よくお客様から「そんなに安い料金で大丈夫ですか?」と聞かれます。
相部屋利用でライダーさんなら、1泊2食付きで3500円です。
この料金が安いかと言えば、私は決して安くはないと考えています。
食事の手を抜いているわけではありませんし、お風呂もちゃんと入れます。
しかし、相部屋というシステム自体が旧態依然のものであり、相部屋の意味をよく理解されていないお客様もいるくらいです。
相部屋はやはり少し窮屈であり、知らない人と同じ部屋で寝るわけですから、それなりに料金が安くて当然だと考えます。
しかしながら、男性用の相部屋であれば4名1室ですので、全員が食事をとられた場合は、部屋単価が14000円にもなります。
これはもうシティホテル級の部屋単価です。
料金設定には1年以上の時間を掛けて、じっくりと考えました。
東横インのように隣のホテルの料金にあわせるなどは以ての外で、やはりお客様に満足していただける独自の料金設定は絶対に必要です。
そこで考えたのが、部屋単位の人数が増えると安くなるという「宿泊料金逓減制」。
小学生のお子様でも料金が安くなるため、親と添い寝ではなく、専用の布団をご利用いただけます。
宿泊料金は、固定・変動費用を計算して、損益分岐点を算出し、これくらいの売り上げなら大丈夫、と言う金額で設定しています。
しかし、昨年は固定資産取得税の支払いがショックでした。
また、シーツはクリーニングには出さずに宿で洗濯、乾燥、アイロンがけをしています。
これは結構大変な作業ですが、それによって宿泊料金を少なくとも200円程度は下げることが出来ました。
宿泊数が今よりも増えてくると、アイロンがけをするのは少し厳しいかな、と思っています。
宿のパンフレットも大きいのは持ち運びに不便だ、というご意見を頂戴し、カードサイズの小型にしました。
印刷代金も片面カラーながら、1万部で2万円あまりと格安で完成しました。
タオルも歯ブラシも浴衣も部屋にはない小さな宿ですが、その趣旨をお客様にご支援いただき、ご家族のリピーターも増えてきました。
わざわざ「道しるべ」の空いている日にご予約を頂戴し、何度もご利用いただくと、宿を始めて本当に良かったと感激しています。