぼ同じ
B個人所得への税負担:平均31.4%の地方所得税と原則25%の付加価値税(消費税)。
しかし日本で議論になっている”負担の逆進性”では、働く意欲を示しながら、積極的に就業活動しない人にとっては、この”逆進性が働く意欲を高める”と理解されるのは、やはり労働移動の円滑策があっての話でしょう。(=低所得の人が可哀そうって発想は個人的感想、政治家は仕組みで対応する発想が必要じゃないでしょうかね)
スエーデンの話とわが国を単純に比較はできません。なんといっても人口が940万人程度ではわが国の10分の1以下ですから、国の眼配りの細かさは決定的に異なるでしょう。しかし、最近の地域主権(自冶)の潮流を見ると「道州制」では”似たような人口規模”になりますから、「補完性の原則」から、道州の役割の中で上記の議論が可能になる領域では、おおいに参考にすべきでしょう。いささか飛躍はありますが中央集権では難しいが、地域主権なら”考えようもある”かも・・・。
高負担で税金集めても、その使い方が中央集権のままで、住民目線とは違った配分が行われれば”成果なし”ですから、この問題も無視できません。さらに国では「特別会計」(セーフティネットの領域ではおおいに不安)の問題もあります。
しかしコミュニティマネジメントなら、国が分担することで発生する”無駄”を十分回避できるのではないでしょうか。
「新しい公共」に関しては、高齢者の暮らしの支援、子育て支援、在宅の医療・介護、地域の教育、その他安全・安心(防犯・防災、見守り、買物弱者対策、環境維持、地産地消、高齢者の生き甲斐支援・・・・と、商いと交流の場の一体化等々を考える中でスエーデンパラドックスを成立させる工夫がありそうな気がします。「地域自冶区制度」は従来にない面白い一つの場になるかもしれません。
中央集権が工業化社会の効率化には必要条件だったとすれば、情報知識社会ではコミュニティ・ガバナンス(地域分権)が”効率化”の必要条件かもしれませんね(^o^)/。
幸いにして「地域自冶区制度」が平成16年に地方自冶法改正で導入されました(第1285回参照)。そのいくつかの事例も検討しましたが、筆者としては、これからの地域主権の「基礎」となるべきコミュニティ・マネジメント組織には、丁度良いような感じがします(概ね小中学校区程度)。
しかし他方で「組織は戦略に従う」(チャンンドラー先生)ってことも思い出しますと、コミュニティマネジメントの目標は何か・・・、これを決めるのは簡単じゃありません。しかしこれからの人口減少・少子高齢社会を想定すれば、
とりあえずは「徒歩・自転車生活圏」(一定のインフラストラクチャーを前提に⇒「コンパクトシティ」)であり、「職住近接」(新たな成長産業と労働環境の整備、職の創造=とりわけ高齢者や女性の、脱核家族を意識した住環境の整備)の暮らしが基本であり、そこに「安全・安心・快適」を確保するための新たな仕組みや制度、サービス産業の育成・・・云々
といった大きな問題があることも事実ですが、とても「商店街どうする」ってことだけに収まりきれない話ですから、”一応念頭に置く”ってことに止めたいと思います。
そこで今回は前回から気になっている「スエーデンパラドックス」について若干の補足をしておくことにしました。
高福祉(高負担=大きな政府)と高成長は両立しない。高福祉は企業の国際競争力を弱め、企業の海外進出(産業空洞化)を促進するので、国内の産業成長(≒GDP)は無理
ってことらしいのですが、「スエーデン」(人口≒940万人http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3 )ではどうも”そうじゃないらしい”(=パラドックス)のです。つまり高福祉でも高成長は可能だってことですが、やはりそれには前提条件があるはずです。
今回は下記の「経済教室」(日経新聞 09年9月17日)を参考にしました。
1.高福祉・高負担と国際競争力の維持(1)

上掲資料は「高福祉」のイメージよりも”厳しい労働環境”(手当なし、仕事がなくなれば即時解雇など)に”びっくり!”です。
「賃金体系の基本」は企業の生産性格差とは無関係に「同一労働同一賃金」、これを払えない企業は市場から退出してもらい、つまり高生産性企業に円滑な労働移動を促進ってことでしょうか。「衰退産業の保護はなし・・・」ってことですから、問題は「円滑な労働移動をいかに確保するいか」が一番の課題だと思われます。筆者が流通研究を始めた当時、中小小売店は低生産性故に廃業すべきだって議論があり、しかし店主の高齢化も進んでるから、労働移動は困難、失業者が増えて社会保障費用も増えるので、中小企業保護政策の費用が移転するだけだってな議論があったことを思い起こしましたね。
⇒教育訓練への投資(本ブログ第1129回”ポジティブウエルフェア”参照⇒エンプロイアビリティ)の議論が不可欠です。
わが国の伝統的?発想は「失業者が増えるから衰退産業の保護もやむなし」(この考え方は変ってきましたが=「中小企業基本法」改正)で大きく転換したように思います。中小企業保護政策から創業・起業支援に転換したと思います。
しかし他方で、最近の「生活保護受給者の増加」の実態を見るにつけ、「円滑な労働移動の確保」政策の不足を感じますね。「派遣社員を増やしても目先の失業者が増えなければ・・」と言った政策観も”いかがなものかなーーー(ー_ー)!!。さらに大学新卒者の就職難を見るにつけ、大学が就職予備校じゃないとは言っても、どんな教育なのか疑問も残りますね。
スエーデンの企業は「国際競争力も高い」んだそうです。IMD(国際経営開発研究所http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B9%F1%BA%DD%B7%D0%B1%C4%B3%AB%C8%AF%B8%A6%B5%E6%BD%EA )のランキングでは
2010年スエーデン第6位 日本27位。07年スエーデン第9位、日本24位ですから、日本企業も”高福祉・高負担では国際競争力は維持できない”なんて言い難いんじゃないかと思いますね。しかしスエーデンでも、とくに大企業の海外進出は”問題になっている”ようですから、単純には”パラドックス”でもなさそうです。詳しくは下記をご覧ください。
http://www.jetro.go.jp/jfile/report/05000445/05000445_002_BUP_0.pdf
ここで注目したいのは、次なる成長産業の育成でしょうか。
・・上記URL
スウェーデンではハイテク関連企業、技術志向産業が将来の有望産業とされている。高度ハイテク産業には、航空機産業、コンピューター・事務機器装置、テレコミュニケーション、医薬産業が含まれる。中レベルのハイテク産業には、科学測定装置、自動車産業、その他エレクトロニクス産業、化学産業、その他輸送設備(電車、ブルドーザーなど)、機械産業などが含まれる。
・・・
2.高福祉・高負担と国際競争力の維持(2)

「労働移動が円滑化」して、次なる成長産業が円滑に国際競争力を強めて高い生産性と経済成長を記録。高福祉と高負担も可能になったし、国民生活におけるセーフティネットも充実し、内需振興・・と好循環(^o^)/。
翻って、なにか労働移動無策(ハローワークで新成長産業への移動可能な人材育成が可能だとは・・?)のわが国現政権の”社会保障と税制の一体改革”は目先(政権維持)のバラマキにしか見えないのは筆者の偏見かなーーー(-_-)zzz。
スエーデンの高負担の実態は(上掲資料)
@法人税率:わが国より低いし、EC内でも低い方だそうです。
A企業の社会保険負担:赤字企業でも負担。労働者個人に対する「手当」はなし。合わせて労働コストは日本とほぼ同じ
B個人所得への税負担:平均31.4%の地方所得税と原則25%の付加価値税(消費税)。
しかし日本で議論になっている”負担の逆進性”では、働く意欲を示しながら、積極的に就業活動しない人にとっては、この”逆進性が働く意欲を高める”と理解されるのは、やはり労働移動の円滑策があっての話でしょう。(=低所得の人が可哀そうって発想は個人的感想、政治家は仕組みで対応する発想が必要じゃないでしょうかね)
スエーデンの話とわが国を単純に比較はできません。なんといっても人口が940万人程度ではわが国の10分の1以下ですから、国の眼配りの細かさは決定的に異なるでしょう。しかし、最近の地域主権(自冶)の潮流を見ると「道州制」では”似たような人口規模”になりますから、「補完性の原則」から、道州の役割の中で上記の議論が可能になる領域では、おおいに参考にすべきでしょう。いささか飛躍はありますが中央集権では難しいが、地域主権なら”考えようもある”かも・・・。
高負担で税金集めても、その使い方が中央集権のままで、住民目線とは違った配分が行われれば”成果なし”ですから、この問題も無視できません。さらに国では「特別会計」(セーフティネットの領域ではおおいに不安)の問題もあります。
しかしコミュニティマネジメントなら、国が分担することで発生する”無駄”を十分回避できるのではないでしょうか。
「新しい公共」に関しては、高齢者の暮らしの支援、子育て支援、在宅の医療・介護、地域の教育、その他安全・安心(防犯・防災、見守り、買物弱者対策、環境維持、地産地消、高齢者の生き甲斐支援・・・・と、商いと交流の場の一体化等々を考える中でスエーデンパラドックスを成立させる工夫がありそうな気がします。「地域自冶区制度」は従来にない面白い一つの場になるかもしれません。
中央集権が工業化社会の効率化には必要条件だったとすれば、情報知識社会ではコミュニティ・ガバナンス(地域分権)が”効率化”の必要条件かもしれませんね(^o^)/。
2012/1/26
1286.「コミュニティ商店街」試論(10)ー行政の新たな対応ー タウンマネジメント
急に明日は「お出かけ」になり、一日前倒しです。
「平成の大合併は落ち着きを見せ始めたが、従前に比べ市町村の規模は大幅に拡大した。
市町村合併による市町村規模の拡大は、行政の能力向上や効率的な経営に寄与するところが大
きいといえるが、その反面で、市町村の規模拡大が住民と行政の距離を遠いものとするという問
題や、地域社会の解体につながるという問題などが指摘されている」( 下記論文を参照http://www.city.hachioji.tokyo.jp/dbps_data/_material_/localhost/soshiki/seisakushingishitsu/kenkyukaigi/13kennkyuu1chiikitanntou.pdf )ところですが、前回までは住民と行政との新たな連携組織を考えました。
「エリアマネジメント推進マニュアル」平成20 年3月 国土交通省土地・水資源局 (http://tochi.mlit.go.jp/tocsei/areamanagement/web_contents/shien/manual/01.pdf )では”自治会・町内会が“タウンマネジメント”組織になりうるか”(本ブログ1119−1資料)を検討しましたが、”法人格なし、資金も限定的、専門的人材も不安定”なのですから、その可能性は限られた範囲ではないでしょうか。
これからの情報知識社会で、コミュニティの核としての商店街への再生を意識しながら、”コミュニティ・マネジメント”と言った”多様な目的”を追求しようってことですから、既存のどんな組織でも丸抱えできる気はしません。そんな気分で、
今回は前述の問題意識に沿って、行政側の新たな動き(住民と行政の距離の短縮=行政の効率化)としての以下のアイデアを取り上げる
@「スエーデンの地域開発グループ」(http://sns.ajcost.jp/blog/blog.php?key=77134 )
A「地域担当制」( 習志野市地域担当制実施規則http://www.city.narashino.chiba.jp/reiki/reiki_int/reiki_honbun/al00000491.html )
ことにしました。
1.「地域開発グループ」(これも参考になりました http://jnep.jp/test/3/4-4.html )

上掲資料ではわが国の市町村が約300、これをさらに細分化した生活単位(サブ・コミューン)が約4000以上( http://sns.ajcost.jp/blog/blog.php?key=77134 )だそうですが、、その目的は地域経済の再生だけでなく、人間の絆を強め、地域社会の民主主義を活性化することだそうです。
ヨーロッパの社会経済モデルでは、人の絆(本ブログではソーシャルキャキタルとして議論してきました)は社会を支える社会的インフラと位置づけられていて、人の絆を強めれば重化学工業を基軸とする産業構造から、情報産業や知識産業を基軸とした「知識社会(knowledge society)」への転換が促進され、経済の活性化も可能になると考えられている。
スウェーデンでは、地域住民の自発性と、政府の政策、企業の経済民主主義的経営が有機的に関連づけられて、産業構造を転換させていて、その原動力は、地域社会の構成員によるグラスルーツ(草の根)の運動にあるのが大きな特徴である(http://jnep.jp/test/3/4-4.html )。
地域開発グループの目的には
@「家族内の無償労働で担われてきた基礎的サービス」を補う「職」
A「地域内の観光事業とその基盤整備(インフラと文化的イベント)に関連するい「職」
B「知識醜悪型産業を担える人材育成など」の@職」
の創造だとしているようです。「成人教育」であり、わが国の「生活保護」ではなく、次の時代に必要な「教育」を継続できる支援であり、生活費の補助じゃないことも重要です。
これを単純に「コミュニティ商店街」に関連付ければ、地元住人ニーズに迅速に対応できる人材育成を既存商店街の二代目教育から手掛けるってことかもしれません。「商人塾」を国なり自冶体が支援しつつ、産学連携で実施することもあるでしょう。
2.地域担当制による街づくり会議

