前回に続き楽譜の読み方について述べる
・アートゥキレーション
アートゥキレーションとは言わば音の形、例えばスタカート、例えばテヌート、音符に付随された記号である。
ただし、弊害が大きいことを頭に入れなければならない。昨今の学校音楽ではスタカートを『記譜の半分の音の長さ』としているが、それは大きな誤りだということはすぐに分かるだろう。
全音符にスタカートがついている楽譜をみて奏者はそのように奏するだろうか。
アートゥキレーションは音の発音と切り方に言及した記号である。
スタカートは切りをきつく発音をはっきりと。テヌートは切りをぼやかして。などの考えさえありすれば複合記号であるメゾスタカートなどの解釈は用意である。つまり発音ははっきりとではあるが切りはぼやかして滑らかに、ということである。
・リズム
楽器には形式というものが存在する。それは構造をのぞけばおおよそリズムによって判断されるものである。
リズムの影響は強い。ラベルのボレロの太鼓のリズムを奏するだけでそれだと分かるほどである。
楽曲におけるリズムのあり方を演奏者は考えなければならない。
・楽器の持ち替えと調判定現代における持ち替え楽器の代名詞はクラリネットだといえる。嬰音階であるか変音階であるかによると思われがちであるが、それならば同一楽器であるにもかかわらず移調をされてかかれているトランペットなどはどうしたものかという考えが発生する。
つまりは音色の問題である。通常の調性より高いか低いか。それにより音の印象はどうであるか。端的に言えば実際の調性ゆり高い楽器は明るく、低い楽器は落ち着いて奏さなければならない。

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