午前中所用でお出かけ
その前に、凍結していないか工房チェック

ロクロ場は土間なので結露が凍る
室温4度・・・セ〜フ
最近は昼間もストーブを焚くほど寒い その熱を篭らせるのも凍結させない要因ではある
昨日は乾燥のため一日中窓を開放していた
夕方から工房を暖め始めるが、19時頃まで暖まらず室温14度位までしか上がらなかった
そんな時にヒトが来る
ビアンキな彼女が久しぶりに来た
全開放、冷気の吹き込むロクロ場で震えながら話をしていった
「匠で自転車、突っ込んでましたね・・・なんであんなに呑むんですか!」
今頃怒られても・・・ 笑
・・・
病院からオフクロを送迎後、16時半ごろにあるお店のヒトがやってきた
春の企展の打合せだった
以前、「癒しの大皿」という記事を書いた
その制作を依頼したお店の方だ
制作依頼はされたが、素焼き段階で止まっていた
何故なら、それは困難を伴うものだったからだ
そして
その年の年末に、それを依頼してくれたその店の社長が亡くなった
工房にやってきた女性Iさんとその話になった
Iさんが担当だったからだ
「あの皿・・・お見せすることなく社長・・・」
「社長、楽しみにしていたんですよ binnさんのあのタッチであんなお皿があったら・・・笠間焼きでそんな仕事するヒトいないから・・・いつもそう言って楽しみにしていたんですよ・・・」
「・・・そうですか・・・素焼きはできてるんですけどね なかなか難しくて・・・」
「そうですよね〜大きなサイズでしたものね・・・」
「・・・」
ストーブをつけたばかりの工房はまだ寒く、その中でIさんは少し哀しそうな顔をした
それは、窯場の棚の上に放置されている・・・
さっき、下ろして見てみた
炭化の煤と埃で汚れていた
焼成することにためらいがあった
たぶん当時、出来に満足しなかったからだろうし、そのうちに・・・と制作を先送りし、ルーチンに押し流され、いつの間にか記憶から消えていったのではなかったか?
お客様に喜んでいただいたり、幸せになって頂いたり・・・陶芸の技術、仕事とはそうあるべきものではなかったのか そういう器作りをしようと決めたのではなかったのか?
未熟な技術は、技術が無いと言うことは・・・哀しみや不幸までも呼び覚ますことになるんだな・・・
以前、こーでちゃんから問い合わせのあった「黒じょか」や「焼酎サーバー」もそうだった
おやびんに贈ろうとして制作を依頼された
ボクはそれを断った
技術を獲得していないということは、開発に試験を加え時間が掛かる
だから、間に合わないよ
と・・・
それは自分の未熟さを隠す(さらけ出す)発言に他ならない
こーでちゃんのがっかりする顔が目に浮かんだ
自由が丘のお客さんも
binnさんの炭化の焼酎サーバーがあればな〜
という方が大勢いるらしい
技術が・・・ヒトに幸せをもたらす
ボクは驕らず怠け心を起こさず・・・歩いて行かなければならないんだ
いつも熱い後悔がやってくる・・・そうしなければ、何かに気がつかないのかなオレは・・・

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