久々に吹奏楽の譜面で演奏する機会を設けた。
元来は吹奏楽でホルンを学び、つまり吹奏楽界の出身だった自分だが、改めて今思うと、吹奏楽曲には粗さ、不徹底さが目立つ。
特に感ぜられるのは、楽器法の不適当さ。
吹奏楽上優位なホジションである楽器の使用法は素晴らしいが、ホルンやファゴット、コントラバスなど、吹奏楽という形態、特定の曲種では輝けない楽器の使用法は首を傾げる…どころか、作者の意図を疑ってしまうものですらある。
ホルンはまだ良いとしよう。サキソホンと音が被ろうが、ユーフォニアムに打ち消されようが、だ。
酷いのは先に挙げたファゴット、コントラバスである。
他の楽器と全く同じ音を奏させられる。それはダブリングを狙ったものでは無く、ただコンポートしただけの結果によるもの(中には非常に重要な役割を果たすものもあるが)。
コントラバスに至っては、吹奏楽型式上不都合な事柄が多々存在するというのに、それを知らぬ指導者奏者の多いこと!
しかし、一部の作曲家はそれらに問題無く、非常に素晴らしい作品を作り上げる。
概して彼らは今現在老齢であり、この世を去ってしまっているケースもある。
自分は以前、クラシック界に於ける『若い作曲家作品の不浸透』に懸念を感じている、としたが、あながちその理由は不適当ではないかもしれない…という考えが生まれた事を否定できない。
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