一昨日、地上アナログ放送が終了し、デジタル放送に完全移行しました。
と言っても、ケーブルテレビ加入世帯では、上下に黒い帯が出来た物の今まで通り普通にアナログテレビで観ることが出来ます。
今回の移行により徳島県と佐賀県では、視聴できるチャンネルが減少してしまったそうです。
徳島では、地元のローカル局「四国放送」が日本テレビ系列であり、大阪の読売放送とかぶってしまうため、読売放送をデジタルで観ることは出来なくなりました。
また、読売放送は地元新聞のテレビ欄から削除されてしまいました。
四国放送は100パーセント日本テレビ系列ではなく、昼間は各局のドラマなどの再放送を流しています。
そのため、読売放送で従来観戦できていた甲子園球場の阪神戦が、デジタル放送では年間で数試合観られなくなります。
国の政策を国民が支持するのは大切なことだと思いますが、全世帯が高価なデジタルテレビを購入して、しかも条件が悪くなる地域があることは許されることではありません。
しかも将来的にはアメリカのようにインターネットを利用したテレビの視聴が普及し、熾烈な視聴率獲得競争が展開されることが予想されているそうです。
私が子供の頃には、地元の四国放送とNHK、教育しか受信できなかったことを思うと、ケーブルテレビの普及により大きな飛躍を遂げています。
しかし、BSもCSも含めると、数10チャンネル以上が視聴できる環境にあり、見たい番組をハードディスクに録画していっても、それだけ観る時間がないのが実情です。
また、アナログテレビの左下にあった「デジタル移行まであと○日」というとても邪魔な表示が終わり、「デジタル移行して○日経過」の表示に変わると困ったなあと思っていましたが、消えてホッとしました。
徳島新聞には、「これでテレビと決別し、今後はラジオを聴く」という投稿などもあり、ケーブルテレビに加入しないとテレビを見られない世帯が県内で4000もあるそうです。
テレビは今や娯楽番組だけではなく、緊急放送の重要な手段でもあります。
四国の山間部では台風による土砂崩れや海岸線では地震による津波なども予想されるため、緊急放送が途絶えてしまうと、避難が遅れることも心配です。
デジタルに完全移行するのであれば、年金生活のお年寄りにはケーブルテレビの費用を国が負担するとか、国民全員が完全以降を目指すべきであり、国と県の対応の悪さには呆れるばかりです。