以前から何度かブログに書いてきた徳島県南部と高知県を結ぶ阿佐海岸鉄道ですが、毎年2千万円の赤字を計上しており、先が見えません。
そして収支は900(100円を売り上げるために900円の経費が必要)と何とダントツで、全国一の赤字路線なのです。
アイデアを駆使して頑張ってはいるのですが、高校の合併で通学の生徒さんが減少したのが響いており、もはや県内のお客さんをアテにするのは難しいと考えます。
また距離も8キロ余りと短い上にJR牟岐線の終点海部駅が始発という不利な状況にあります。
18切符も利用することができないので、阿佐海岸鉄道だけに乗りに来るお客さんしか売り上げの純増を期待できません。
そこで、以前お話ししたBRT(バスラピッドトランジット)に転換して、集客を図ればどうでしょう。
鉄道の路線を高速でバスが走るようにして、駅が終われば一般道を走って目的地へ行く方法です。
三陸鉄道と同じく、西日本では早い時期に導入することで、結構注目を浴びるのではないか、と思います。
また徳島県知事は、津波災害時の住民の避難場所として阿佐海岸鉄道の高架を考えているのですが、それと鉄道の運営とは別の話です。
しかし、BRTに転換すれば緊急時にも避難できるのです。
また、海部駅を始発駅として、宍喰駅を経由して甲浦駅で国道55号に降りて奈半利まで行けば、土佐くろしお鉄道に繋がります。
そして可能であれば、従来の補助金を使ってでも企画切符で乗り降りできるようにすれば、東洋町や室戸市などでは、いくらか観光客誘致が期待できると思うのです。
従来の方法がベストなのか、それとも違う道があるのかどうか、を模索してみることも大事なことです。
同じ方法で2年間やってみてダメなら、違う方法を考えるべきだ、というのは商売の鉄則。
徳島県や高知県も苦しい財政です。
また、補助金を提供している企業も、先が見えない支出は苦しいのではないかと思います。
少し違った形で運営することも方法の一つとして、検討する時期ではないかと思います。