いやはや、昨日の日経平均株価の急落にはいささか驚きました。
87年のブラックマンデーでは1日で3836円下がったので、それもビックリですが。
しかし、アベノミクスで異様な株高が続いていたこともあり、調整に入ることは素人でも分かっていました。
しかも、ヘッジファンドは5月が決算なので毎年株価が下がる傾向にあります。
そのようなことを考えれば、素人は高値を追い続けるのは大変危険です。
考えてみれば、株の世界は不思議です。
なぜなら、証券会社やデイトレーダーと言ったそれで飯を食っているプロの人たちと、昨日口座を開設した素人たちが、まったく同じ土俵で勝負しているのですから。
それじゃあ素人はプロにかなわないのは当たり前で、この世界に入るためには、しっかり勉強することも大切です。
私の銀行員時代には、男性で株をしていない銀行員はほとんどいませんでした。
ちょうどNTTが上場した時期だったのですが、何人かは百万単位で儲けを出して自動車を買ったものです。
「麦わら帽子は冬に買え」という格言がありますが、売れない時期に安く買っておき、値段が上がる夏に売れば儲けが出る、という当たり前のことが、実はなかなか難しいのです。
プロの投資家の話を聞いたり、本を読むと、「何故こんなに高値で買ったのか分からない」とか、「底で売ってしまった」という失敗も何度か経験されているそうです。
家が建つほどの金額を損切り(損失を覚悟で取引すること)してしまった、という話も。
結局大事なことは、みんなが買っているときに買わず、みんなが売っているときに売らないことが大切なのでしょうが、それもどうでしょう。
昔は証券会社で株を購入したら株券を発行して貰ったものですが、今は自宅のパソコンで簡単にいくらでも取り引きできるようになり、信じられないほど株取引が便利になりました。
クリックするだけで大金が手にはいるし、また莫大な損失を被る可能性もあるので、気軽な気持ちで勝負の世界にはいると、プロに根こそぎ持って行かれる危険性もあります。
さて、今朝の日経平均先物では200円ほど上昇しているみたいですが、円安も調整に入っているため、底を見極めるのがなかなか難しい状況が続きそうです。
今月末にかけて、12000円台まで下がれば、買いのような気がしますが。