「地域担当制」のアイデアを発見したのは習志野市でした( http://www.city.narashino.chiba.jp/joho/machidukuri/shiminsanka/chiikitanto.html )。この資料を見るかぎり「地域自冶区」の「地区会議」(本ブログ1284−1資料)と似ていますが、地域自冶区制における「地域会議」(本ブログ1284−1回)との違いは定かではありませんが、基本的には行政施策と住民ニーズとの「乖離」を小さくすることですから、まさに「計画策定」「実施」「実績評価」の各段階で、住人ニーズとの”摺合せ”きめ細かく行われることが肝心でしょう。
たまたま「「地域担当職員制度」の現状と課題」( http://www.city.hachioji.tokyo.jp/dbps_data/_material_/localhost/soshiki/seisakushingishitsu/kenkyukaigi/13kennkyuu1chiikitanntou.pdf )を参照しますと、これから普及するかな・・って段階の様子です。
・・・「地域担当職員の制度や運用に関する課題(4つまでを選択 )
@「地域住民や団体等との連携など地域への関わり方」:72%
A「庁内の関連所管との連携や情報交換」:44%
B「「地域課題の明確化や市の政策への組み込み」:40%
C「取り組みが職員によりまちまち 」:44%
・・・・・・
この仕組みでは「まちづくり会議」が正式な交流の場になりますが、それを契機にした日常的な交流機会を工夫することがむしろ重要じゃないでしょうか。ここで「商店街の事業者」は、地元滞在時間が一番長い住人であり、店頭でも地元住人との”対面機会”が一番多いのですから、住人ニーズ情報へは一番アクセス可能な窓口だってことになります。大袈裟に表現すれば、地元住人間の”情報ネットワークのハブ拠点”です。
上記の「課題」に関しては
@「地域住民や団体等との連携など関わり方」:商店街内に”たまり場”を用意できないか、
A「庁内の縦割り部署」間の連携の場を用意できなければ、なかなか難しい
B「地域課題の明確化」も日常的な会話から収集するのが一番。「まちづくり会議」の「総合会議」(全体会議)が、市政への組み込みには不可欠になるでしょうから、「まちづくり会議」も含めて「構成員」の選任には工夫が必要になります
C「職員への関心の喚起」が不可欠ですが、職員のキャリアパスに組み込むこと
などの運営の工夫も重要です。
「コミュニティ商店街」には、地域担当事務所があり、「まちづくり会議」の”たまり場”が設置されていて、地元住人は”暇を見つけては来街”することになります。
さらにコミュニティ商店街に立地する公共公益施設や空き店舗では「社会人教育」が行われ、次なる「成長産業」への就職が支援され、生涯学習もあって生き甲斐にも貢献するのはどうでしょうか。
また「コミュニティマネジメント」では、「コンパクトシティ構想」が複数の基礎自冶体の連携を前提にしますから、特定の「課題」に関しては”より広域”な発想も必要になります。「職住近接」「高齢者の住み替え支援」や「地産地消」「異業種連携」「健康管理」「資源循環・環境維持」「公民官連携」・・・等々の新しい課題にも対応が不可欠になると思います。
情報知識社会の「コミュニティ商店街」が担うべき地域課題は、大量生産・大量消費の単純明快さとは異質であり、複雑じゃないかと思います(^o^)/。
「平成の大合併は落ち着きを見せ始めたが、従前に比べ市町村の規模は大幅に拡大した。
市町村合併による市町村規模の拡大は、行政の能力向上や効率的な経営に寄与するところが大
きいといえるが、その反面で、市町村の規模拡大が住民と行政の距離を遠いものとするという問
題や、地域社会の解体につながるという問題などが指摘されている」( 下記論文を参照http://www.city.hachioji.tokyo.jp/dbps_data/_material_/localhost/soshiki/seisakushingishitsu/kenkyukaigi/13kennkyuu1chiikitanntou.pdf )ところですが、前回までは住民と行政との新たな連携組織を考えました。
「エリアマネジメント推進マニュアル」平成20 年3月 国土交通省土地・水資源局 (http://tochi.mlit.go.jp/tocsei/areamanagement/web_contents/shien/manual/01.pdf )では”自治会・町内会が“タウンマネジメント”組織になりうるか”(本ブログ1119−1資料)を検討しましたが、”法人格なし、資金も限定的、専門的人材も不安定”なのですから、その可能性は限られた範囲ではないでしょうか。
これからの情報知識社会で、コミュニティの核としての商店街への再生を意識しながら、”コミュニティ・マネジメント”と言った”多様な目的”を追求しようってことですから、既存のどんな組織でも丸抱えできる気はしません。そんな気分で、
今回は前述の問題意識に沿って、行政側の新たな動き(住民と行政の距離の短縮=行政の効率化)としての以下のアイデアを取り上げる
@「スエーデンの地域開発グループ」(http://sns.ajcost.jp/blog/blog.php?key=77134 )
A「地域担当制」( 習志野市地域担当制実施規則http://www.city.narashino.chiba.jp/reiki/reiki_int/reiki_honbun/al00000491.html )
ことにしました。
1.「地域開発グループ」(これも参考になりました http://jnep.jp/test/3/4-4.html )

上掲資料ではわが国の市町村が約300、これをさらに細分化した生活単位(サブ・コミューン)が約4000以上( http://sns.ajcost.jp/blog/blog.php?key=77134 )だそうですが、、その目的は地域経済の再生だけでなく、人間の絆を強め、地域社会の民主主義を活性化することだそうです。
ヨーロッパの社会経済モデルでは、人の絆(本ブログではソーシャルキャキタルとして議論してきました)は社会を支える社会的インフラと位置づけられていて、人の絆を強めれば重化学工業を基軸とする産業構造から、情報産業や知識産業を基軸とした「知識社会(knowledge society)」への転換が促進され、経済の活性化も可能になると考えられている。
スウェーデンでは、地域住民の自発性と、政府の政策、企業の経済民主主義的経営が有機的に関連づけられて、産業構造を転換させていて、その原動力は、地域社会の構成員によるグラスルーツ(草の根)の運動にあるのが大きな特徴である(http://jnep.jp/test/3/4-4.html )。
地域開発グループの目的には
@「家族内の無償労働で担われてきた基礎的サービス」を補う「職」
A「地域内の観光事業とその基盤整備(インフラと文化的イベント)に関連するい「職」
B「知識醜悪型産業を担える人材育成など」の@職」
の創造だとしているようです。「成人教育」であり、わが国の「生活保護」ではなく、次の時代に必要な「教育」を継続できる支援であり、生活費の補助じゃないことも重要です。
これを単純に「コミュニティ商店街」に関連付ければ、地元住人ニーズに迅速に対応できる人材育成を既存商店街の二代目教育から手掛けるってことかもしれません。「商人塾」を国なり自冶体が支援しつつ、産学連携で実施することもあるでしょう。
2.地域担当制による街づくり会議

「地域担当制」のアイデアを発見したのは習志野市でした( http://www.city.narashino.chiba.jp/joho/machidukuri/shiminsanka/chiikitanto.html )。この資料を見るかぎり「地域自冶区」の「地区会議」(本ブログ1284−1資料)と似ていますが、地域自冶区制における「地域会議」(本ブログ1284−1回)との違いは定かではありませんが、基本的には行政施策と住民ニーズとの「乖離」を小さくすることですから、まさに「計画策定」「実施」「実績評価」の各段階で、住人ニーズとの”摺合せ”きめ細かく行われることが肝心でしょう。
たまたま「「地域担当職員制度」の現状と課題」( http://www.city.hachioji.tokyo.jp/dbps_data/_material_/localhost/soshiki/seisakushingishitsu/kenkyukaigi/13kennkyuu1chiikitanntou.pdf )を参照しますと、これから普及するかな・・って段階の様子です。
・・・「地域担当職員の制度や運用に関する課題(4つまでを選択 )
@「地域住民や団体等との連携など地域への関わり方」:72%
A「庁内の関連所管との連携や情報交換」:44%
B「「地域課題の明確化や市の政策への組み込み」:40%
C「取り組みが職員によりまちまち 」:44%
・・・・・・
この仕組みでは「まちづくり会議」が正式な交流の場になりますが、それを契機にした日常的な交流機会を工夫することがむしろ重要じゃないでしょうか。ここで「商店街の事業者」は、地元滞在時間が一番長い住人であり、店頭でも地元住人との”対面機会”が一番多いのですから、住人ニーズ情報へは一番アクセス可能な窓口だってことになります。大袈裟に表現すれば、地元住人間の”情報ネットワークのハブ拠点”です。
上記の「課題」に関しては
@「地域住民や団体等との連携など関わり方」:商店街内に”たまり場”を用意できないか、
A「庁内の縦割り部署」間の連携の場を用意できなければ、なかなか難しい
B「地域課題の明確化」も日常的な会話から収集するのが一番。「まちづくり会議」の「総合会議」(全体会議)が、市政への組み込みには不可欠になるでしょうから、「まちづくり会議」も含めて「構成員」の選任には工夫が必要になります
C「職員への関心の喚起」が不可欠ですが、職員のキャリアパスに組み込むこと
などの運営の工夫も重要です。
「コミュニティ商店街」には、地域担当事務所があり、「まちづくり会議」の”たまり場”が設置されていて、地元住人は”暇を見つけては来街”することになります。
さらにコミュニティ商店街に立地する公共公益施設や空き店舗では「社会人教育」が行われ、次なる「成長産業」への就職が支援され、生涯学習もあって生き甲斐にも貢献するのはどうでしょうか。
また「コミュニティマネジメント」では、「コンパクトシティ構想」が複数の基礎自冶体の連携を前提にしますから、特定の「課題」に関しては”より広域”な発想も必要になります。「職住近接」「高齢者の住み替え支援」や「地産地消」「異業種連携」「健康管理」「資源循環・環境維持」「公民官連携」・・・等々の新しい課題にも対応が不可欠になると思います。
情報知識社会の「コミュニティ商店街」が担うべき地域課題は、大量生産・大量消費の単純明快さとは異質であり、複雑じゃないかと思います(^o^)/。
2012/1/25
1285.「コミュニティ商店街」試論(9)ー地域自冶組織ー タウンマネジメント
昨夜も東日本大震災からの復旧・復興に関するTV番組を見ていて、地域の課題解決に「国」の役割が”邪魔になっている”感を一層強めましたね。「国」の権限が強すぎて地元住人ニーズへの対応が遅れがちなのは、地元のお役所の力不足なのか予算不足なのか、多分両方あるのでしょうが、「地域主権」が大きな課題なことは間違いないでしょう。改めて実感でした。
今回も「地域自冶区制度」を検討します。これは地方自冶法の一部を改正する法律の概要です。(詳しくは http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/chihou_seido/singi/pdf/No28_sokai_02_s1.pdfをご覧ください)
・・・地域自冶区
前回もご紹介しましたので、合わせてご覧ください。概ね中学校区程度の区割りのようですから、筆者が考えるコミュニティのイメージに近く、人口数も1万〜2万人程度、「コミュニティ商店街」がその核として一定の役割を担うには丁度良い範囲=商圏じゃないでしょうか。
1 住民自治の強化等を目的とする地域自治区」の創設
(1)地域自治区とは、地域の住民の意見を行政に反映させるとともに行政と住民との連携の強化を目的として、市町村の判断により設けられる区域であり、その区域の住民のうちから選任された者によって構成される地域協議会及ぴ市町村の事務を分掌させるための苧務所を置くもの
(2) 市町村が、条例でその区域を分けて地域自治区を設げる
(3) 地域協議会
@構成員は、地域自治区の区域の住民のうちから市町村長が選任する.。
A権限
ア 地域自治区の区域1=係る重要事項は、あらかじめ地域協議会の意見を聴
かなけれぱならない。
イ アのほか、市町村の事務で地域自治区の区域1=係るもの等1=ついて、市
町村の長その他の機関1こ意見を述べる
・・・
戦後の工業化社会に進展した都市人口の急増の中身は、第2次・3次産業の従業者とその家族であり、最大の特徴は食料品でさえ自給できない「消費者」だったことでしょう。つまり工業化社会の都市には大量の消費者が蓄積したってことでした。そして大量生産を支える大量流通が求められ「流通革命」も急速な進展を遂げ、大型小売業者も成立しましたが、その小売業者も「踊り場」状態となり、最近では海外進出に関心を向けています。
人口減少・少子高齢社会に入り、資源の有限性や環境の持続可能性が問題になり始めてくると、高度成長期とは違った「新たな流通」(=情報知識社会対応の流通)が求められ、
そのコミュニティの核としての「コミュニティ商店街」とはどんな集積の仕様すなわち
@「業種業態構成(単に小売店だけでなく新しいサービス業種も含めて)」:新しい小売業態=購買代理業=対面販売、フルカスタマイズ対応、経験財(もの+サービスの組合せ提供)中心(検索財主力の大型小売業と差別化・・・)、
A「商いの場としての対顧客関係」:現金決済だけではない継続的取引関係、コンシェルジェ機能、情報・知識提供重視、受注販売、地産地消+自産自消の取次も
B「交流の場での対顧客関係」:生涯学習・生き甲斐提供、地域貢献などの活動の場提供
C「新しい公共性のあり方」:とりわけ高齢者の暮らし支援、子育て世帯への支援、その他の安全・安心・快適な暮らしへの支援
なども、「コミュニティ商店街」には立地し、かつ集積のメリットを発揮する仕組みがある集積の構築
などが気になり始めました。
現在の商店街は「個店」が隣接して並んでるだけで(⇒個店街)、それが衰退の要因だと筆者は考えてますが(⇒脱個店街)、今後は、小売業・サービス業さらに公共公益サービスも集積した「生活インフラ」としての「核拠点」が「コミュニティ商店街」であり、より高次な商業集積とは公共交通ネットワークで連結した「暮らしの場」(商業集積の階層構造)を提供できる仕組みを構想する必要があると思います。
1.地域自冶区制度
(なぜか用意した図表がアップロードできませんので下記をご参照ください)
https://www.inacity.jp/etc/gappei/archive/x-siryo9.pdf
平成16年の地方自冶法改正により創設されたもので、地域自冶区は条例で分けて設置する仕組みです。「中心市街地」や「商業地域」も「地域自冶区」として設定すれば、「地域自冶区」として住人参加のタウンマネジメント組織になりうるのではないでしょうか。
@趣旨:
・住民自治の充実の観点から、区を設け、住民の意見をとりまとめる「地域協議会」と住民に身近な事務を処理する「事務所」を置くもの。
・市町村に地域自治区を置く場合、当該市町村の全域に置かなければならない(合併時は例外)
・住居表示に地域自治区の名称を冠することとはされていない。(合併時は冠する)
・法人格なし。
区域ごとに「地域協議会」と「事務所」が設置され、事務所には専任の事務局員が配置されますから、既存の商店街組織に比べて確実にマネジメントは機能すると期待できます。
A地域協議会の権限
・条例で定める地域自治区の区域に係る重要事項等について市町村長が意見聴取/市町村長等に対する意見具申権。(重要事項の例)
・ 区域内の公の施設の設置及び廃止・ 区域内の公の施設の管理のあり方(意見を述べることができる事項の例)
・ 地域福祉に関する事項・ 地域の環境保全に関する事項
⇒公共公益施設の配置や維持管理に住人参加があれば、官による管理以上の効率化が期待できますし、「コミュニティ商店街」への来街動機(公共公益施設配置や新規事業の集積+イベントの工夫など”交流機会”の提供)を高める工夫も増やせるでしょう。
B地域協議会の構成員
(選任)・地域自治区の区域内に住所を有する者のうちから、市町村の長が選任。多様な意見が適切に反映されるものとなるよう配慮しなければならない。(任期)・4年以内において条例で定める期間。(定数)15〜20名とするのが約70%だそうです
C設置期間
・制限なし。(合併時は、合併協議で定める期間)
D事務所
・あり。市町村の事務を分掌するとともに地域協議会の事務を処理。
・事務所長にかえて、区長を置くことはできない。(合併時は可)
E予算編成権
・なし。市町村において地域自治区に係る予算を措置。
「地域自治区制度について」( http://www.soumu.go.jp/main_content/000021699.pdf )も参考になりました。
昨日失敗した図表が下記でした。

2.今後の地方自冶制度の在り方に関して
http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/101500/d005259_d/fil/01_9.pdfが参考になりました。
昨日失敗した図表が下記です。

