ギリシャの「デフォルト確実」を受けて、今日の日経平均は1000円くらい下がって2万円を大幅に割り込み、為替は1ドル120円を一気に切るのかもしれない、と予想していましたが、ふたを開けてみれば投資家はすでにギリシャ危機は「織り込み済み」の結果となりました。
結局今日の終値は、596円マイナスの20109円、為替は123円近辺でした。
日本経済にギリシャが破たんしてもあまり関係ない、ということなのでしょう。
しかし、ニュースを見ていて不思議なのは、ギリシャ首相の開き直った態度。
自分の国が倒産するかもしれないという危機に、EUの提案をことごとく拒否して、しかも銀行取引を禁止して国民の財産を人質にするとは何たることか。
そして私には、彼は最後の切り札を持っている、としか思えないのです。
そこで気になるのが、先日この大切な時期にギリシャの首相がいきなり訪れたロシア。
世界地図を見ると、戦争までしてウクライナから奪い取ったクリミア半島を活かすためには、ギリシャを併合し(友好国にして)、黒海からボスポラス海峡を抜けて地中海の不凍港を是か非でも手に入れたいロシア。
ギリシャの今回の債務はわずか2000億円なので、ロシアが
「それ払ってあげるからさあ、港を一つくれないかなあ」
という交渉が行われたのかどうか。
ギリシャからスエズ運河を抜けて紅海を通ると、そこはロシアにとっては夢のようなインド洋。
どのような目的で港を使用するかは別にして、格安だし、喉から手が出るほど欲しいに違いありません。
国民投票が終わった翌日に、ロシアのプーチン大統領が「ギリシャに金融支援をする」と声明を発表すれば、ロシア国民も「EUが見切りをつけたギリシャをロシアが救った」と、自国の正義感に拍手喝采するでしょう。
そしてギリシャは、デフォルト寸前になって国民投票を行うのも不思議な話。
「EUがとんでもない提案をしてきたよ」
と、散々国民を脅しておいて、結果が分り切った国民投票はあり得ません。
実は、ロシアが借金を肩代わりしてくれる代わりに、一つ港を明け渡すという国民の可否を問うているのではないか、と思うのです。
併合は極端な話ですが、少なくともEUを離れてロシア側に付く、という感じの。
そもそも公務員が国民の4割もいて、失業中の若者が5割もいる、なんて信じられない国です。
なぜ今までに修正できなかったのか、そしてこれからギリシャは何をしたいのか。
またEUにしても、ギリシャは目の上のたんこぶであり、荒療治をしてでも脱退してくれれば肩の荷が下ります。
そう考えると、EU、ギリシャ、ロシアの思惑が見事に一致するではありませんか。
結局バカを見るのは、ドイツなどのEU諸国。
ギリシャの嘘から始まり、借金の肩代わりまで散々振り回されました。
先日、ギリシャに嫁いだ日本人女性に道しるべをご利用いただきましたが、今は政情不安のために一時帰国しているとのことでした。
しかし、ギリシャへ帰る日は決まっておらず、ご主人と子供さんを残して来ているので、不安だと話していました。
さて今日は大幅に下がった日経平均ですが、一週間もすれば何事も無かったかのように元に戻るような気がします。
それより、ギリシャが脱退してユーロが買われると、ドルに対してもユーロに対しても円は安くなり、日本の国益を損ねるような大変な円安の時代が訪れるのかもしれません。
ギリシャ危機により、本当の危機を迎えるのはバラ売りが始まる日本。
数年後には、東京の一等地はことごとく中国人のものになっていたりして。
このシナリオ、信じるも信じないのも、貴方次第。