80くらいで終わりそうだな。
Warcraft3拡張版 The Frozen Throne
The Founding of Durotar/ドゥロターの建国
2.0ld hatred/積年の憎しみ(2)
前回はこちら
セラモア島はダストワロウ湿地の沖に浮かんでいる。冷たい島の風は心地よいが、塩でざらついた空気の中に不吉な予感が漂っている。元々はジャイナ・プラウドムーアとそのヒューマン軍が支配した島だが、セラモア島はそれ自体の危険と秘密を抱えている。
スロールにも急いで報告をしなければ、と言うジャイナ。ちょっと待ちたまえ。さっきまで、湾岸の基地にいたんだよな。そこからなら徒歩かツェッペリンで基地に行けたんじゃ。
とにかく、例の海兵隊の正体は分かったという。だが、その説明をしようとすると、海軍の一団が現れる。お出ましだ。
「おおおー、ジャイナ。無事だったか。やっとあえたな。ローデロンが滅びたと聞いて生きた心地がしなかったぞ。まあ、お前のことだ、なんとか生き延びると思っていたがな。ん?なんだその生き物は。オーガか?」
なるほど、生き別れてたのか。この間の兵士が喜ぶって言ってた理由も分かるな。パパが早速レクサーを討伐しようとでもしたのか、娘が反応。
「ちょっと待ってパパ」
パパなの?と驚くレクサー。もちろん、血の繋がったパパだぞ。
「あのね、パパ。ホルドは敵じゃないの。オークは自分たちの王国を作ろうとしているの」
「ダメ。オークは信じちゃダメだぞ。お前はまだちびっ子だったから、あの化け物がどんなに酷いことをしたか憶えてなくても仕方ないが、とにかくオークは根絶しないとダメなの。ダーメ」
「そんなことさせないもん!この分からず屋!」
「分からず屋はどっちだ!お前もそのうち分かるときが来る。奴らをひっつかまえろ!」
レクサーを捕まえようと飛びかかってくる兵隊達。言うだけ言ってバックレるパパ、そしていつの間にかテレポートでいなくなっている娘。ちょw助けてw
どうにか兵隊を蹴散らしてヒューマンの輸送船を入手、ヒューマンの目を欺けるその船を巧みに利用しながら無事島からの脱出を果たした。
ボルジンの元に戻る。って言うか、いつの間にか名前がヴォル・ジンになってるな。ジャイナのセカンドネームもプラウドムーアになってるし。統一汁!
「脱出できたか、さすがよの、レクサー。プラウドムーアの艦隊については儂がスロールに伝えておこう。奴らがデュロタールへの攻撃を企んでいるのなら、ホルドの戦士が手荒く出迎えてくれる。そのための軍勢を集結させるには時間がかかる。プラウドムーアの行軍が始まる前に、援軍をかき集めねば。ツェッペリンでムルゴアに行き、そこのトーレンの協力を得るのじゃ。ケアーン・ブラッドフーフと言う族長を訪ねろ。力になってくれよう」
ケアンがケアーンになってるな。またマイナーチェンジか。
トーレンの人々は、ムルゴア光源に建設した新しい居住地に、荷役用の動物とともに暮らしている。トーレンは、新しい居住地の建設を手伝ってくれたオークに対し、深い敬意の念を抱いている。
「あの美しい土地がムルゴアだろう。トーレンにお目にかかったことはないが、その力と勇猛さを知らぬ者はいない」
そう言いながら歩くレクサー。しかし、岩だらけだぞ。
ケアン発見。あんた誰、と言われ名乗る。
「俺はホルドのスロールの使いとしてやってきた。彼の領土が侵略されようとしている。かつての同盟軍として、協力を願いたい。……と言う話をケアーンにしたいので、ケアーンの居場所を教えて欲しい」
何このおとぼけ。
「ケアンは儂だ。だが、力は貸せん。戻ってウォーチーフに伝えてくれ、わしゃもうダメだと」
タガールというトーレンが近づいてきて、事情を教えてくれる。ケアーンの一人息子のベインが村を襲ったケンタウロスにさらわれてしまった。ケンタウロスは馬人間のくせに肉食なので、いずれ食われてしまうだろうとのこと。懸命に探したが見つからず、ベインが生きている保証はないそうだ。そのせいでケアーンは凹みきっている。ケアンの知恵と統率力無しでは、ケンタウロスに蹂躙されるのは目に見えているので、ベインの安否を調べて貰えないかという。平原のポヴァン・ウィンドトーテムという人物が力を貸してくれるだろう、とのこと。
ついでにもう一つ頼まれごとが。ケアーンが凹んでいる隙を見計らって、様々な敵がこの辺りに拠点を作っているそうだ。その中でも、ストーンタロン山脈のハーピーは、コドーを密猟しているという。貴重な食料であるコドーの肉や皮を、遊び半分でコドーを殺して死体を腐らせてしまうハーピーに渡すわけにはいかないので、密猟を止めてくれないかとのことだ。って言うか、お前らあのごつい獣を食うのか。牛のくせに。
ハーピーを借りまくると、礼を言われる。これでしばらくはハーピーも大人しくなるだろうと。だが、族長が気の抜けたままでは我々に明日はないとテンションは低いままだ。ちなみに、先にベインを見つけてきてもこの科白。
ベイン捜索のためにウィンドトーテムの元に行く。ケアーンの息子が生きている可能性はある、ケンタウロスの陣営を見つけなければならないと告げると、待ってましたと言いながら、ケンタウロスの陣営を泉に映し出す。
場所を確認し、ケンタウロスを蹴散らしてベインを救出。すぐにお父ちゃんの所に連れて行ってやるからな、と言うレクサー。しかし、父ちゃんにそっくりなのは分かるが、顔の老け方まで同じなのはどうにかならんか。この息子、歳いくつよ。
連れて帰るとケアーンは大喜びだ。
「おお、息子。また会えるとは思っていなかった。わしゃダメ親父だな。……レクサー、息子が帰ってきたおかげで生きる力が湧いてきたよ。なんと礼を言っていいものか。そう言えば、スロールが力を貸して欲しいという話だったな。いいともいいとも、恩もあるしな!ワシの軍勢をスロールの所に送るぞ。それと、ワシはあんたとともに行こう」
ずいぶん元気になったな。
しかし、あれだな。肉食のケンタウロスがトーレンを食うなら、コドーも食うトーレンがケンタウロスを食うこともありうるよな。馬肉……。

0