@「基礎自治体における住民自治充実や行政と住民との協働推進のための新しい仕組み」として、基礎自治体内の一定の区域を単位とする地域自治組織を基礎自治体の判断によって設置できることとすべきだとしてます⇒これが上記の地域自冶区制度です。
A「新しい仕組み」には2つのタイプがあります。
−1.「行政区タイプ」(法人格なし):基礎自治体としての一体性を損なうことのないようにするということにも配慮して行政区的なタイプを導入すべきである
−2.「特別地方公共団体とするタイプ」(法人格を有する):市町村合併に際し、合併前の旧市町村のまとまりにも特に配慮すべき事情がある場合には、合併後の一定期間、合併前の旧市町村単位で設置
これまでご紹介してきた地域自冶区の仕組みは「行政区タイプ」でした。「地域自治区制度について」( http://www.soumu.go.jp/main_content/000021699.pdf )では平成19年10月現在のいくつかの事例が紹介されてますので・・・・(^o^)/
『今後の地方自治制度のあり方に関する答申』(内閣総理大臣 小泉純一郎 平成15年11月13日)では、
第1 基礎自治体のあり方
1 地方分権時代の基礎自治体の構築
2 市町村をめぐる状況
3 合併特例法期限到来後における分権の担い手としての基礎自治体
4 基礎自治体における住民自治充実や行政と住民との協働推進のための新しい仕組み
⇒地域自冶区制度
第2 大都市のあり方
第3 広域自治体のあり方
1 変容を求められる都道府県のあり方
2 今後における広域自治体としての都道府県の役割
3 広域自治体のあり方(都道府県合併と道州制)
ですが、この答申後の地方自冶法改正で地域自冶区制度が導入され、最近の「大阪都」構想も上記の「広域自冶体」の議論でしょう。
以上の過去からの議論を踏まえて、「地方分権」が「中央集権の無駄」を節約する糸口になるって議論なら、その地方分権は「コミュニティ自冶」が土台だってことですから、その核たる商店街が「個店街」であっては何も展望できないってことでしょう。
・・余談ですが、「補完性の原則」を遡行すれば、かつては「家族」が担ってた家庭内サービス(家事・育児・高齢者の暮らしの支援)が核家族化と並行して外部化し、その外部化がさらに進んで核家族が崩壊(独居化、個室化=個食)し、少子高齢化とともに問題として顕在化してきたと言う感じです⇒「シェアハウス」(他人同居)はコミュニティと家族の新しい接点でしょう。
そして改めてその受け皿をどうするか・・となって、コミュニティの崩壊に気付き、東日本大震災で「コミュニティの絆」(本ブログではソーシャル・キャピタル)が昨年の「漢字」になったってことでしょう。ここで「コミュニティ商店街」が交流の場であり、そこで絆の発端が提供されて”商いの場”に発展するのが「コミュニティ商店街への進化」かも・・
最近の中心市街地や駅前の商店街の状況は、このまま放置すれば大型小売業者の「小型店」に占拠され、焼畑農業みたいに地域の需要を吸収されて限界集落化しそうな危機感さえ覚えるので。すが、いささか大袈裟に過ぎますか(ー_ー)!!。
ここで一念発起、「コミュニティ商店街」への大進化を目指したいものです。
今回も「地域自冶区制度」を検討します。これは地方自冶法の一部を改正する法律の概要です。(詳しくは http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/chihou_seido/singi/pdf/No28_sokai_02_s1.pdfをご覧ください)
・・・地域自冶区
前回もご紹介しましたので、合わせてご覧ください。概ね中学校区程度の区割りのようですから、筆者が考えるコミュニティのイメージに近く、人口数も1万〜2万人程度、「コミュニティ商店街」がその核として一定の役割を担うには丁度良い範囲=商圏じゃないでしょうか。
1 住民自治の強化等を目的とする地域自治区」の創設
(1)地域自治区とは、地域の住民の意見を行政に反映させるとともに行政と住民との連携の強化を目的として、市町村の判断により設けられる区域であり、その区域の住民のうちから選任された者によって構成される地域協議会及ぴ市町村の事務を分掌させるための苧務所を置くもの
(2) 市町村が、条例でその区域を分けて地域自治区を設げる
(3) 地域協議会
@構成員は、地域自治区の区域の住民のうちから市町村長が選任する.。
A権限
ア 地域自治区の区域1=係る重要事項は、あらかじめ地域協議会の意見を聴
かなけれぱならない。
イ アのほか、市町村の事務で地域自治区の区域1=係るもの等1=ついて、市
町村の長その他の機関1こ意見を述べる
・・・
戦後の工業化社会に進展した都市人口の急増の中身は、第2次・3次産業の従業者とその家族であり、最大の特徴は食料品でさえ自給できない「消費者」だったことでしょう。つまり工業化社会の都市には大量の消費者が蓄積したってことでした。そして大量生産を支える大量流通が求められ「流通革命」も急速な進展を遂げ、大型小売業者も成立しましたが、その小売業者も「踊り場」状態となり、最近では海外進出に関心を向けています。
人口減少・少子高齢社会に入り、資源の有限性や環境の持続可能性が問題になり始めてくると、高度成長期とは違った「新たな流通」(=情報知識社会対応の流通)が求められ、
そのコミュニティの核としての「コミュニティ商店街」とはどんな集積の仕様すなわち
@「業種業態構成(単に小売店だけでなく新しいサービス業種も含めて)」:新しい小売業態=購買代理業=対面販売、フルカスタマイズ対応、経験財(もの+サービスの組合せ提供)中心(検索財主力の大型小売業と差別化・・・)、
A「商いの場としての対顧客関係」:現金決済だけではない継続的取引関係、コンシェルジェ機能、情報・知識提供重視、受注販売、地産地消+自産自消の取次も
B「交流の場での対顧客関係」:生涯学習・生き甲斐提供、地域貢献などの活動の場提供
C「新しい公共性のあり方」:とりわけ高齢者の暮らし支援、子育て世帯への支援、その他の安全・安心・快適な暮らしへの支援
なども、「コミュニティ商店街」には立地し、かつ集積のメリットを発揮する仕組みがある集積の構築
などが気になり始めました。
現在の商店街は「個店」が隣接して並んでるだけで(⇒個店街)、それが衰退の要因だと筆者は考えてますが(⇒脱個店街)、今後は、小売業・サービス業さらに公共公益サービスも集積した「生活インフラ」としての「核拠点」が「コミュニティ商店街」であり、より高次な商業集積とは公共交通ネットワークで連結した「暮らしの場」(商業集積の階層構造)を提供できる仕組みを構想する必要があると思います。
1.地域自冶区制度
(なぜか用意した図表がアップロードできませんので下記をご参照ください)
https://www.inacity.jp/etc/gappei/archive/x-siryo9.pdf
平成16年の地方自冶法改正により創設されたもので、地域自冶区は条例で分けて設置する仕組みです。「中心市街地」や「商業地域」も「地域自冶区」として設定すれば、「地域自冶区」として住人参加のタウンマネジメント組織になりうるのではないでしょうか。
@趣旨:
・住民自治の充実の観点から、区を設け、住民の意見をとりまとめる「地域協議会」と住民に身近な事務を処理する「事務所」を置くもの。
・市町村に地域自治区を置く場合、当該市町村の全域に置かなければならない(合併時は例外)
・住居表示に地域自治区の名称を冠することとはされていない。(合併時は冠する)
・法人格なし。
区域ごとに「地域協議会」と「事務所」が設置され、事務所には専任の事務局員が配置されますから、既存の商店街組織に比べて確実にマネジメントは機能すると期待できます。
A地域協議会の権限
・条例で定める地域自治区の区域に係る重要事項等について市町村長が意見聴取/市町村長等に対する意見具申権。(重要事項の例)
・ 区域内の公の施設の設置及び廃止・ 区域内の公の施設の管理のあり方(意見を述べることができる事項の例)
・ 地域福祉に関する事項・ 地域の環境保全に関する事項
⇒公共公益施設の配置や維持管理に住人参加があれば、官による管理以上の効率化が期待できますし、「コミュニティ商店街」への来街動機(公共公益施設配置や新規事業の集積+イベントの工夫など”交流機会”の提供)を高める工夫も増やせるでしょう。
B地域協議会の構成員
(選任)・地域自治区の区域内に住所を有する者のうちから、市町村の長が選任。多様な意見が適切に反映されるものとなるよう配慮しなければならない。(任期)・4年以内において条例で定める期間。(定数)15〜20名とするのが約70%だそうです
C設置期間
・制限なし。(合併時は、合併協議で定める期間)
D事務所
・あり。市町村の事務を分掌するとともに地域協議会の事務を処理。
・事務所長にかえて、区長を置くことはできない。(合併時は可)
E予算編成権
・なし。市町村において地域自治区に係る予算を措置。
「地域自治区制度について」( http://www.soumu.go.jp/main_content/000021699.pdf )も参考になりました。
昨日失敗した図表が下記でした。

2.今後の地方自冶制度の在り方に関して
http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/101500/d005259_d/fil/01_9.pdfが参考になりました。
昨日失敗した図表が下記です。

@「基礎自治体における住民自治充実や行政と住民との協働推進のための新しい仕組み」として、基礎自治体内の一定の区域を単位とする地域自治組織を基礎自治体の判断によって設置できることとすべきだとしてます⇒これが上記の地域自冶区制度です。
A「新しい仕組み」には2つのタイプがあります。
−1.「行政区タイプ」(法人格なし):基礎自治体としての一体性を損なうことのないようにするということにも配慮して行政区的なタイプを導入すべきである
−2.「特別地方公共団体とするタイプ」(法人格を有する):市町村合併に際し、合併前の旧市町村のまとまりにも特に配慮すべき事情がある場合には、合併後の一定期間、合併前の旧市町村単位で設置
これまでご紹介してきた地域自冶区の仕組みは「行政区タイプ」でした。「地域自治区制度について」( http://www.soumu.go.jp/main_content/000021699.pdf )では平成19年10月現在のいくつかの事例が紹介されてますので・・・・(^o^)/
『今後の地方自治制度のあり方に関する答申』(内閣総理大臣 小泉純一郎 平成15年11月13日)では、
第1 基礎自治体のあり方
1 地方分権時代の基礎自治体の構築
2 市町村をめぐる状況
3 合併特例法期限到来後における分権の担い手としての基礎自治体
4 基礎自治体における住民自治充実や行政と住民との協働推進のための新しい仕組み
⇒地域自冶区制度
第2 大都市のあり方
第3 広域自治体のあり方
1 変容を求められる都道府県のあり方
2 今後における広域自治体としての都道府県の役割
3 広域自治体のあり方(都道府県合併と道州制)
ですが、この答申後の地方自冶法改正で地域自冶区制度が導入され、最近の「大阪都」構想も上記の「広域自冶体」の議論でしょう。
以上の過去からの議論を踏まえて、「地方分権」が「中央集権の無駄」を節約する糸口になるって議論なら、その地方分権は「コミュニティ自冶」が土台だってことですから、その核たる商店街が「個店街」であっては何も展望できないってことでしょう。
・・余談ですが、「補完性の原則」を遡行すれば、かつては「家族」が担ってた家庭内サービス(家事・育児・高齢者の暮らしの支援)が核家族化と並行して外部化し、その外部化がさらに進んで核家族が崩壊(独居化、個室化=個食)し、少子高齢化とともに問題として顕在化してきたと言う感じです⇒「シェアハウス」(他人同居)はコミュニティと家族の新しい接点でしょう。
そして改めてその受け皿をどうするか・・となって、コミュニティの崩壊に気付き、東日本大震災で「コミュニティの絆」(本ブログではソーシャル・キャピタル)が昨年の「漢字」になったってことでしょう。ここで「コミュニティ商店街」が交流の場であり、そこで絆の発端が提供されて”商いの場”に発展するのが「コミュニティ商店街への進化」かも・・
最近の中心市街地や駅前の商店街の状況は、このまま放置すれば大型小売業者の「小型店」に占拠され、焼畑農業みたいに地域の需要を吸収されて限界集落化しそうな危機感さえ覚えるので。すが、いささか大袈裟に過ぎますか(ー_ー)!!。
ここで一念発起、「コミュニティ商店街」への大進化を目指したいものです。
2012/1/23
1284.「コミュニティ商店街」試論(8)ーコミュニティ自冶ー タウンマネジメント
「コミュニティの再生」は、単純に”昔の村”を再生する話として終わらせるのではなく、直面する少子高齢社会の”都市住人の暮らしの基盤”と位置付けて、だったらどうあるべきかを議論したいのです。
ここで「補完性の原則」を思い起こせば、「個人」で対応できないことは「家族」で、それでも対応できないことを「コミュニティ」で、そして「基礎自冶体」で「国」で・・・これが『原則』でしたが、中央集権(国への権限)が過度に進み過ぎて、「国」にできないことを「基礎自冶体」が、そして分裂した家族では対応しきれない高齢者・子育て支援に担い手不足が顕在化しているってことじゃないかと・・・(ー_ー)!!。
急速な少子高齢化の進展が独居高齢世帯や孤独死に直結したこと、”おれおれ詐欺”の被害者の多数が高齢者・・・などもその一つの象徴かもしれません。
しかし、前回も触れましたが地方自冶法改正⇒地域自冶区の設置と、いきなり地域分権だと言われても「制度設計」は可能でしょうが、実態がついてこれないのでは話になりません。今度の東日本大震災でも、中央官庁(政府)が動かなければ基礎自冶体主導で何ができるか、都市計画はもちろんコミュニティ自冶すらも難しいことがわかりました(救援物資が自冶体指定の避難所までした届かないなんて(-_-)zzz・・・)。
これが既存の大都市で起こったらどうなるか、安全・安心の確保すらも難しいのではないでしょうか。帰宅困難者の大量発生だけをとっても、その危険性は容易に想定できます。
もちろん制度変更を否定するものではありませんが、「コミュニティ自冶」をどう実現するかを考えると、「地縁」は薄く「職縁」中心だった都市住人が、その「職縁」が怪しくなり、人口減少社会だからコンパクトシティですとか「職住近接」ですとか、コミュニティ自冶をどうするって言われても「簡単な話」じゃないでしょう。
この数回取り上げている「地域自冶区」の考え方は、特に大都市で”危うい安全・安心”の確保を念頭に、コミュニティ住人の暮らしの基盤づくりの最初の一歩をどう工夫するか、その核として商店街はどう”コミュニティ再生に貢献すべきか”を考える
手がかりになるのではないでしょうか。つまり「絆」の場=交流の場であり、交流が賑わいを、賑わいが新し文化を生み出し、それが新たな”商いの場”になると思うのです。
1.地域自冶区のイメージ
(豊田市の事例は以下を参考にしましたので詳細はご参照ください http://www.city.toyota.aichi.jp/division/ad00/ad20/1193224_15646.html )

