学校吹奏楽部に於いて、自分が常々懸念させられることについてお話させていただきます。
語り口調なのは気にせずお読みくださいませ。ある特定の子らに話し掛けているのでありますので、皆様全員に教え説こうだなど、としているわけではありません…。
学校吹奏楽に於ける最大の狙いはなにか分かりましたか?
ここでは答えを言ってしまいますが、簡単に言うと
『生徒(部員)の忍耐力、情操力(感情操作能力ととってください)、団体に於ける行動力とそれらの応用も含めた人間関係、社会適応能力の向上』なのです。
音楽活動は、これら数々の項目を(もちろん音楽的能力も高めつつ)全て実行できるものであることは、少しの熟考で知り得るものだと考えています。
だが、それ(学校吹奏楽の本来の狙い)にそぐわぬ状況が多々見うけられます。
人間関係は、人と人とが互いに干渉し合うことから始まり、互いに意識しつつ行動を共にすることで大きく進展するものです。
意識というのも、互いに好意を持つ方向。思いやり、慈しみ、時にはぶつかり合うも、それは互いの為のものである、という種のものが必要なのです。
しかしそれを知ってか知らずか(知っててやっているのなら問題です)、負の方向、マイナスの方向の感情ばかり相手に抱き、憎み、やっかみの関係を持つ人が多い今の世の中。
しまいには『互いに干渉せず』を決め込んでいる生徒も。個人個人が良く出来た大人ならともかく、その状態でどうして団体行動を円滑に運べ、人間関係の向上を図ることが出来ましょうか。
人と人とが集まる、団体ですから考え方も多種に上り、どうしてもうまく付き合えない人もいるでしょう。
しかし、だからこそ付き合う!『出来ないから練習する』という、技術向上の基本精神にのっとり、力を磨くことも必要だ、と私は考えますよ。

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