いよいよベスト3!!
■第3位■
『クロスロード事件』
ちょっとカタイ話になるが…、
常々、『出会い』を大切にしようと思っている。
『一期一会』
という言葉が大好きだ。
ツアー先なんかに行くと特にそう思う。
お客さんとの出会いはもちろんだが、対バンする人たちとの出会いも、かなり楽しみだったりする。
そんな沢山の『出会い』にささえられて、俺はここまで演って来れたのだと思っている。
ライブ後の打ち上げともなると、そんな出会いが狂い咲く場所だ(笑)。
音楽の話をした記憶はほとんどない(笑)。
いや、おそらくしてるんだろうけど…
あまり意識してないと言うか…(汗)。
そんな中でも、
去年は、対バンした諸先輩方の何気ない一言に勇気づけられたり、励まされる事が多かった様に思う。
前述の『湯川トーベン』さんの言葉をはじめ、
『ロザリンド』とっちー兄貴との旅館での密会の時の『ぷるぷる』発言(笑)や、
『今西太一』さんから頂いた言葉、
越谷『安藤店長』の言葉、
同じく越谷で対バンした『うつぼ』さん、
浅草で一緒だった『HAZE』さん、
まだ対バンはしてないけど(笑)鳥取『nerd』の稲垣さん、
などなど…挙げていったらキリがないくらいだ。
中でも、俺の魂にとどめを刺した一言がある…(笑)。
12/9、山形RUNNIN'RIOTの打ち上げの席での、
MATT青木氏の言葉だ。
MATT青木率いる、
横浜『THE HAVENOT'S』
彼らとの出会いは、今のブロンコにとって非常にでかい。
一昨年、彼らに出会っていなければ、ブロンコは解散していたかもしれないってくらいデカイ…!!
ともあれ、
12/9の打ち上げの席での事。
恒例の乱痴気騒ぎ!!…とまでは行かないまでも(笑)、みんないい感じに打ち上っていた。
(飲めない俺は当然シラフだったが…。)
ひょんな事から『クロスロード』伝説の話題になった。
『クロスロード伝説』。
言わずと知れた、ロック界に延々と語り継がれている神話だ…(笑)。
今の若者達は知ってるのかな…(笑)。
知らない人のために…。
『ロバート・ジョンソン』という名前をご存じだろうか?
エルヴィスやチャックベリーが登場する何年も前の人だ。
エレキギターが普及する前の時期のブルースマンである。
自作自演のブルースを初めてレコードにした人らしい。
ボロボロのアコギをかかえたモノクロの写真が有名だ。
彼の演奏スタイルは所謂弾き語り。
でもその奏法と楽曲は、当時、天地がひっくりかえるくらい斬新だったようだ。
彼はその奏法をコピーされるのを嫌い、レコーディングの時ですらスタジオの隅で壁の方を向いて、スタッフからも指が見えない様にして録音していたらしい。
今、CDやスコアなんかも簡単に手に入るが、未だに厳密には彼の奏法は解明されてないらしい。
とても俺には弾けません…(笑)。
また、その声もすごい。
鬼気迫るとは正にあんな声だと思う。
生で聴いたらもっとすごかったんだろうな…。
ともあれ、後世のロックミュージシャン達、ストーンズ、クラプトン、ツェッペリン…果ては山崎まさよしに至るまで(笑)、多大な影響を与えてる人だ。
若くして、暴漢に射殺されてしまったのだが…。
そんな彼の曲の中に
『クロスロードブルース』
というのがある。
(クラプトンのカバーが超有名だ。)
その歌詞の内容からか、はたまた彼の才能があまりにすさまじかったためか…
『ロバート・ジョンソンは、ある十字路で悪魔に出会い、その才能と名声を得るかわりに悪魔に魂を売り渡す契約を結んだ。』
…なんて噂が彼の死後、まことしやかに流れたらしい。
その後登場してくる革新的なミュージシャンには必ずと言っていいほど、その手の噂がまとわりつく様になる。
結果、『悪魔的な要素』はロックのひとつの重要なアイコンとなっていく。
〈悪魔っぽい=ロックっぽい〉…みたいな…(笑)。
(それこそ、黒ずくめの格好とか、ドクロマークとか、十字架とか…)
ほんのひと昔前まで、一旗挙げようとして、本当にその『十字路』を探しにやって来るミュージシャンが後を絶たなかったらしい。
信じる信じないは別として、噂が伝説になり、神話になり、今じゃある種パロディにまでなっている。
(青春映画にまでなってるし…好きだけど…笑。)
まあ、そんなエピソードがあるのよ…長くなっちゃったけど…(^^ゞ
打ち上げ会場に場面を戻そう。
そんな『クロスロード伝説』をネタにもりあがってたわけだ。
ある意味、ロッカーにとってロマン(笑)だしね…そのネタ…。
泥酔K氏:『うおーっ!!俺もクロスロード探しにいくずぉー!!』
俺:『(笑)…んで魂売ってくんの?』
泥酔K氏:『売らない。もったいないから…(笑)。』
青木氏:『俺はもう売ったよ、若い時に(笑)。2回くらい(笑)。』
泥酔K氏:『アオキさぁーん、んじゃクロスロードって何処に行けばあるんすかあ〜?』
ほろ酔いかげんの青木さんの表情が、一瞬だけマジになったような気がした…。
そして、
手元のグラスに視線を落としてから、フッと笑って何気に…ほんの何気に…こう彼は答えたんだ…。
『バァーカ…。それはお前が行きたい場所にあるんだよ…。』
……押忍……!!
(T T)

0