上掲資料では「地域会議」となっていますが、概ね中学校区程度の区割りで(地域自冶区)、豊田市人口約42万人で26地域会議だそうです。
そこでは「コミュニティ会議」「地区区長会」があり、さらに行政への窓口として「地域会議」(上越市では地域協議会。委員は選挙)があるって仕組みです。
さらに「PTA」や「子ども会」「ボランティア」などとの連携もあり、地域の共通課題を発見し問題解決のための活動が可能になる仕組みができているって感じがします。そして「支所」はお役所の出張所です。
「予想される事業の例示」を見ると、まさに安全・安心・快適な暮らしを支える主要な事業があり、商店街の再生はこうした事業との密接な”連携”が不可欠じゃないでしょうか。これこそが地域ニーズであり、それに迅速に対応することを「地域密着」と言うのです。
@「安全・安心な地域づくり」(子育て・在宅福祉・健康づくり)など
A「生活環境改善・景観づくり・自然環境保全」など
B「伝統・文化・郷土芸能の保全や再発見」など
C「地域づくりに有効な助言・提案の講師派遣」(住人の中に専門家も)など
の拠点が「コミュニティ商店街」に立地して、コミュニティの核として機能できることが今後重要になるのではないでしょうか。
・・地域会議
地域自治区とは、「市長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させるために」条例によって分けられた個々の区画のことであり、事務所と地域協議会(本市では地域会議と呼称する。)を構成要素としています。 地域自治区制度の目的は、地域社会の住民自治力(地域力)を高め、行政とのパートナーシップのもとで最も効果的・効率的に地域課題の解消を図り、自信と誇りのもてる地域をつくることです。
・・・
そして「1.生活者起点の行政施策・事業の充実、2.地域力(自立性、主体性、創造性)の向上」が地域自冶区を設定する効果だと豊田市では考えているようです。
2.地域自冶区制度案( ー新庄市の事例 詳しくは下記をご参照ください
ttp://www.city.shinshiro.lg.jp/index.cfm/6,21024,c,html/21024/20111114-105932.pdf
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E5%BA%84%E5%B8%82 )。新庄市人口4万人

若干前述と重複しますが、地域協議会(豊田市では地域会議)の役割は大きく3つです(上掲資料)。また協議会の運営は上掲資料右側です。協議会委員は上越市とは異なり公募・公共団体からの推薦となってますから、その選任には若干気配りが必要かもしれません。。
「地域の問題解決の仕組み」は下記の二つで、@は自冶体の施策に対する予算措置、A市民の活動に対する支援です。
@「地域自冶区予算」:地域自冶区の問題解決に関する計画が策定されて、市民が自ら活動
A「地域活動交付金」:地域自冶区の自主的活動で地域協議会が承認した事業⇒この中にはコミュニティビジネスなど、地域における「新たな雇用を生み出す」事業も含まれるとすれば、「コミュニティ商店街」の新たな業種構成として不可欠な事業も少なからず「起業」される可能性もありそうです。
この2つの”つながり”で自冶体と市民”の関係が強化し、ともに連携しながら「地域課題」の解決に向けた活動が展開されれば、その中に新たな事業機会を発見することも可能で、まさに住人ニーズへの迅速な対応です。
そして必要な活動が「個人の暮らし(生活活動)」であれ、「事業活動」であっても、それを商店街が有効に支援できることが住人との「信頼」回復になり、その結果「世間良し」に貢献で。きれば「コミュニティ商店街」への進化・・となるわけです(あくまでも話の順番です)。
「コンパクトシティ」の住人が暮らすコミュニティには、「コミュニティ商店街」が核として「新しい公共」の一端を担い、さらに官民が連携した上記の事業に貢献することが、”地域密着”の新しい分野になると思います。現状では残念ながら大手小売業、とりわけコンビニエンスストアが先行してますが、なぜ既存の商店街でこの発想が出なかったのか、一度整理すべきことかもしれません。
本ブログでも第793回で「商店街全体を一店の100円ショップとみなして、すべての店頭に100円コーナーを設置し、会計は店内のコーナーで清算するってもの」( 詳細は下記 http://www.city.shinjo.yamagata.jp/2880.html )をご紹介しましたが、こうした「共同事業」として上記の@A事業との連携を図る工夫も今後は重要じゃないでしょうか。
ここで「補完性の原則」を思い起こせば、「個人」で対応できないことは「家族」で、それでも対応できないことを「コミュニティ」で、そして「基礎自冶体」で「国」で・・・これが『原則』でしたが、中央集権(国への権限)が過度に進み過ぎて、「国」にできないことを「基礎自冶体」が、そして分裂した家族では対応しきれない高齢者・子育て支援に担い手不足が顕在化しているってことじゃないかと・・・(ー_ー)!!。
急速な少子高齢化の進展が独居高齢世帯や孤独死に直結したこと、”おれおれ詐欺”の被害者の多数が高齢者・・・などもその一つの象徴かもしれません。
しかし、前回も触れましたが地方自冶法改正⇒地域自冶区の設置と、いきなり地域分権だと言われても「制度設計」は可能でしょうが、実態がついてこれないのでは話になりません。今度の東日本大震災でも、中央官庁(政府)が動かなければ基礎自冶体主導で何ができるか、都市計画はもちろんコミュニティ自冶すらも難しいことがわかりました(救援物資が自冶体指定の避難所までした届かないなんて(-_-)zzz・・・)。
これが既存の大都市で起こったらどうなるか、安全・安心の確保すらも難しいのではないでしょうか。帰宅困難者の大量発生だけをとっても、その危険性は容易に想定できます。
もちろん制度変更を否定するものではありませんが、「コミュニティ自冶」をどう実現するかを考えると、「地縁」は薄く「職縁」中心だった都市住人が、その「職縁」が怪しくなり、人口減少社会だからコンパクトシティですとか「職住近接」ですとか、コミュニティ自冶をどうするって言われても「簡単な話」じゃないでしょう。
この数回取り上げている「地域自冶区」の考え方は、特に大都市で”危うい安全・安心”の確保を念頭に、コミュニティ住人の暮らしの基盤づくりの最初の一歩をどう工夫するか、その核として商店街はどう”コミュニティ再生に貢献すべきか”を考える
手がかりになるのではないでしょうか。つまり「絆」の場=交流の場であり、交流が賑わいを、賑わいが新し文化を生み出し、それが新たな”商いの場”になると思うのです。
1.地域自冶区のイメージ
(豊田市の事例は以下を参考にしましたので詳細はご参照ください http://www.city.toyota.aichi.jp/division/ad00/ad20/1193224_15646.html )

上掲資料では「地域会議」となっていますが、概ね中学校区程度の区割りで(地域自冶区)、豊田市人口約42万人で26地域会議だそうです。
そこでは「コミュニティ会議」「地区区長会」があり、さらに行政への窓口として「地域会議」(上越市では地域協議会。委員は選挙)があるって仕組みです。
さらに「PTA」や「子ども会」「ボランティア」などとの連携もあり、地域の共通課題を発見し問題解決のための活動が可能になる仕組みができているって感じがします。そして「支所」はお役所の出張所です。
「予想される事業の例示」を見ると、まさに安全・安心・快適な暮らしを支える主要な事業があり、商店街の再生はこうした事業との密接な”連携”が不可欠じゃないでしょうか。これこそが地域ニーズであり、それに迅速に対応することを「地域密着」と言うのです。
@「安全・安心な地域づくり」(子育て・在宅福祉・健康づくり)など
A「生活環境改善・景観づくり・自然環境保全」など
B「伝統・文化・郷土芸能の保全や再発見」など
C「地域づくりに有効な助言・提案の講師派遣」(住人の中に専門家も)など
の拠点が「コミュニティ商店街」に立地して、コミュニティの核として機能できることが今後重要になるのではないでしょうか。
・・地域会議
地域自治区とは、「市長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させるために」条例によって分けられた個々の区画のことであり、事務所と地域協議会(本市では地域会議と呼称する。)を構成要素としています。 地域自治区制度の目的は、地域社会の住民自治力(地域力)を高め、行政とのパートナーシップのもとで最も効果的・効率的に地域課題の解消を図り、自信と誇りのもてる地域をつくることです。
・・・
そして「1.生活者起点の行政施策・事業の充実、2.地域力(自立性、主体性、創造性)の向上」が地域自冶区を設定する効果だと豊田市では考えているようです。
2.地域自冶区制度案( ー新庄市の事例 詳しくは下記をご参照ください
ttp://www.city.shinshiro.lg.jp/index.cfm/6,21024,c,html/21024/20111114-105932.pdf
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E5%BA%84%E5%B8%82 )。新庄市人口4万人

若干前述と重複しますが、地域協議会(豊田市では地域会議)の役割は大きく3つです(上掲資料)。また協議会の運営は上掲資料右側です。協議会委員は上越市とは異なり公募・公共団体からの推薦となってますから、その選任には若干気配りが必要かもしれません。。
「地域の問題解決の仕組み」は下記の二つで、@は自冶体の施策に対する予算措置、A市民の活動に対する支援です。
@「地域自冶区予算」:地域自冶区の問題解決に関する計画が策定されて、市民が自ら活動
A「地域活動交付金」:地域自冶区の自主的活動で地域協議会が承認した事業⇒この中にはコミュニティビジネスなど、地域における「新たな雇用を生み出す」事業も含まれるとすれば、「コミュニティ商店街」の新たな業種構成として不可欠な事業も少なからず「起業」される可能性もありそうです。
この2つの”つながり”で自冶体と市民”の関係が強化し、ともに連携しながら「地域課題」の解決に向けた活動が展開されれば、その中に新たな事業機会を発見することも可能で、まさに住人ニーズへの迅速な対応です。
そして必要な活動が「個人の暮らし(生活活動)」であれ、「事業活動」であっても、それを商店街が有効に支援できることが住人との「信頼」回復になり、その結果「世間良し」に貢献で。きれば「コミュニティ商店街」への進化・・となるわけです(あくまでも話の順番です)。
「コンパクトシティ」の住人が暮らすコミュニティには、「コミュニティ商店街」が核として「新しい公共」の一端を担い、さらに官民が連携した上記の事業に貢献することが、”地域密着”の新しい分野になると思います。現状では残念ながら大手小売業、とりわけコンビニエンスストアが先行してますが、なぜ既存の商店街でこの発想が出なかったのか、一度整理すべきことかもしれません。
本ブログでも第793回で「商店街全体を一店の100円ショップとみなして、すべての店頭に100円コーナーを設置し、会計は店内のコーナーで清算するってもの」( 詳細は下記 http://www.city.shinjo.yamagata.jp/2880.html )をご紹介しましたが、こうした「共同事業」として上記の@A事業との連携を図る工夫も今後は重要じゃないでしょうか。
2012/1/18
1283.「コミュニティ商店街」試論(7)ー地域自冶区制度も工夫かー タウンマネジメント
第1281回にご紹介した上越市の「NPO法人 雪のふるさと安塚」(http://www.yasuzuka.net/ )は住民組織ですが、上越市には「住民自冶区制度」があります。これは平成16年「地方自冶法改正」で導入されたもので、その背景には、市町村合併に伴い基礎自冶体の管理対象範囲が広がり、加えて住人ニーズも多様化して、自冶体が提供する”画一的公共サービス”では非効率だってことで導入されたようでした。
「地方自冶法」( http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO067.html )では、下記のように「都市内」の分権の仕組みとして「地域自冶区」を設置できることになりました。これは既存の町内会や自冶会とは違って、住民とお役所の連携(官民連携)を強めた仕組み
だと思われますので、こうした仕組みの中で「コミュニティ商店街」も、住人ニーズへのより迅速な対応が図れる運営を実現しつつ、コミュニティの核としての地位を固めて行くのが今後の視点かなと思います。
・・「地方自冶法」第四節 地域自治区
(地域自治区の設置)
第二百二条の四 市町村は、市町村長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させるため、条例で、その区域を分けて定める区域ごとに地域自治区を設けることができる。
2 地域自治区に事務所を置くものとし、事務所の位置、名称及び所管区域は、条例で定める。
3 地域自治区の事務所の長は、当該普通地方公共団体の長の補助機関である職員をもつて充てる。
4 第四条第二項の規定は第二項の地域自治区の事務所の位置及び所管区域について、第百七十五条第二項の規定は前項の事務所の長について準用する。
(地域協議会の設置及び構成員)
第二百二条の五 地域自治区に、地域協議会を置く。
2 地域協議会の構成員は、地域自治区の区域内に住所を有する者のうちから、市町村長が選任する。
3 市町村長は、前項の規定による地域協議会の構成員の選任に当たつては、地域協議会の構成員の構成が、地域自治区の区域内に住所を有する者の多様な意見が適切に反映されるものとなるよう配慮しなければならない。
4 地域協議会の構成員の任期は、四年以内において条例で定める期間とする。
5 第二百三条の二第一項の規定にかかわらず、地域協議会の構成員には報酬を支給しないこととすることができる。
・・・
1.上越市の地域自冶区の仕組み
以下の上越市の事例は下記の資料を参照しましたので、詳しくはご覧ください。( http://www.city.joetsu.niigata.jp/uploaded/attachment/25053.pdf 以下「資料」)

上越市は人口20万人強(平成17年)で減少中。13地区(1地区2万人弱のコミュニティと考えることができます)に「地域自冶地区」を設定し「地域自治区は、(以下は上掲資料の説明)
@「市長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させる」ため設置された法人格を有しない行政区画の一種1であり、
Aその構成要素として”地域協議会”と”総合事務所”(お役所の出張所:10人〜20人の担当者が配置)という組織・機構を有している」
となっています。
「市長」「市議会」は市民の選挙で選ばれてんますから、市民の意見を代表しています。そして「地域自冶区」には
@「地域協議会」を設置し、そこに住民の意見を反映できるような委員を専任して「市長・その他の行政機関」からの諮問に答えて頂く仕組みです。委員は無報酬が原則(交通費は支給)です。上越市では委員を選挙で選び市長が任命する”準公選”制です(資料参照)
A「地域の自冶区事務所」は市役所の現地出張所です。
「NPO法人雪のふるさと安塚」(第12821−2資料)の構成員と、地域協議会の構成員が重複しているとのことですから、商店街団体の意思決定機関も、同様に構成員が重複していれば、地域協議会の意見が商店街の運営にフィードバックできるのではないでしょうか。
2.地域協議会のあり方

