逆打ち・・何のことかわかりますか?
これは測量の時に調査士がよく使う言葉。(正しい測量用語じゃないと思いますが)
通常の境界測量の手順は
1.境界点の確認をする=現場立会(りっかいでもたちあいでもOK)
2.境界標を設置する(現場状況に応じて、金属のプレートだったり、コンクリートやプラスチックの杭だったり、頭に十字の切ってある鋲だけだったりします)
3.その点が観測できる場所でかつ容易に動かないコンクリート上に測量の基準となる鋲(準拠点とか引照点とかいいます)を打つ。最低2点あれば基準線はできるけど、将来の亡失への対策や現場の形状から2点では測量できない場合のためにもっとたくさん打ちます。
4.3で打った鋲の真上に
測量機(以下TS)がくるように三脚使って設置し、もう1個の鋲には細いポールに
プリズムつけて立てて、それをTSで見て(=視準するといいます)基準の方向(バック方向といいます)をセットします。この基準の方向が方位磁石の北方向から角度が何度あるかを測り、その後、今度はこの基準点同士を結んだ線を基線(0度線)と設定して、そこから各境界点に設置した境界標や目標となる構造物(ブロックの角とか道路の端とか)に向かっての角度と距離を測っていくのです。
任意点(T1)から他の任意点(T2)への磁北からの角度(方位角)を測れば、まずこのT1とT2を結んだ線が磁北方向から何度傾いてるかがわかります。
次は、このT1とT2を結ぶ方向線を0度に設定してから、各観測点までの距離と角度を順番に測っていくわけです。
方眼視の上に点が落ちてくるイメージわかりますか?
実際の現場は方眼視みたいな平面じゃなくて、デコボコして高低差があるし、地球そのものが球体なので現実には数学的な平面の土地なんてありえない。
3次元ベクトルで考えると座標もXYだけでなくZも必要です。
だけど、調査士の扱う一筆の土地は地球から見たら点にもならないような広さなので高さは無視して平面の2次元ベクトルで考えて問題ありません。
調査士が登記で扱う面積は
水平投影面積です。
水平投影面積・・・解説は省略。こちら↓にアクセスしてみてください。
http://dict.realestate.yahoo.co.jp/term_search?p=%C5%DA%C3%CF%CC%CC%C0%D1
登記簿では330u(約100坪)の土地を買ったはずなのに、現地に行ったら、ほとんど山の斜面で平らな場所(=建築可能な範囲)は10坪ほどしかない。
不動産バブル時代に横行した原野商法ではこんな詐欺まがいの売り方もあったようです。
これなんか土地があるからまだマシで、もっとひどいのは登記簿だけで買った土地が現地に行ったら沼だったとか、この山のどこかにあるけど、それがどこだかは地主もわからないとか・・めちゃくちゃな事やってた業者もいたみたい。
売る方も売る方だけど、買う方も買う方です。
現地も見ないで登記簿だけで売買する所有者達。
そんな不動産を担保に制限なく融資した金融機関。
これが土地転がしと呼ばれた悪行です。
不動産=信用できない=不動産を扱う業者は悪いやつ・・・みたなイメージができあがり、まじめな業者さんは大変苦労されたんだよ(-_-メ)
まあ、そんないいかげんな商売やってたんだからバブル経済は弾けるべくして弾けたのです。
あっと、脱線した。話を戻します。
面積が水平換算ってことは、その距離(辺長)も斜距離ではなく水平距離で表示します。
スキーや登山する人はイメージわくと思いますが、急斜面になるほど地図の直線距離では近いはずなのに実際の移動距離は長いし、険しくて大変。
地図ではその険しさや急斜面を示すために等高線という線が引かれてます。
この等高線が読めないと、山歩きで道に迷った人が、アッチの尾根に向かった方が距離が近いなどと地図上の距離だけで単純に判断し、行ってみたら断崖絶壁で進めなくなり遭難したりするケースもあるようですのでご注意ください。
またまた脱線しました。話を戻します。・・・どこまで戻ればいいのか(-_-;)
方眼紙という水平面に落とした点。方眼紙の縦と横の目盛りが座標です。
定点からのベクトルのデータから三角関数を使えば、X座標とY座標が出ます。
大雑把に書くと、この座標値から移動量凾w、凾xを求め、底辺×高さで倍面積を求め、それを2で割れば面積が求められます。
座標系には数学系と測量系があります。
数学系は横軸がXで縦軸がYですが、測量系は縦軸(緯度)がXで横軸(経度)がYになります。
なんでかはわかりません。
・・・あ、チャイムがなった。今日の授業はここまでです。
起立・・・礼!
さあ、今夜も部活だ!

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