5月に高知市で「四国新幹線シンポジウム」が開催されました。
ただ、残念ながら私は参加できませんでした。
そして、どのような話があったのか、とても興味があります。
私の意見としては、いろいろ考えた結果「四国新幹線は必要なし」です。
最大の理由は、利用者が少なく採算が取れないことと、1日の売り上げが1000万円しかないJR四国で、新幹線の経費は間違いなく経営を圧迫すると思われるからです。
また瀬戸大橋を新幹線が走ることで、青函トンネルのように現行の「マリンライナー」が廃止され、「瀬戸大橋を渡るなら新幹線」になってしまう危険性があるからです。
もともと四国で生まれ育った人にすれば、宇高連絡船に乗って、そこから宇野線でやっと岡山、という不便さには慣れています。
少し昔、高知県の人は急行「よしの川」で小松島港まで来て、南海フェリーと南海電車を乗り継いで、半日かけて難波へ来たのです。
その苦労を知っていれば、今の「南風」も「しおかぜ」も快適すぎます。
特に8600系の走るドラム缶のような「しおかぜ」は快適すぎて、高松なんかあっという間に着いてしまいます。
それでも新幹線が必要だという人は、それはJR他社に遅れを取りたくない、という見栄ではないでしょうか?
JR四国の土讃線は、たいへんな保守作業だと思います。
いや、保守作業はどの路線でもしているのですが、急峻な山岳路線の土讃線は落石や倒木も多く、過去には災害も多くありました。
わずかの平地を求めて線路は右に左に橋梁を渡り、さながら東京ディズニーランドのビッグサンダーマウンテンのようです。
それが振り子式の2000系で1時間も続くのですから、たいへんお得です。
しかしその反面、早朝から深夜まで線路の保守点検をしている作業員の方は、決して華々しい仕事ではないものの、日本で最もかっこいい、男らしい仕事だと確信しています。
だから、「南風」に乗った時は、エアコンの効いた車内で沢山の乗客を安全に、しかも高速で目的地に運ぶ土讃線の保守点検代と考えれば、特急料金は安い、といつも思います。
祖谷峡の山の上でカメラを構えていると、険しい谷を高速で快走してやって来る「南風」にはいつも感動します。
話が脱線しましたが、もし将来私の意見を無視して、四国に新幹線を建設する話になったら、岡山-松山間のミニ新幹線なら需要はあると思います。
ミニ新幹線は交差する道路はことごとく立体交差にして、踏切を無くすのですが、愛媛県は予讃線の立体交差はすでに多いと感じています。
そして、JR四国が松山駅を新築して、クレメントホテル併設の松山駅ができる日も意外とそんなに遠くないのかもしれません。
するのなら、早めにお願いします。
そして、私の話のように脱線しませんように。