地域協議会は市長の諮問機関の位置付けですが、それだけに「ゆるやかな拘束力」も持っていると解釈されます。他方、地域自冶区に住所を有する”住人(?)”の多様な意見を反映していえるとも考えられますから(たとえば「買物弱者対策」では)、商店街の協力が要請されれば”それなりの対応”が”ゆるやかに拘束”されることになります。
果たして既存の商店街立地の事業者が、これ(「買物弱者対策」=買い手・世間良し)を容認できるか否かは疑問が多い感じです(ー_ー)!!。しかし、上意下達的な工業化社会の官民連携よりは、インターネット上で問題意識を共有し、その解決を目指すボランティア志向とも言える情報知識社会の官民連携かもしれません。
・・・地域協議会委員選任に当たっての「準公選制」の意義
地域協議会は、地方自治法上は長の附属機関であるが、上越市では地域協議会委員の選任過程において、全国で唯一投票を組み込んだ「準公選制」を採用した
@上越市の地域協議会は、委員選任において「準公選制」を採用したことにより、その決定は「ゆるやかな拘束力」を有している⇒やや公的な機関のイメージ。地域合意に元ずく規範
A今後こうした地域協議会の機能を維持し、高めていくためには「準公選制」を維持する必要がある。
このような民主的な手続きにより選任された委員は、住民代表性を有しており、協議会そのものの代表性・権威性を高めることとなった。また、コミュニティの視点からみても、「準公選制」を導入したことにより自らの総意を形成する機関がコミュニティレベルにおいて創出されたことを意味している。
・・・
既存の商店街ではこれを容認できないため、”来街者を減らしている”のではないでしょうか。もっと言えば「容認」以前に、”来街者を増やそう”って合意形成すらも難しくしているのが現状かもしれません。皆様はどう思われるでしょうか。
本ブログでも以前に検討しましたが、ショッピングセンター(SC)のディベロッパーとテナントとの関係は”契約”であり(本ブログ第403回)、SCにテナントとして出店し続けるには明確な”基準”があります。
その重要な一つが「来街者」です。ディベロッパーは来街者を増やす努力をし、テナントは来街動機を充足させてリピート率を高めることが、両者の利益を増大させます。それに向けてお互いが”努力して共存共栄”となりますが、それを確実にするのが契約書です。契約書が守られなければ”契約不履行”で契約は破棄され、当然、この共存共栄の輪から排除され、テナントは入れ替えられますから、これが共存共栄を維持しやすくする安全弁になっているってわけです。
しかし既存の商店街は、「共存共栄」は”理念”に過ぎません。商店街組織の運営は、多くは「協同組合」的平等条件のもとで意思決定は多数決、資本の蓄積も先行投資もなく、「組織」を継続・維持できるのは「儲かっている」間。
儲からない個店⇒後継者もいない⇒閉店し貸店舗へ(賃料収入で楽隠居)が多数派ってのが「シャッター街」成立の背景にあるのでしょう。「個店」が閉店すれば、商店街への住人のイメージが大きく損なわれるのですが(外部不経済)、それも含めて、商店街としての「集積のメリット」を管理する仕組みがないってことが、既存商店街の大きな”弱点”でしょう。
例えば「不動産の所有と利用の分離とまちづくり会社の活動による中心商店街区域の再生について」( http://www.meti.go.jp/press/20080624002/20080624002-2.pdf )と言ったアイデアを商店街がどれほど取り入れ可能か・・、まだ限られた先進的商店街の事例でしかありませ・(-_-)zzz。
一つのアイデアですが「コミュニティ商店街」に、集積のメリット実現の仕組みとして、ディベロッパー・テナント関係を導入し、さらに地元住人を巻き込んだ「新たな”核”組織」を作り、今回のアイデア「地域協議会」と連携して地元住人の安全・安心・快適な暮らしに貢献すると宣言し実行すれば、商店街再生は可能じゃないかと思いますが・・(^o^)/
明日から”お出かけ”しますので、今週はこれにて一服です。次回は1月23日です (^o^)/
「地方自冶法」( http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO067.html )では、下記のように「都市内」の分権の仕組みとして「地域自冶区」を設置できることになりました。これは既存の町内会や自冶会とは違って、住民とお役所の連携(官民連携)を強めた仕組み
だと思われますので、こうした仕組みの中で「コミュニティ商店街」も、住人ニーズへのより迅速な対応が図れる運営を実現しつつ、コミュニティの核としての地位を固めて行くのが今後の視点かなと思います。
・・「地方自冶法」第四節 地域自治区
(地域自治区の設置)
第二百二条の四 市町村は、市町村長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させるため、条例で、その区域を分けて定める区域ごとに地域自治区を設けることができる。
2 地域自治区に事務所を置くものとし、事務所の位置、名称及び所管区域は、条例で定める。
3 地域自治区の事務所の長は、当該普通地方公共団体の長の補助機関である職員をもつて充てる。
4 第四条第二項の規定は第二項の地域自治区の事務所の位置及び所管区域について、第百七十五条第二項の規定は前項の事務所の長について準用する。
(地域協議会の設置及び構成員)
第二百二条の五 地域自治区に、地域協議会を置く。
2 地域協議会の構成員は、地域自治区の区域内に住所を有する者のうちから、市町村長が選任する。
3 市町村長は、前項の規定による地域協議会の構成員の選任に当たつては、地域協議会の構成員の構成が、地域自治区の区域内に住所を有する者の多様な意見が適切に反映されるものとなるよう配慮しなければならない。
4 地域協議会の構成員の任期は、四年以内において条例で定める期間とする。
5 第二百三条の二第一項の規定にかかわらず、地域協議会の構成員には報酬を支給しないこととすることができる。
・・・
1.上越市の地域自冶区の仕組み
以下の上越市の事例は下記の資料を参照しましたので、詳しくはご覧ください。( http://www.city.joetsu.niigata.jp/uploaded/attachment/25053.pdf 以下「資料」)

上越市は人口20万人強(平成17年)で減少中。13地区(1地区2万人弱のコミュニティと考えることができます)に「地域自冶地区」を設定し「地域自治区は、(以下は上掲資料の説明)
@「市長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させる」ため設置された法人格を有しない行政区画の一種1であり、
Aその構成要素として”地域協議会”と”総合事務所”(お役所の出張所:10人〜20人の担当者が配置)という組織・機構を有している」
となっています。
「市長」「市議会」は市民の選挙で選ばれてんますから、市民の意見を代表しています。そして「地域自冶区」には
@「地域協議会」を設置し、そこに住民の意見を反映できるような委員を専任して「市長・その他の行政機関」からの諮問に答えて頂く仕組みです。委員は無報酬が原則(交通費は支給)です。上越市では委員を選挙で選び市長が任命する”準公選”制です(資料参照)
A「地域の自冶区事務所」は市役所の現地出張所です。
「NPO法人雪のふるさと安塚」(第12821−2資料)の構成員と、地域協議会の構成員が重複しているとのことですから、商店街団体の意思決定機関も、同様に構成員が重複していれば、地域協議会の意見が商店街の運営にフィードバックできるのではないでしょうか。
2.地域協議会のあり方

地域協議会は市長の諮問機関の位置付けですが、それだけに「ゆるやかな拘束力」も持っていると解釈されます。他方、地域自冶区に住所を有する”住人(?)”の多様な意見を反映していえるとも考えられますから(たとえば「買物弱者対策」では)、商店街の協力が要請されれば”それなりの対応”が”ゆるやかに拘束”されることになります。
果たして既存の商店街立地の事業者が、これ(「買物弱者対策」=買い手・世間良し)を容認できるか否かは疑問が多い感じです(ー_ー)!!。しかし、上意下達的な工業化社会の官民連携よりは、インターネット上で問題意識を共有し、その解決を目指すボランティア志向とも言える情報知識社会の官民連携かもしれません。
・・・地域協議会委員選任に当たっての「準公選制」の意義
地域協議会は、地方自治法上は長の附属機関であるが、上越市では地域協議会委員の選任過程において、全国で唯一投票を組み込んだ「準公選制」を採用した
@上越市の地域協議会は、委員選任において「準公選制」を採用したことにより、その決定は「ゆるやかな拘束力」を有している⇒やや公的な機関のイメージ。地域合意に元ずく規範
A今後こうした地域協議会の機能を維持し、高めていくためには「準公選制」を維持する必要がある。
このような民主的な手続きにより選任された委員は、住民代表性を有しており、協議会そのものの代表性・権威性を高めることとなった。また、コミュニティの視点からみても、「準公選制」を導入したことにより自らの総意を形成する機関がコミュニティレベルにおいて創出されたことを意味している。
・・・
既存の商店街ではこれを容認できないため、”来街者を減らしている”のではないでしょうか。もっと言えば「容認」以前に、”来街者を増やそう”って合意形成すらも難しくしているのが現状かもしれません。皆様はどう思われるでしょうか。
本ブログでも以前に検討しましたが、ショッピングセンター(SC)のディベロッパーとテナントとの関係は”契約”であり(本ブログ第403回)、SCにテナントとして出店し続けるには明確な”基準”があります。
その重要な一つが「来街者」です。ディベロッパーは来街者を増やす努力をし、テナントは来街動機を充足させてリピート率を高めることが、両者の利益を増大させます。それに向けてお互いが”努力して共存共栄”となりますが、それを確実にするのが契約書です。契約書が守られなければ”契約不履行”で契約は破棄され、当然、この共存共栄の輪から排除され、テナントは入れ替えられますから、これが共存共栄を維持しやすくする安全弁になっているってわけです。
しかし既存の商店街は、「共存共栄」は”理念”に過ぎません。商店街組織の運営は、多くは「協同組合」的平等条件のもとで意思決定は多数決、資本の蓄積も先行投資もなく、「組織」を継続・維持できるのは「儲かっている」間。
儲からない個店⇒後継者もいない⇒閉店し貸店舗へ(賃料収入で楽隠居)が多数派ってのが「シャッター街」成立の背景にあるのでしょう。「個店」が閉店すれば、商店街への住人のイメージが大きく損なわれるのですが(外部不経済)、それも含めて、商店街としての「集積のメリット」を管理する仕組みがないってことが、既存商店街の大きな”弱点”でしょう。
例えば「不動産の所有と利用の分離とまちづくり会社の活動による中心商店街区域の再生について」( http://www.meti.go.jp/press/20080624002/20080624002-2.pdf )と言ったアイデアを商店街がどれほど取り入れ可能か・・、まだ限られた先進的商店街の事例でしかありませ・(-_-)zzz。
一つのアイデアですが「コミュニティ商店街」に、集積のメリット実現の仕組みとして、ディベロッパー・テナント関係を導入し、さらに地元住人を巻き込んだ「新たな”核”組織」を作り、今回のアイデア「地域協議会」と連携して地元住人の安全・安心・快適な暮らしに貢献すると宣言し実行すれば、商店街再生は可能じゃないかと思いますが・・(^o^)/
明日から”お出かけ”しますので、今週はこれにて一服です。次回は1月23日です (^o^)/
2012/1/16
1282.「コミュニティ商店街」試論(6)ー新しい公共性 タウンマネジメント
前回の「地域協働」で何を実現するか、それは第1278回で触れた「新しい公共性」と密接に関連していると思いますので、若干話を戻して今回は「コミュニティ商店街」の”交流の場”の基礎にもなる「新しい公共(サービス)」をどう提供するかを考えてみようと思います。
「極めて多くの人々にとって必要な商品・サービスであるにも関わらず、それが提供されない人が多数発生する場合がある」とか「多くの人々の暮らしが変化し、役所が提供する”画一的サービス”では不具合になり、需要と供給に不一致が起こっている」場合など、従来からの「お役所(官)」が提供するか「企業(民)」が提供するかの二者択一から、新たに「公」が提供すると言う選択肢を加える議論が出てきました。
具体的には高齢者支援や子育て支援が一般的ですが、こうした新たな社会的ニーズの必要性が増大している背景は少子高齢社会があり、これが工業化社会との相違の一つでもあります。つまり「コミュニティの核」には、この必要性が大きいほどそれを分担する拠点が必要になるに違いありません。
そこで今回は「新しい公共性」に関して、すでに触れた「意義」に加えて「商店街との関係」についても検討しておきたいと考えました。前回の「地域協働」は新しい公共性の「担い手」(分担機関)に関する議論
ですから、今回以降にも議論を継続する予定です。
1.「新しい公共性」の形成ー人口減少・少子高齢社会の一つの特徴ー

「新しい公共性」がなぜ必要になってきたか、上掲資料では「社会構造の変化」を指摘してます。詳しくは下記をご参照ください。
http://www.lit.kyushu-u.ac.jp/~adachi/academic%20articles/NPO/Koukyoujigyou-wa.pdf
「家族」の変化はすでに顕在化しています。核家族が高齢化に伴って「独居高齢者」になりつつあり、必要な「暮らし」を支える生活活動が、家族からも自分でも出来ない世帯が増えています。これを誰が分担するか「官」なのか「民」なのか・・(ー_ー)!!、「公」はどうだろうか・・・。
本ブログでも何回か触れましたが、買物弱者対策でも商店街の対応は遅れがち、既存の商店街の「公共性への貢献」には新しい工夫が必要でしょうが、商店街の現状を考えると、大型小売業の小型店受け入れやその他の賃貸、後継者不足、閉店・・など、都市の重要な地域(都市計画法、地域地区 商業地域、近隣商業地域)を占有しながら地域貢献には消極的なまま(商い良し志向)が気になりますね。
工業化社会の進展にともなって百貨店ができ、米国でチェーンストアができSS型小売店ができ対面販売型の既存専門店を圧倒してきましたが、そろそろ脱大量生産大量消費社会を担える新たな対面販売型小売業の成立があっても良い頃じゃないかと思っているわけです。
もちろん上掲資料にあるNPO(の公共性)がそれだとは思いませんが、既存の商店街に”新しい公共性”を取り込み、それが「交流の場」の柱となって賑わいを回復し、「商いの場」に賑わいをもたらす工夫こそが事業者の創意でしょう。
2.タウンマネジメントと新しい公共性

上掲資料は「タウンマネジメント」と
@「個店街」(個店が並んで立地)に「集積のメリット」を活かす工夫をし、「集積型商店街(商いの場)」を構築する
・・新しい「個店」立地と「商店街再生」のイメージ
本ブログでは「個店(小売業)」(商店街に立地する事業者)も、「コミュニティ商店街」では現在と違った業種構成になると思います。現在でも小売店より飲食店が多くなっていますが、さらにサービス事業者が増えるだろうと「想定」してます。
そして情報知識社会の「小売業」は、より高度な”カスタマイズ・サービス”の実現に向けて、顧客に密着した対面販売とサービスの一体的提供(=経験財)だと考えています。
そのサービス事業者には高齢者の生活支援事業(施設、在宅)や子育て支援(幼稚園・保育所一体型)、その他子育て支援、生涯学習支援、たまり場、訪問サービス(医療・介護など)、そして各種ボランティア活動拠点、NPO拠点・・・これらは「新しい公共性」の担い手を多く含んでいます。
もちろん「新しい公共性」のすべてが非収益事業ではないでしょうから、地元住人に起業の機会も増えるかもしれません。
「コミュニティビジネス」が盛んになれば、お役所仕事(画一的)も減って、サービス提供の民営化も進む(行政コストの低減)ことになり、「補完性の原則」がコミュニティ自冶を起点にして、現在の中央集権から脱皮できるかも(^o^)/。
なんて予想をしてますが・・・、こう考えると商店街再生は世の中に大きな貢献をすると期待できるのです。初夢みたいな話ですが、まだしばらくは続けるつもりです。
・・・・・・
商店街には公共公益施設が「集約」され、既存の公共施設も重点的に維持管理されます。徒歩自転車生活圏に向けた整備が進められると思います。
A「商店街の公共空間」(既存の都市施設や歴史的施設や文化財など)と「新しい公共公益施設)」を配置して”交流の場”を再構築する
B上記@Aを”連携”させて、「コミュニティ商店街」への進化を促進させるコンパクトシティの構築を実現する
C「交流の場」には「新しい公共性サービス」の担い手となる地元住人の巻き込みを図る(⇒地域協働)
D@〜Cに加え、農商工連携や地産地消、公民官連携も一体的に図るのが「タウンマネジメント」
上掲の1282−2資料が「タウンマネジメント」の俯瞰図になりますが、この程度の枠組みなしには商店街再生は難しいと言うのが筆者の感じです。
「コンパクトシティ」に向けた都市の再構築、少子高齢社会に対応できる新たなコミュニティの再構築、職住近接の実現・・・と新たな「タウンデザイン」が不可欠じゃないかと思います。
「極めて多くの人々にとって必要な商品・サービスであるにも関わらず、それが提供されない人が多数発生する場合がある」とか「多くの人々の暮らしが変化し、役所が提供する”画一的サービス”では不具合になり、需要と供給に不一致が起こっている」場合など、従来からの「お役所(官)」が提供するか「企業(民)」が提供するかの二者択一から、新たに「公」が提供すると言う選択肢を加える議論が出てきました。
具体的には高齢者支援や子育て支援が一般的ですが、こうした新たな社会的ニーズの必要性が増大している背景は少子高齢社会があり、これが工業化社会との相違の一つでもあります。つまり「コミュニティの核」には、この必要性が大きいほどそれを分担する拠点が必要になるに違いありません。
そこで今回は「新しい公共性」に関して、すでに触れた「意義」に加えて「商店街との関係」についても検討しておきたいと考えました。前回の「地域協働」は新しい公共性の「担い手」(分担機関)に関する議論
ですから、今回以降にも議論を継続する予定です。
1.「新しい公共性」の形成ー人口減少・少子高齢社会の一つの特徴ー

