29日、成田空港発大宮行きの成田エクスプレスが行き先を間違えて、大船方面の線路に進入してしまいました。
詳しいシステムは分かりませんが、衝突を防ぐために単線と違って線路を逆走することは出来ないので、乗客を降ろして、そのまま直進したと思われます。
乗客約220人は、武蔵小杉駅で新宿方面に向かう湘南新宿ラインに乗り換えたそうです。
臨時列車のシステムエラーだそうですが、特急は高速で走るため事故にならなくてよかったと思います。
さて私の話はここからで、もういいや、という方は裏道しるべを閉じてください。
さて気を取り直し、鉄道の醍醐味は、列車交換にあると思います。
列車交換とは、単線で反対方向に向かう列車が駅や信号所ですれ違うこと。
これは、ダイヤを作成するスジ屋さんの最高技術の結晶であり、日本の15秒間隔のダイヤを操る難しさと成功した感動があります。
私は大学を卒業して、本気でこの仕事をしたいと思いましたが、コンピューターによる自動ダイヤ作製が将来実現すると思い、断念したのでした。
たとえば道しるべの近くを走るJR高徳線は、上りと下りの普通列車、特急うずしおが互いに行き来するため、超過密ダイヤになっています。
普通列車に乗ると、駅に停車する度に後から来た特急に追い越され、そして対向する列車と交換して、少しずつ前に進みます。
まるで、
「俺は急がないからお先にどうぞ、ノンビリ景色でも見ながら少しずつ進むとするか」
そして、
「先をを急ぐ人ほど時間の使い方が下手なのさ」
と言いたそうで、そういう旅が私は好きです。
昔は高松から徳島まで急行で1時間40分かかっていたのが、今や1時間余り。
所要時間を3分の2に短縮することは大変な技術と努力が必要です。
東海道新幹線も開業当初からだと大阪まで1時間半も短縮しているのです。
当然ですが、衝突しないように作られた15秒間隔のダイヤは、駅で見ていると見事な技だと感心します。
でも、まさかポイントを間違えるとは、スジ屋さんも予想できなかったでしょうね。