かなり前にアップした話です。
マーシャスのパドルなどこの価格帯を破る画期的な商品。まあ下記の内容も参考にしてください。
先日、パドルの選び方でご質問いただいた。実はこれが凄く難しい。ある意味パドルは一番漕ぎ方に影響する。とりあえず日頃思うことを書いてみます。
今回は主にファルトで使うという想定。リバーカヤックやシーカヤックは何人かで一緒にいくことも多く、ちょっと人のを使ってみたりするのでいろいろ参考になるがファルトはそういうことが少ない。まあファルトといってもいろんな使い方があるので使い方を考えて選ぶのが大切。

まず分割できるかどうか。パドルは分割が多いほどジョイント部の重さがはいるので重くなる。使ってみるとわかるが当然1ピースの方が使いやすい。しかし折りたためるカヌーならパドルも畳めるほうが便利。通常、3ピースから4ピース、5ピースならバックの中に入る。2ピースはカバンには入らないものの比較的漕ぎやすい。これはどちらがいいというものではなくどちらを優先するか。私も混む電車やバス(天井が低い)の時は3分割、それ以外は2分割を使う。ジョイントでもうひとつ、接合部がしっかり止まるか。パドルの真ん中をもって横に振ると接合部の弱いものはかなり振動する。この振動が大きいと力が逃げて漕ぎにくい。案外これは安いアルミシャフトより中途半端なカーボンのシャフトのほうが振れが多い。
次にどういうところを漕ぐか。ファルトではあまり技を競ったりはしない。ツーリングが主になるがパドルで突いたりすることがあるかどうか。特に浅いところでは案外岩をたたいたりが多い。そうなるとブレードも割れにくい高分子ポリエチレンかナイロンケブラーなどがいい。そんなにパドルを酷使するよなところではなく、普通に漕ぐのならやはり軽いほうが使いやすい。軽いのはなんといってもカーボンにFRP。というわけで上の写真で一番上がナイロンケブラーで20000円ほど、10kmぐらいの近距離のツアーや川でよく使う。
真ん中は3分割の高分子ポリエチレンで8000円ぐらい。これが造りもしっかりしてるし一番強い。大阪近辺で電車ではこれが多い。案外10000円ぐらいのものよりよほど使いやすい。
一番下はカーボンの40000円ぐらいで主に海の長距離などが多い。使ったのは鳴戸海峡や明石海峡、あと30km以上漕ぐときはよく使う。
ブレードも当然広いほうが力は強い。しかし漕ぐちからが強ければ使いこなせるが弱いときは負けてしまう。海で長距離など上陸して定期的に腰を伸ばしたりしにくいときはこのブレードが広いと腰にくる。Gパドルなどが腰にはやさしい。
あとシャフトの太さも男性で力があれば30mmぐらいを使う人が多い。手の小さい人は28mmぐらいが使いやすいし、私は長距離漕ぐことが多いので29mm以下を選ぶことが多い。2ピースが楕円シャフトは少ないので自分でグリップテープをまいて調整する。
あと長さですが艇の幅が70cm以上(主にタンデム)なら220cm以上、以下なら220cm以下が無難。ただ海で長距離が多い人は小さめのブレードで230〜240cmぐらいもおすすめです。
まあ大体こんなところですが、高いからいいというものではない。自分がどういうところを漕ぐかが一番大切。いろんなところを漕ぐとどうしても複数ほしくなる。1本で使うのならメインフィールドに合わすのがいいと思います。なにかのご参考になれば幸いです。

大阪南港にあるカヌーカヤック専門店KAYAK kono-tori

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