「新しい公共性」がなぜ必要になってきたか、上掲資料では「社会構造の変化」を指摘してます。詳しくは下記をご参照ください。
http://www.lit.kyushu-u.ac.jp/~adachi/academic%20articles/NPO/Koukyoujigyou-wa.pdf
「家族」の変化はすでに顕在化しています。核家族が高齢化に伴って「独居高齢者」になりつつあり、必要な「暮らし」を支える生活活動が、家族からも自分でも出来ない世帯が増えています。これを誰が分担するか「官」なのか「民」なのか・・(ー_ー)!!、「公」はどうだろうか・・・。
本ブログでも何回か触れましたが、買物弱者対策でも商店街の対応は遅れがち、既存の商店街の「公共性への貢献」には新しい工夫が必要でしょうが、商店街の現状を考えると、大型小売業の小型店受け入れやその他の賃貸、後継者不足、閉店・・など、都市の重要な地域(都市計画法、地域地区 商業地域、近隣商業地域)を占有しながら地域貢献には消極的なまま(商い良し志向)が気になりますね。
工業化社会の進展にともなって百貨店ができ、米国でチェーンストアができSS型小売店ができ対面販売型の既存専門店を圧倒してきましたが、そろそろ脱大量生産大量消費社会を担える新たな対面販売型小売業の成立があっても良い頃じゃないかと思っているわけです。
もちろん上掲資料にあるNPO(の公共性)がそれだとは思いませんが、既存の商店街に”新しい公共性”を取り込み、それが「交流の場」の柱となって賑わいを回復し、「商いの場」に賑わいをもたらす工夫こそが事業者の創意でしょう。
2.タウンマネジメントと新しい公共性

上掲資料は「タウンマネジメント」と
@「個店街」(個店が並んで立地)に「集積のメリット」を活かす工夫をし、「集積型商店街(商いの場)」を構築する
・・新しい「個店」立地と「商店街再生」のイメージ
本ブログでは「個店(小売業)」(商店街に立地する事業者)も、「コミュニティ商店街」では現在と違った業種構成になると思います。現在でも小売店より飲食店が多くなっていますが、さらにサービス事業者が増えるだろうと「想定」してます。
そして情報知識社会の「小売業」は、より高度な”カスタマイズ・サービス”の実現に向けて、顧客に密着した対面販売とサービスの一体的提供(=経験財)だと考えています。
そのサービス事業者には高齢者の生活支援事業(施設、在宅)や子育て支援(幼稚園・保育所一体型)、その他子育て支援、生涯学習支援、たまり場、訪問サービス(医療・介護など)、そして各種ボランティア活動拠点、NPO拠点・・・これらは「新しい公共性」の担い手を多く含んでいます。
もちろん「新しい公共性」のすべてが非収益事業ではないでしょうから、地元住人に起業の機会も増えるかもしれません。
「コミュニティビジネス」が盛んになれば、お役所仕事(画一的)も減って、サービス提供の民営化も進む(行政コストの低減)ことになり、「補完性の原則」がコミュニティ自冶を起点にして、現在の中央集権から脱皮できるかも(^o^)/。
なんて予想をしてますが・・・、こう考えると商店街再生は世の中に大きな貢献をすると期待できるのです。初夢みたいな話ですが、まだしばらくは続けるつもりです。
・・・・・・
商店街には公共公益施設が「集約」され、既存の公共施設も重点的に維持管理されます。徒歩自転車生活圏に向けた整備が進められると思います。
A「商店街の公共空間」(既存の都市施設や歴史的施設や文化財など)と「新しい公共公益施設)」を配置して”交流の場”を再構築する
B上記@Aを”連携”させて、「コミュニティ商店街」への進化を促進させるコンパクトシティの構築を実現する
C「交流の場」には「新しい公共性サービス」の担い手となる地元住人の巻き込みを図る(⇒地域協働)
D@〜Cに加え、農商工連携や地産地消、公民官連携も一体的に図るのが「タウンマネジメント」
上掲の1282−2資料が「タウンマネジメント」の俯瞰図になりますが、この程度の枠組みなしには商店街再生は難しいと言うのが筆者の感じです。
「コンパクトシティ」に向けた都市の再構築、少子高齢社会に対応できる新たなコミュニティの再構築、職住近接の実現・・・と新たな「タウンデザイン」が不可欠じゃないかと思います。
2012/1/13
1281.「コミュニティ商店街」試論(5)ー地域協働について タウンマネジメント
先だっての大坂都構想が中央政府が出てくるかは極めて疑問です。橋下市長が誕生してのちの各政党の動きを見ていると、所詮”票集め”、おいしそうな餌を探すだけで、自分たちの議員としての地位しか考えていない感じが拭いきれません。今後の大阪市議会の反応が楽しみです(閑話休題)。
中心市街地活性化法が成立し、活性化基本計画を策定する協議会ができ、基本計画を策定し承認を得て実施されてもなお中心商店街の衰退は継続中・・・。最近ではその空き店舗に大型小売業が小型店舗の出店に”熱心”(本ブログでも検討しましたが)、既存商店街は”チェーン店街”になりかねません。しかしそれでは”コミュニティの核”はどうなるか、確かに”安い買い物の場”にはなるでしょうが・・・。
ここで前回にご紹介した「地域協働」(Regional Cooperation)を取り上げてみました。下記は潮来市(人口約3万人弱、)『地域協働の指針』( http://www.city.asago.hyogo.jp/chiikidzukuri/pdf/chiikikyoudounosisinhonpen.pdf )からの引用です。下記は「地域協働の必要性」です、
多様な主体(自治会、各種団体、市民活動団体、まちづくり団体、ボランティア団体、NPO、民間事業者、学校等)の参画と連携により公共サービスを提供していくという「地域協働」の仕組みを早急に確立することが、分権型社会に対応した活力あるまちづくりにつながっていくものと考えています。
上記の記述では多分「各種団体」の一つが商店街団体かもしれませんが、筆者の知る限り商店街が明確に地元住人を「中心市街地再生の一員」だと認識している事例は稀ですから、各種団体に一括されるのかもしれません(ー_ー)!!:(これは筆者の想像ですから根拠はありませんが)。
1.新しい公共空間の形成と地域協働
今回の資料は『新しいコミュニティのあり方に関する調査研究会報告書』(総務省 平成21年8月 以下「報告書」http://www.soumu.go.jp/main_content/000037075.pdf )を参考にしてます。

いささか繰り返しになりますが、少子高齢社会が進展しつつ人口減少、そして都市はコンパクト化(コンパクトシティ)ですから、まずは既存の都市の”資源”を活かしつつ新たなコンパクト化にどう対応するか、極めて大きな課題に違いありません。その中で「衰退商店街」を「コミュニティ商店街」にどう進化させるか、前述しましたように大型店による中心街の場所取り合戦は早くも顕在化しているにも関わらず、既存の事業者は後継者獲得もままならない状況ですし、これからの地元住人ニーズへの迅速な対応なんて考えようもない状況。(ー_ー)!!展望が見えません。
これまでの「商店街活性化事業」の多くは”売り手良し”(商売繁盛)に過ぎたことが、商店街繁盛にならなかったのではないでしょうか。確かにメーカーのマーケティングが顧客満足を高める商品開発(NB商品)を実現し、小売店はそれを仕入れて販売すれば”買い手良し”だったのでしょうが、それは今になってみればメーカーの努力だったってことでしょう。
マーケティングが高度化し、メーカー間の商品差別化(市場細分化)が限界に達し、それだけでは競争力にならなくなれば、今度は小売店での売り方が問題になりますが、現在のところでは依然として”低価格”が”対顧客の関係性”を競争力で上回っていると言うことです。
しかしこれからの資源循環型社会では、単純な大量消費(消費は美徳)ではなく、大事に長く使用する社会になるほど、対顧客の関係性(長期の取引関係、長期使用支援サービス)がより重要になり(リペア・メンテナンス、中古品買取りなどサービス)、その基盤がコミュニティにおける”つながり”、商店街の”交流の場”(柱が新しい公共サービス)の”外部性”(波及効果:筆者は”商品連関”と表現)じゃないかと思うのです。
2.新潟県上越市の事例

下記の「報告書」のように、単に”商いの場”に止まらず、住人の安全・安心・快適な暮らし”の実現に向けた暮らしへの提案を、既存の商店街組織以上に充実した人的・資金的組織で、地元の他産業や人材・組織を巻き込んで実現可能な体制を構築していると理解すれば、少なくとも従来以上に期待できそうに思います。
・・「報告書」・・
@ 「NPO法人雪のふるさと安塚」(新潟県上越市)は、旧安塚町を活動区域とし、約8割の世帯の他、企業等の賛助会員から構成されるNPO法人で、法人化により、各種分野での事業活動の実行を容易にし、市事業の委託先としての組織体制を整えている。
A事業の執行体制は、5つの部会(1、支えあい安心して暮らせる環境部会、2、自然と食を活かした産業を育てる部会、3、豊かな心を育む部会、4、観光・交流部会、5、情報発信部会)又は事務局からなり、事業によっては、現場作業などを行う人を通年または季節的に雇用している。⇒「職」を育てる事業、「新たなボランティアの活躍の場」を育てる・・
B事務局は、常勤職員5名のほか、臨時職員、臨時不定期職員23人から構成されているが、若い人材の確保に苦慮している。⇒既存の商店街団体では”皆無”に近い人材規模でしょう。
C経済活動については、市の委託事業のほか、特産品の試作、開発(地元ブランド商品も開発可能)、有償ボランティア事業など、各種経済活動を部会ごとに展開している。⇒運営資金基盤の強化になっている
D追加資料
「NPO法人雪のふるさと安塚」はhttp://www.maff.go.jp/j/nousin/tiiki/sanson/img/pdf/tokusyuu_10-3_part2.pdf
「地域自冶区制度」はhttp://www.soumu.go.jp/main_content/000021699.pdf
をご覧ください。
・・・
これからは団塊世代が続々と地元に”住み着く”時期に入ってきます。そうした定年退職者も重要な人的資源ですから、これを活用して「職住近接な暮らし」への試行錯誤に着手できる状況です。また高齢者の「資金」(貯蓄)も地元ファンドとして”賢く活用”することも考えられます。もちろん地元金融機関の専門的ノウハウの協力が必要でしょうが・・。
そして地元生産資源を活用した地元ブランドを”お互いに顔の見える関係”で地産地消を実現し、維持する仕組みを商店街が核となって構築できれば、コミュニティの核たる商店街への進化も確実じゃないかと思いますがいかがでしょうか。(^o^)/。
『これからの地域コミュニティ政策を考える −地域協働体の実態と提案−』( http://www.mri.co.jp/NEWS/localweb/report/2032363_2091.html )では、地域協働体のタイプを整理してます。地域の実情に合わせて、その構築手順は異なるでしょうが、商店街再生には有効な入口になるのではないでしょうか。
中心市街地活性化法が成立し、活性化基本計画を策定する協議会ができ、基本計画を策定し承認を得て実施されてもなお中心商店街の衰退は継続中・・・。最近ではその空き店舗に大型小売業が小型店舗の出店に”熱心”(本ブログでも検討しましたが)、既存商店街は”チェーン店街”になりかねません。しかしそれでは”コミュニティの核”はどうなるか、確かに”安い買い物の場”にはなるでしょうが・・・。
ここで前回にご紹介した「地域協働」(Regional Cooperation)を取り上げてみました。下記は潮来市(人口約3万人弱、)『地域協働の指針』( http://www.city.asago.hyogo.jp/chiikidzukuri/pdf/chiikikyoudounosisinhonpen.pdf )からの引用です。下記は「地域協働の必要性」です、
多様な主体(自治会、各種団体、市民活動団体、まちづくり団体、ボランティア団体、NPO、民間事業者、学校等)の参画と連携により公共サービスを提供していくという「地域協働」の仕組みを早急に確立することが、分権型社会に対応した活力あるまちづくりにつながっていくものと考えています。
上記の記述では多分「各種団体」の一つが商店街団体かもしれませんが、筆者の知る限り商店街が明確に地元住人を「中心市街地再生の一員」だと認識している事例は稀ですから、各種団体に一括されるのかもしれません(ー_ー)!!:(これは筆者の想像ですから根拠はありませんが)。
1.新しい公共空間の形成と地域協働
今回の資料は『新しいコミュニティのあり方に関する調査研究会報告書』(総務省 平成21年8月 以下「報告書」http://www.soumu.go.jp/main_content/000037075.pdf )を参考にしてます。

いささか繰り返しになりますが、少子高齢社会が進展しつつ人口減少、そして都市はコンパクト化(コンパクトシティ)ですから、まずは既存の都市の”資源”を活かしつつ新たなコンパクト化にどう対応するか、極めて大きな課題に違いありません。その中で「衰退商店街」を「コミュニティ商店街」にどう進化させるか、前述しましたように大型店による中心街の場所取り合戦は早くも顕在化しているにも関わらず、既存の事業者は後継者獲得もままならない状況ですし、これからの地元住人ニーズへの迅速な対応なんて考えようもない状況。(ー_ー)!!展望が見えません。
これまでの「商店街活性化事業」の多くは”売り手良し”(商売繁盛)に過ぎたことが、商店街繁盛にならなかったのではないでしょうか。確かにメーカーのマーケティングが顧客満足を高める商品開発(NB商品)を実現し、小売店はそれを仕入れて販売すれば”買い手良し”だったのでしょうが、それは今になってみればメーカーの努力だったってことでしょう。
マーケティングが高度化し、メーカー間の商品差別化(市場細分化)が限界に達し、それだけでは競争力にならなくなれば、今度は小売店での売り方が問題になりますが、現在のところでは依然として”低価格”が”対顧客の関係性”を競争力で上回っていると言うことです。
しかしこれからの資源循環型社会では、単純な大量消費(消費は美徳)ではなく、大事に長く使用する社会になるほど、対顧客の関係性(長期の取引関係、長期使用支援サービス)がより重要になり(リペア・メンテナンス、中古品買取りなどサービス)、その基盤がコミュニティにおける”つながり”、商店街の”交流の場”(柱が新しい公共サービス)の”外部性”(波及効果:筆者は”商品連関”と表現)じゃないかと思うのです。
2.新潟県上越市の事例

