先日、札幌でかねてから行きたかった「北海道立文学館」を訪れました。
飛行機の時間に追われて、あまりゆっくり滞在することはできなかったのですが、十分に満足するだけの資料がそろっていました。
学生時代には渡辺淳一氏の「流氷への旅」を紋別で、三浦綾子氏の「塩狩峠」を塩狩温泉で読みました。
一度読んだ本を旅にもっていき、その小説の舞台で読むのですが、小説の中の空想の世界とは異なり、実際にそこにいるわけですから感情深く、ドキドキしながら読んだことを覚えています。
さて、道立文学館は単に北海道の文学を紹介しただけにとどまらず、アイヌ民族の文学や樺太の文学なども詳しく説明しており、とても見ごたえがあるものでした。
また、明治時代から近代にかけて北海道に渡った文学者たちや戦争中の文学活動、そして道外で活躍する文学者も紹介されていました。
その中でも特に小林多喜二氏の「蟹工船」を読んでみたくなりました。
11月21日からは「サハリンを読む」という企画展が実施されるそうなので、ぜひ時間を作って文学館を再度訪れたいと思っています。
今私に十分な時間があれば、思う存分に本を読んでみたいものです。
読みたい本を次々と買っているので、私の本棚にはそれらの可哀そうな本たちが積読(つんどく)状態になっています。
自分で時間を作れない、ということは、それだけ能率が悪いことの証明でもあるので、反省しておりますが。