カヌーで沈脱したら泳いで近くの岸にあがる。そして岸がなければ水の上で乗り込むことになる。この場合カヌーに水が入ってるわけで簡単に乗り込めない。そこで必要になるのがパドルフロート。
このパドルフロートには大きさの変わらない硬質フォームのものと、エアー注入式のものがある。これはどちらがいいかはその人の使い方による。
まず硬質フォーム、比較的平べったくまとまっているので積み易い。またパンクやパーストなどは起こらない。ただエアー式に比べ浮力は小さいものが多い。大体体重90kg以上の人の場合、もう少し浮力が欲しい場合が多い。もちろん硬質フォームにも密度によって浮力がかわる。
エアー式は使わないときは小さく畳めるのがいい。このエアー式だが、海に出るときは先に空気を入れておく。沈脱してからカヌーから離されないようにして空気を入れるのは難しい。万が一の為なので使える状態にしておいて欲しい。ちなみに私はエアー式の場合はフロント部のデッキに積む。後部デッキに容積のあるものがあれば風の影響を受けて漕ぎにくい。またスカートがなくても前にあるとかなり波をカバーできる。
まあファルトならエアー式、シーカヤックなら硬質が便利だがどちらに乗るときも使うのでエアー式使うことが多い。

あと使い方だが、普通はパドルに突っ込んでサイドから乗艇する。しかしひっくり返った状態で差し込んで、水中で乗り込みパドルフロートエスキモーロールリエントリーというやり方もある。(やってみると意外にやりやすい)
もちろんロールの練習にもいい。エアー式で少しずつ空気を減らしていくとよくわかる。
パドルフロートを使っての再乗艇で注意して欲しいことだが、よくカヌーの後部デッキに再乗艇の補助用にパドルの固定するものがついているものがある。一見便利だがどういった方法で固定するかを確認して欲しい。実際に使うのは穏やかな水面でなく沈するような風や波の中。パドルを手にもってない状態で後などむけるものではないし、乗り込むことはできてもここで手間取ってまた沈もよくある話。すぐはずせるか、前をみてはずせるかも確認して欲しい。とにかく道具はどういった状況で使うものかです。

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