下記の「報告書」のように、単に”商いの場”に止まらず、住人の安全・安心・快適な暮らし”の実現に向けた暮らしへの提案を、既存の商店街組織以上に充実した人的・資金的組織で、地元の他産業や人材・組織を巻き込んで実現可能な体制を構築していると理解すれば、少なくとも従来以上に期待できそうに思います。
・・「報告書」・・
@ 「NPO法人雪のふるさと安塚」(新潟県上越市)は、旧安塚町を活動区域とし、約8割の世帯の他、企業等の賛助会員から構成されるNPO法人で、法人化により、各種分野での事業活動の実行を容易にし、市事業の委託先としての組織体制を整えている。
A事業の執行体制は、5つの部会(1、支えあい安心して暮らせる環境部会、2、自然と食を活かした産業を育てる部会、3、豊かな心を育む部会、4、観光・交流部会、5、情報発信部会)又は事務局からなり、事業によっては、現場作業などを行う人を通年または季節的に雇用している。⇒「職」を育てる事業、「新たなボランティアの活躍の場」を育てる・・
B事務局は、常勤職員5名のほか、臨時職員、臨時不定期職員23人から構成されているが、若い人材の確保に苦慮している。⇒既存の商店街団体では”皆無”に近い人材規模でしょう。
C経済活動については、市の委託事業のほか、特産品の試作、開発(地元ブランド商品も開発可能)、有償ボランティア事業など、各種経済活動を部会ごとに展開している。⇒運営資金基盤の強化になっている
D追加資料
「NPO法人雪のふるさと安塚」はhttp://www.maff.go.jp/j/nousin/tiiki/sanson/img/pdf/tokusyuu_10-3_part2.pdf
「地域自冶区制度」はhttp://www.soumu.go.jp/main_content/000021699.pdf
をご覧ください。
・・・
これからは団塊世代が続々と地元に”住み着く”時期に入ってきます。そうした定年退職者も重要な人的資源ですから、これを活用して「職住近接な暮らし」への試行錯誤に着手できる状況です。また高齢者の「資金」(貯蓄)も地元ファンドとして”賢く活用”することも考えられます。もちろん地元金融機関の専門的ノウハウの協力が必要でしょうが・・。
そして地元生産資源を活用した地元ブランドを”お互いに顔の見える関係”で地産地消を実現し、維持する仕組みを商店街が核となって構築できれば、コミュニティの核たる商店街への進化も確実じゃないかと思いますがいかがでしょうか。(^o^)/。
『これからの地域コミュニティ政策を考える −地域協働体の実態と提案−』( http://www.mri.co.jp/NEWS/localweb/report/2032363_2091.html )では、地域協働体のタイプを整理してます。地域の実情に合わせて、その構築手順は異なるでしょうが、商店街再生には有効な入口になるのではないでしょうか。
2012/1/11
1280.「コミュニティ商店街」試論(4)−自冶体との連携 タウンマネジメント
既存の商店街の業種構成は、実態調査報告書では「飲食・サービス」が小売業を上回っているのが実態です。ですから正確には「飲食街」と言うべきなのですが、これも時代の流れでしょうから、気分的には「消費者」に「商品・サービスを提供」する事業者が集積して立地している「都市の一部」だと表現するのが「コミュニティ商店街」(筆者の気分としては既存の商店街が進化した新しい商店街)の第一義です。
「少子高齢社会」に初めて直面し、今後長期的な人口減少が予測されている中で、急速な経済成長とともに拡大してきた都市をいかに”縮小(スマートシュリンク)”させるか、その中で衰退し続けてきた商店街の再生をどう実現するかが課題なのですから、とても”素面”じゃやってられないことも実感かも・・(ー_ー)!!。
多くの商店街は(中心)市街地を形成しており、コミュニティの核としての地位もまだ残っており、それだけ地元住人の暮らしの基盤(生活インフラ)であるとすれば、自冶体との問題意識の共有と連携が今後は一層重要になる
と考えるべきです。これまでのように補助金のスポンサーとしてではなく、まさに”協働(コラボレーション)の相手としての位置づけです。今回は下記の資料を参考にしました。
丁度良い資料『分権型社会における自治体経営の刷新戦略−新しい公共空間の形成を目指して−』(以下:報告書)平成17年4月15日 分権型社会に対応した地方行政組織運営の刷新に関する研究会(詳細は以下をご覧ください http://www.soumu.go.jp/iken/kenkyu/050415_k04.html )がありました。1278回「新しい公共」も関連しますが、まさにこの部分でも商店街と自冶体との連携は従来に増して重要になりつつあります。早い話が「BID制度」(たとえば商店街再生特別地区制度)ですが、これには振興組合法では”公共性不足”でしょう)。「改正中活法」では話題にしかなりませんでしたが・・・(-_-)zzz。
1.自冶体の役割の再点検(「補完性の原則と公共サービス」の再点検)

報告書の導入部では、自冶体を取り巻く環境の変化と行政組織刷新の必要性を整理してますが、上掲はその概要です。詳細は本文をご覧いただきたいのですが、要点は
@人口減少・少子高齢化の特異な速さでの進展が、従来の家庭内サービスの外部化をもたらした結果、「保育・介護サービス」ニーズを増大させている。
A地方自冶体も含めて財政健全化の必要性の増大
が「国と自冶体との関係」「官と民との関係」の見直しをもたらしている・・(^o^)/ってことでしょうか。
さらに上掲資料では、行政が担うべき役割は何か、「純粋な公共サーボスに絞るべき」じゃないかと言う反面「個人での解決が困難なサービス」(とりわけそれを必要とする人がかなり多数で「基本的人権」でもある)も公共的サービスとして必要・・って議論もありうるわけです。
幸いにして公共的サービスを担える主体が(ボランティアやNPOなど)多様に成立している
こともあって、こうした主体にお願いできれば、地元住人の安全・安心・快適な暮らしへの支援は可能だってことでしょうか。まさに「補完性の原則」を中央官庁から始めるのではなく(中央集権)、家族・コミュニティから始める「地方分権(コミュニティ自冶)」から始める見直しが必要です。
しかしそれには「コミュニティ」の存在が前提になりますから、”コミュニティの核としての商店街”って意味を改めて確認しなければならないと思います(多分「世間良し」であり、その基盤としての”交流の場”への商店街の貢献が一層重要)。
また高度成長期に育った「住人ニーズ」は、行政による画一的なサービスには満足しない程多様化し、結果的には非効率化(需給の不一致)をもたらし、肝心の住人には使われず遊休化している「公的施設」も少なくないという実態も無視できません。世の中24時間化しているのに、9時〜17時営業では使い勝手が悪いってこともあるでしょう。
こうした議論が背景にあって、上掲資料下段表の右側(W:行政組織運営の刷新の具体的推進手)が提案されているのだと思います。地域協働、外部委託、行政評価( 以下は藤沢市の事例http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kikaku/page100040.shtml)、ICT、議会(行政監視より以上に住人の目線で政策提案へ)等が議論になるでしょう。
2.「地域協働」の発想

上掲資料は「企業」(利潤追求活動)「市民」(私的活動)、「行政」の「3つの部門」が、脱工業化社会・成熟社会・グローバル社会・(少子高齢社会)を迎えて従来とは違った役割分担を求められているといった図表です。これを従来は「民官二分発想」(民がやるか官がやるか)だとし、これからは「公民官」だというわけです。
@「企業」:単純な利潤追求だけでは消費者の支持は得られない⇒企業の社会的責任(CSR)が企業評価に大きく影響する⇒民間が受託、民営化(上掲図表アウトソーシング部分に相当)、
A「市民」:「私的活動」には自分の暮らし(所得と消費)に加え地域貢献も重要な位置を占めるように「なってきた。⇒ボランティア、NPO、コミュニティビジネス(上掲図表地域協働部分に相当)など
B「行政」:行政組織のスリム化、業務のアウトソーシングや地域協働に移行など
最近の行財政改革論も、「地方分権型社会」は中央集権(中央官庁への集権)が”無駄な費用を生み出す要因”だとの認識が根底にあると思います。とりわけ「特別会計」には高級官僚の天下り先が集まっていて、しかも自由裁量が大きい・・ようです。社会保険庁がその象徴です。
・・特別会計;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E4%BC%9A%E8%A8%88
@国が扱う特定の事業や資金を一般会計と区別して管理するための会計。現在17(51勘定)の特会があり、2011年度の歳出規模は純計額で一般会計の約2倍の180兆円。
A保険事業、年金事業、公共事業には多数の天下り先が・・・って感じがします
・・・・・
国と地方(行政組織)の関係は、平成12年4月、地方分権一括法施行で機関委託事務制度が廃止され、自冶事務制度が始まりました(http://ocw.tsukuba.ac.jp/25a1-vii-1-56f366f899287d4c55b67ba1740630b330fc30b9/516c51717d4c55b68ad6/01ma319_4.pdf ) 。
・・機関委託事務制度:http://www.f.waseda.jp/katagi/kihara.htmを参考にしました。
地方分権一括法の最大の意義が、この機関委任事務制度の廃止といえよう。機関委任事務とは、本来は主務大臣が直接執行すべき事務であるが、個別の事務ごとに法律ないし政令で都道府県知事・市町村長もしくは都道府県・市町村の行政委員会を主務大臣の地方機関と位置づけ事務執行を委任したものである。そもそもこの機関委任事務は、戦後GHQが、知事公選制を強く求めたのに対して、内務省が地方統制の手段として考案し
たものだ。委任事務の数は当初150件ほどでスタートしたが、2000年に廃止されるまでの53年間に561件にまで増殖した。この制度の最大の問題点は、公選制により市民に選ばれた代表を国の地方機関としたことにある。国の下級機関としての機関委任事務には、地方議会の審議権・監査権が及ばないなど、市民の監視の外に置かれたのだ。
地方分権一括法によって機関委任事務は、自治事務と法定受託事務に分けられた。自治事務とは「地方公共団体が処理する事務のうち、法定受託事務以外のものをいう」(地方自治法第2条8項)と規定され、法定受託事務は「法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであって、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるもの」(同第2条9項)と規定された。
・・・・
一応地方分権はそれなりに明確化したのでしょうが、例えば改正中心市街地活性化法のスキームは、中心市街地活性化協議会(内閣総理大臣)が事業計画を承認する仕組みですから、これを地方分権と言えるかどうか・・・(ー_ー)!!。
以上の議論で「新しい公共空間」を商店街に整備し、それを来街動機としてコミュニティ商店街への進化に活用すると考えれば、基礎自冶体の多様な業務の”相当な部分”を商店街で”担う”ことが必要になるでしょう。CVS(コンビニの住民票取扱いなど)に先行されましたが、商店街ではCVSとは違った提案が可能なはずです。
公共公益施設の商店街への再配置、ボランティア・NPO主体の集積促進(街路・河川清掃作業の受託や各種移動支援、学校給食の受託、独居高齢者の安否確認や通院支援、さらには一時保育・育児支援等”住人巻き込み”型再生)、まだまだ工夫は可能です。ただし「個店街」のままでは限界があります。また「起業支援」(コミュニティビジネス)も「職住近接」には重要ですから、一層「個店街」では無理でしょう。
「少子高齢社会」に初めて直面し、今後長期的な人口減少が予測されている中で、急速な経済成長とともに拡大してきた都市をいかに”縮小(スマートシュリンク)”させるか、その中で衰退し続けてきた商店街の再生をどう実現するかが課題なのですから、とても”素面”じゃやってられないことも実感かも・・(ー_ー)!!。
多くの商店街は(中心)市街地を形成しており、コミュニティの核としての地位もまだ残っており、それだけ地元住人の暮らしの基盤(生活インフラ)であるとすれば、自冶体との問題意識の共有と連携が今後は一層重要になる
と考えるべきです。これまでのように補助金のスポンサーとしてではなく、まさに”協働(コラボレーション)の相手としての位置づけです。今回は下記の資料を参考にしました。
丁度良い資料『分権型社会における自治体経営の刷新戦略−新しい公共空間の形成を目指して−』(以下:報告書)平成17年4月15日 分権型社会に対応した地方行政組織運営の刷新に関する研究会(詳細は以下をご覧ください http://www.soumu.go.jp/iken/kenkyu/050415_k04.html )がありました。1278回「新しい公共」も関連しますが、まさにこの部分でも商店街と自冶体との連携は従来に増して重要になりつつあります。早い話が「BID制度」(たとえば商店街再生特別地区制度)ですが、これには振興組合法では”公共性不足”でしょう)。「改正中活法」では話題にしかなりませんでしたが・・・(-_-)zzz。
1.自冶体の役割の再点検(「補完性の原則と公共サービス」の再点検)

報告書の導入部では、自冶体を取り巻く環境の変化と行政組織刷新の必要性を整理してますが、上掲はその概要です。詳細は本文をご覧いただきたいのですが、要点は
@人口減少・少子高齢化の特異な速さでの進展が、従来の家庭内サービスの外部化をもたらした結果、「保育・介護サービス」ニーズを増大させている。
A地方自冶体も含めて財政健全化の必要性の増大
が「国と自冶体との関係」「官と民との関係」の見直しをもたらしている・・(^o^)/ってことでしょうか。
さらに上掲資料では、行政が担うべき役割は何か、「純粋な公共サーボスに絞るべき」じゃないかと言う反面「個人での解決が困難なサービス」(とりわけそれを必要とする人がかなり多数で「基本的人権」でもある)も公共的サービスとして必要・・って議論もありうるわけです。
幸いにして公共的サービスを担える主体が(ボランティアやNPOなど)多様に成立している
こともあって、こうした主体にお願いできれば、地元住人の安全・安心・快適な暮らしへの支援は可能だってことでしょうか。まさに「補完性の原則」を中央官庁から始めるのではなく(中央集権)、家族・コミュニティから始める「地方分権(コミュニティ自冶)」から始める見直しが必要です。
しかしそれには「コミュニティ」の存在が前提になりますから、”コミュニティの核としての商店街”って意味を改めて確認しなければならないと思います(多分「世間良し」であり、その基盤としての”交流の場”への商店街の貢献が一層重要)。
また高度成長期に育った「住人ニーズ」は、行政による画一的なサービスには満足しない程多様化し、結果的には非効率化(需給の不一致)をもたらし、肝心の住人には使われず遊休化している「公的施設」も少なくないという実態も無視できません。世の中24時間化しているのに、9時〜17時営業では使い勝手が悪いってこともあるでしょう。
こうした議論が背景にあって、上掲資料下段表の右側(W:行政組織運営の刷新の具体的推進手)が提案されているのだと思います。地域協働、外部委託、行政評価( 以下は藤沢市の事例http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kikaku/page100040.shtml)、ICT、議会(行政監視より以上に住人の目線で政策提案へ)等が議論になるでしょう。
2.「地域協働」の発想

