録画しておいたのだめカンタービレを見た。
民放であれだけクラシック音楽を取り上げ、かつ世論に影響を与えた番組は古今例を見ないだろう。
実に的を射た内容、マニアックと知的好奇心の良い境を行き来する論理、脚本がよく考えられている。
さらに言うならばキャスティングが物凄く楽しかった!
マンガの原作が温水、コンクール常連非若手指揮者に芸人の石井、フランス人学生ピアニストにウェンツ、ロシア人学生ピアニストにベッキーその他、実に楽しかった!批評云々ではなく、純粋に楽しかった。
また、原作同様音楽界の戒めが溢れている。
『あなたは何をするために音楽をやっているのですか?』
『あなたが、人に知ってもらいたい音楽があるように、多くの偉大な音楽家が楽譜にその感情を表しています。あなたはそれを感情的に、本能的しか感じようとしないのは何故ですか?』
『俺はお前のピアノが好きで…』
『先輩一人が好きだってしょうがないですよ!!』
『少し近付いてくれたと思ったらただ思わせぶりなだけですぐにまた離れていってしまう…先輩も音楽も一緒です!』
心に突き刺さる。本当のことを言われるから苦しいのだろう。
音楽の在り方に気付かされた良い時間だった。

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