昔の話。17歳の頃は好きなギターの名前を口にするだけでも楽しくてワクワクしていたものだった。音楽雑誌やレコードジャケットから得るそれらの少ない情報に憬れの世界をイメージしては悦に入る日々だった。
マーチンのD−45やD−28、D-18などドレッドノートのタイプが多くのアーティストからも支持されていて特にD-45は高価で当時でも80万円位の値段がついていたと記憶している。
用いられている木材や高度な加工技術はもとより、このD−45のメキシコ貝やパールのインレイで装飾された煌びやかな姿には魅了されてしまう。もちろん、美術工芸的な観点からのみ優れている訳ではなく中低音から高音域にわたりバランスの取れた音質は他の追従を許さない美しさがある。
そのD−45をお手本にして日本で作られたのがこのモリダイラ楽器の、モーリスW-60。1972年に市内の楽器屋さんから買った。フォークギター(当時はそう呼んでいた)としては二台目で、一台目のヤマハがオープンタイプ3連のペグだったこともあり、このグローバータイプの密閉シャーラーの付いていることだけで宝物だった。半額くらいを入れてあとは月賦でお願いした記憶が有る。