上掲資料は「企業」(利潤追求活動)「市民」(私的活動)、「行政」の「3つの部門」が、脱工業化社会・成熟社会・グローバル社会・(少子高齢社会)を迎えて従来とは違った役割分担を求められているといった図表です。これを従来は「民官二分発想」(民がやるか官がやるか)だとし、これからは「公民官」だというわけです。
@「企業」:単純な利潤追求だけでは消費者の支持は得られない⇒企業の社会的責任(CSR)が企業評価に大きく影響する⇒民間が受託、民営化(上掲図表アウトソーシング部分に相当)、
A「市民」:「私的活動」には自分の暮らし(所得と消費)に加え地域貢献も重要な位置を占めるように「なってきた。⇒ボランティア、NPO、コミュニティビジネス(上掲図表地域協働部分に相当)など
B「行政」:行政組織のスリム化、業務のアウトソーシングや地域協働に移行など
最近の行財政改革論も、「地方分権型社会」は中央集権(中央官庁への集権)が”無駄な費用を生み出す要因”だとの認識が根底にあると思います。とりわけ「特別会計」には高級官僚の天下り先が集まっていて、しかも自由裁量が大きい・・ようです。社会保険庁がその象徴です。
・・特別会計;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E4%BC%9A%E8%A8%88
@国が扱う特定の事業や資金を一般会計と区別して管理するための会計。現在17(51勘定)の特会があり、2011年度の歳出規模は純計額で一般会計の約2倍の180兆円。
A保険事業、年金事業、公共事業には多数の天下り先が・・・って感じがします
・・・・・
国と地方(行政組織)の関係は、平成12年4月、地方分権一括法施行で機関委託事務制度が廃止され、自冶事務制度が始まりました(http://ocw.tsukuba.ac.jp/25a1-vii-1-56f366f899287d4c55b67ba1740630b330fc30b9/516c51717d4c55b68ad6/01ma319_4.pdf ) 。
・・機関委託事務制度:http://www.f.waseda.jp/katagi/kihara.htmを参考にしました。
地方分権一括法の最大の意義が、この機関委任事務制度の廃止といえよう。機関委任事務とは、本来は主務大臣が直接執行すべき事務であるが、個別の事務ごとに法律ないし政令で都道府県知事・市町村長もしくは都道府県・市町村の行政委員会を主務大臣の地方機関と位置づけ事務執行を委任したものである。そもそもこの機関委任事務は、戦後GHQが、知事公選制を強く求めたのに対して、内務省が地方統制の手段として考案し
たものだ。委任事務の数は当初150件ほどでスタートしたが、2000年に廃止されるまでの53年間に561件にまで増殖した。この制度の最大の問題点は、公選制により市民に選ばれた代表を国の地方機関としたことにある。国の下級機関としての機関委任事務には、地方議会の審議権・監査権が及ばないなど、市民の監視の外に置かれたのだ。
地方分権一括法によって機関委任事務は、自治事務と法定受託事務に分けられた。自治事務とは「地方公共団体が処理する事務のうち、法定受託事務以外のものをいう」(地方自治法第2条8項)と規定され、法定受託事務は「法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであって、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるもの」(同第2条9項)と規定された。
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一応地方分権はそれなりに明確化したのでしょうが、例えば改正中心市街地活性化法のスキームは、中心市街地活性化協議会(内閣総理大臣)が事業計画を承認する仕組みですから、これを地方分権と言えるかどうか・・・(ー_ー)!!。
以上の議論で「新しい公共空間」を商店街に整備し、それを来街動機としてコミュニティ商店街への進化に活用すると考えれば、基礎自冶体の多様な業務の”相当な部分”を商店街で”担う”ことが必要になるでしょう。CVS(コンビニの住民票取扱いなど)に先行されましたが、商店街ではCVSとは違った提案が可能なはずです。
公共公益施設の商店街への再配置、ボランティア・NPO主体の集積促進(街路・河川清掃作業の受託や各種移動支援、学校給食の受託、独居高齢者の安否確認や通院支援、さらには一時保育・育児支援等”住人巻き込み”型再生)、まだまだ工夫は可能です。ただし「個店街」のままでは限界があります。また「起業支援」(コミュニティビジネス)も「職住近接」には重要ですから、一層「個店街」では無理でしょう。
2012/1/9
1279.「コミュニティ商店街」試論(3)−中心市街地とは タウンマネジメント
前回は「コミュニティマネジエント」総論を描きました。そしてこれからの商店街再生を考える際の一つのキイワードである”新しい公共性”についても、その考え方を整理しました。こう要約すると”いささか遠回り”な感じもするのですが、”筆者の癖”ってとこでしょうか、こんな手順を踏まないと話が先に進まないのですから、長年の習慣は簡単には治りません(-_-)zzz。
今回は「中心市街地」って何だ・・・」なぜその活性化や再生が必要なのか、改めて言うまでもないことのようですが、少し考え直してみると新たな発想に結びつくかも・・・
と考えました。普段の忙しさもあってこの課題でもなかろうとは思いましたが、今日は成人の日でもあり、まあ”いいか”ってことです。(^o^)/
1.「中心市街地活性化法」では・・・

まずは「中心市街地活性化法」( http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO092.html )では第2条に定義されてます(上掲資料)。これを見る限り「小売業者の集積」と「都市機能の集積」が重視されてます(商店街実態調査結果では飲食・サービス事業者が、構成比では小売業者以上になってますが)。
第3条「基本理念」では「”住民等の生活と交流の場”」であり、地域における社会的、経済的文化的活動の拠点として魅力ある市街地を形成するのが法の理念だとしていますが、商品を仕入れて販売する小売業者が「経済的活動の拠点」としてならとにかく、社会的文化的活動の拠点になりうるかは一概には言えなくなってきています。
確かに高度成長期には、例えば終戦直後以降の急速な暮らしの「洋風化」「家電を中心にした文化生活」や「ファッション化」「自動車によるモータリゼーション」など、「物商品自体」にある種の生活文化があった時代では、小売業者も文化的活動の一端を担ったように思いますが、「物の充実から心の充実」(国民生活白書 http://www.caa.go.jp/seikatsu/whitepaper/h19/01_honpen/html/07sh000101.html )の時代になっては、小売業集積だけでは「基本理念」の実現とは若干の違和感を禁じえませんね。
一般に「モノ」(商品)と「コト」(ニーズの実現)の距離がゼロ(一致)していれば商品の所有がニーズ充足になるのでしょうが、その距離が大きくなると(パソコンンがその典型)”持ってるだけでは粗大ごみ”ですから、こうなると小売業も単に仕入れて販売することに加えて「その前後の多様なサービス」にまで、顧客との対面機会を増やさざるを得なくなります。
飲食サービスで考えると、第1次産品生産者、生鮮素材小売業者が処理(加工)まで、さらに調理業者(惣菜)まで、さらにテーブルサービス(料理店・レストラン)まで・・の各段階毎に専門事業者を生み出し、それを「内食」「中食」「外食」と分類し産業化されてきた経緯を思い返せば、これからの少子高齢化社会の都市で、その中心市街地活性化の担い手を小売業者の集積(=生鮮小売店集積)だけでは難しいってことは明白でしょう。これは日本標準産業分類を変える話ですから、いずれ改めて議論します。
内閣府HPにある「認定中心市街地活性化基本計画」( http://www.kantei.go.jp/jp/singi/chukatu/nintei.html )では、平成20年=43、21年=25、22年=11と減少傾向が明確です(若干の勘定違いがあるかも)。
多分、上記の状況もあってのことなのでしょうが「中心市街地の活性化を図るための基本的な方針」(閣議家鄭 平成 2 3年 1 0月 7日 一 部 変 更)がありました。いずれこの変更については前後を比較してみたいと思いますが、今回は指摘だけにとどめます(筆者の考えに似てきましたね)。
・・ http://www.kantei.go.jp/jp/singi/chukatu/kettei/111007kihon.pdf ・・
昨年は東日本大震災を契機に「絆」が話題になりました。本ブログではソーシャルキャピタル(縁資本)ですし、商店街では”交流の場”活動の問題でしょう。ここで改めてこれからの小売業はそのビジネスモデルにも”交流の場”活動を組み込むことが重要になってきているのではないでしょうか。店舗にも”縁側”が+商店街にも”たまり場”が・・・。
2.「産業集積のメリット」に関して

本ブログでも「個店街」と「商店街(集積)」の違いは”集積のメリット”を実現する仕組みの有無だと表現してきましたが、改めて「集積のメリット」を考えます。上掲は2003年中小企業白書( http://118.155.220.58/pamflet/hakusyo/h15/html/15211200.html )ですが、とりわけ「共通性や補完性による連結」(連結の経済性)だと思います(本ブログでも議論しました)。
また「知識(経験)のスピルオーバー」( 詳しくは http://www.zzz.rcast.u-tokyo.ac.jp/KnowledgeManagement/070601.pdf をご覧ください)も、「コミュイティ商店街」では対面での”事業者間”及び”事業者・住人間”での交流が今後はとりわけ重要になると思います。それは住人を顧客としてだけ見るのではなく、コミュニティの核として必要な「職」(仕事づくり=生き甲斐)のニーズ収集の場でもあるからですし、これが「職住近接」です。最近のTV番組(住人が高齢化した団地の再開発の特集 http://www.nhk.or.jp/sakidori/backnumber/120108.html)でも見ましたが、「職住近接」はその人の暮らしを想像以上に充実させるようです。
また「中心市街地の必要性」は上掲資料の通りですし、交流の場(=賑わい)が社会的文化的活動の母体になるのだろうと思います。
前述(何回か以前)しましたが、高齢社会では65歳以上を高齢者にするのではなく(国の制度設計にはこう割り切るのも仕方ありませんが)、コミュニティでは可能な限り「個別対応」を工夫することが大事じゃないでしょうか。ここにコミュニティマネジメントの核心があると思います。
今回は「中心市街地」って何だ・・・」なぜその活性化や再生が必要なのか、改めて言うまでもないことのようですが、少し考え直してみると新たな発想に結びつくかも・・・
と考えました。普段の忙しさもあってこの課題でもなかろうとは思いましたが、今日は成人の日でもあり、まあ”いいか”ってことです。(^o^)/
1.「中心市街地活性化法」では・・・

まずは「中心市街地活性化法」( http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO092.html )では第2条に定義されてます(上掲資料)。これを見る限り「小売業者の集積」と「都市機能の集積」が重視されてます(商店街実態調査結果では飲食・サービス事業者が、構成比では小売業者以上になってますが)。
第3条「基本理念」では「”住民等の生活と交流の場”」であり、地域における社会的、経済的文化的活動の拠点として魅力ある市街地を形成するのが法の理念だとしていますが、商品を仕入れて販売する小売業者が「経済的活動の拠点」としてならとにかく、社会的文化的活動の拠点になりうるかは一概には言えなくなってきています。
確かに高度成長期には、例えば終戦直後以降の急速な暮らしの「洋風化」「家電を中心にした文化生活」や「ファッション化」「自動車によるモータリゼーション」など、「物商品自体」にある種の生活文化があった時代では、小売業者も文化的活動の一端を担ったように思いますが、「物の充実から心の充実」(国民生活白書 http://www.caa.go.jp/seikatsu/whitepaper/h19/01_honpen/html/07sh000101.html )の時代になっては、小売業集積だけでは「基本理念」の実現とは若干の違和感を禁じえませんね。
一般に「モノ」(商品)と「コト」(ニーズの実現)の距離がゼロ(一致)していれば商品の所有がニーズ充足になるのでしょうが、その距離が大きくなると(パソコンンがその典型)”持ってるだけでは粗大ごみ”ですから、こうなると小売業も単に仕入れて販売することに加えて「その前後の多様なサービス」にまで、顧客との対面機会を増やさざるを得なくなります。
飲食サービスで考えると、第1次産品生産者、生鮮素材小売業者が処理(加工)まで、さらに調理業者(惣菜)まで、さらにテーブルサービス(料理店・レストラン)まで・・の各段階毎に専門事業者を生み出し、それを「内食」「中食」「外食」と分類し産業化されてきた経緯を思い返せば、これからの少子高齢化社会の都市で、その中心市街地活性化の担い手を小売業者の集積(=生鮮小売店集積)だけでは難しいってことは明白でしょう。これは日本標準産業分類を変える話ですから、いずれ改めて議論します。
内閣府HPにある「認定中心市街地活性化基本計画」( http://www.kantei.go.jp/jp/singi/chukatu/nintei.html )では、平成20年=43、21年=25、22年=11と減少傾向が明確です(若干の勘定違いがあるかも)。
多分、上記の状況もあってのことなのでしょうが「中心市街地の活性化を図るための基本的な方針」(閣議家鄭 平成 2 3年 1 0月 7日 一 部 変 更)がありました。いずれこの変更については前後を比較してみたいと思いますが、今回は指摘だけにとどめます(筆者の考えに似てきましたね)。
・・ http://www.kantei.go.jp/jp/singi/chukatu/kettei/111007kihon.pdf ・・
昨年は東日本大震災を契機に「絆」が話題になりました。本ブログではソーシャルキャピタル(縁資本)ですし、商店街では”交流の場”活動の問題でしょう。ここで改めてこれからの小売業はそのビジネスモデルにも”交流の場”活動を組み込むことが重要になってきているのではないでしょうか。店舗にも”縁側”が+商店街にも”たまり場”が・・・。
2.「産業集積のメリット」に関して

本ブログでも「個店街」と「商店街(集積)」の違いは”集積のメリット”を実現する仕組みの有無だと表現してきましたが、改めて「集積のメリット」を考えます。上掲は2003年中小企業白書( http://118.155.220.58/pamflet/hakusyo/h15/html/15211200.html )ですが、とりわけ「共通性や補完性による連結」(連結の経済性)だと思います(本ブログでも議論しました)。
また「知識(経験)のスピルオーバー」( 詳しくは http://www.zzz.rcast.u-tokyo.ac.jp/KnowledgeManagement/070601.pdf をご覧ください)も、「コミュイティ商店街」では対面での”事業者間”及び”事業者・住人間”での交流が今後はとりわけ重要になると思います。それは住人を顧客としてだけ見るのではなく、コミュニティの核として必要な「職」(仕事づくり=生き甲斐)のニーズ収集の場でもあるからですし、これが「職住近接」です。最近のTV番組(住人が高齢化した団地の再開発の特集 http://www.nhk.or.jp/sakidori/backnumber/120108.html)でも見ましたが、「職住近接」はその人の暮らしを想像以上に充実させるようです。
また「中心市街地の必要性」は上掲資料の通りですし、交流の場(=賑わい)が社会的文化的活動の母体になるのだろうと思います。
前述(何回か以前)しましたが、高齢社会では65歳以上を高齢者にするのではなく(国の制度設計にはこう割り切るのも仕方ありませんが)、コミュニティでは可能な限り「個別対応」を工夫することが大事じゃないでしょうか。ここにコミュニティマネジメントの核心があると思います。
タグ: ミールソリューション 連結の経済性
