理化学研究所名誉研究員、理博で、うちの両親の上司にあたり、子供の頃から大変可愛がって頂いていた、島誠さんの著書。今年のお正月にお会いした時は大変お元気そうでしたが、先々月、惜しまれつつ亡くなってしまわれました。奥様が、出版社にこの本を再び発行してもらい、送ってきて下さいました。
物理や化学には弱いので、内容的には僕にはかなり難しいですが、あとがきにある、
「科学を研究している者は、自然を科学で完全に解明したような錯覚を持っているが、本当の所は、わかっている事のほうが少ないのである。」
という文章が印象的でした。最近読んだ小説、教会と科学の対決ともいえる、「天使と悪魔」を思い出しました。科学の発展で、自分達が神の領域にも達していると思っている科学者もいるかもしれませんが、
「台風の進路を変えることもできないし、地震を予知することすらできない。」
「近い将来に、これらのことは、可能になるかもしれないが、そのために自然の環境をより大きく破壊する危険性もあるし、全く予期しない別のおとし穴にぶつかる可能性もある」と島さんは書かれています。全くその通りだと思います。
科学者としても、人としても、素晴らしい存在であったと思います。心からご冥福をお祈りします。
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