2021/10/2  11:00

苦い話。  日々雑記

ツィッタでちょっとバズっていましたが、パクリとかトレスの問題。

大学で教えるようになって、やはり時々直面するんですよ。
そういうのに。
まずは、前提として、課題として制作するものは「オリジナルに限る」。
これは常識だと思っているわけです。
昔は日本人学生が、面倒くさいのか何なのか理由は不明だけどマイナーな既成キャラを描いてきたりして、でもどこかでバレるわけです(教員が気が付かなくても若手スタッフが気が付いたりするのだ)。
本人呼び出して追及すると、流石に「いけないことをやった」「後ろめたい」意識はあるので、思いっきり叱り飛ばして釘刺して、一応終了なんですね。
ただ、留学生が増えてきて「いけない」意識自体がない学生も増えてきた。
どう見てもまんまパクって自分のキャラに置きかえただけなのに、「いや、自分はこの構図で自分の作品が描きたかったのだ」と主張して説得できない。
正直、こういう学生対応が非常に疲れるわけです。
あとね、「ばれないだろう」とタカをくくってSNS投稿作品を模してきたリ…いやばれるから。他の学生から申告があったりするから。
そういう学生は追及すると一応白を切るのです。でも「SNSはやってるよね?どこかで見たのが頭の片隅に残っていて、出ちゃったんじゃない?」と回り込んで聞くと「そう云うこともあるかもしれません…」となる。
ぶっちゃけ「頭の片隅にある」程度では納得できない類似性だったりするんですけどね。

まぁ、こういう例が毎年増えてきたので、今年から遂に編集のM河センセにお願いして著作権レクチャーをやって頂いたわけです。
来年度からは、最初のオリエンテーションでやって、サインさせてもいいかと思っていたり。

影響を受ける、と、真似した、の区別は難しいかもしれない。
でも学生にいつも言うのは、一人の作家からしか影響を受けていないと「真似」にしかならないからね!です。
そういや何年か前にやたらジョジョ立ちが流行ったなぁ・・・。
あれをどこまで突っ込んでいいのやら。

やってもらった著作権レクチャーで「おお!」と思ったのは、
『パクリかそうじゃないかの判断は自身ではなく他人の評価である』
つまり、ついうっかり似てしまった場合も、他人が見て「パクってるんじゃないか」という指摘があればそう判定されてしまうということ。
パクっていないという証明ができない以上そうなってしまう。
『オマージュ・パロディは著作者の許諾が必要』
おお!そうなんや!
こういう論が、30年前に欲しかった…!


ぶっちゃけ、デザインのパクリとかイラストのパクリとか、結構やられたんですよ。
ひどいのになると、作中劇の設定・ストーリーの流れ・キャラクター名がほとんど「…これうちの作品のパクリじゃない???」なものがあって(メジャー誌のプロマンガ家の商業作品だ!)、抗議しようか問い質そうか真剣に悩んで、でも相手が大手だからシラをきられたら終わりかも…と泣き寝入りしたこともあります。
そう、パクった方の媒体が自分より大きいと、こちらがマイナー作家という引け目もあって、声を上げられない。
まぁ、昔は版権意識低かったしねぇ。。。
今だったら多分、SNS で訴えたりもできるんだろうけど。
ただ、パクられたのを目の当たりにした時の、あの胃が冷えて痛くなる感覚は、何十年経とうと忘れてはいません。あの悔しさは言葉にできない。

今は昔よりもっと、版権については敏感だし、あっという間に検証・判定され発信される。
そのリスクの大きさを認識して欲しいと思う次第です。
学生にはね。

「プロ」は「やらないこと」が前提なんだけどね!
(フリー素材のトレスは許されているとはいえ、作家としてのプライドはどうなん…?とも思います)



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