お客さんと話をしていて、
「今の人は逃げるのが下手だよね」
という話になりました。
昨年の秋に大ヒットしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」は、ハンガリーのことわざだそうです。
そもそも動物は「逃げる」本能を持っています。
海の中の魚やタコ、そして世界最強の殺人鬼の蚊や熊、蛇などすべての動物が攻撃されると察知すればまずは逃げます。
そして400年以上の昔、かの有名な織田信長や徳川家康さえも、命からがら逃げたことがあるのです。
浅井氏と朝倉氏に取り囲まれて、金ヶ崎の退き口で織田信長が逃げなかったら、討ち死にしていたかもしれません。
また武田信玄の戦法に取り囲まれる危機のあった三方ヶ原の戦いで家康が討ち死にしていたら、江戸時代はなく京都が日本の首都だったかもしれません。
それぞれ生き延びたからこそ、後の時代に成功するのです。
(信長は道半ば、本能寺で討ち死にしますが)
先日、NHKの社員が過労で亡くなりました。
NHKという会社は、放送技術は一流かもしれませんが、内部組織やそこで働く人の一部は三流です。
以前、NHKの徳島副部長から電話がかかって来たことがありますが、いきなり
「お前んとこ、どこか分からんわ。教えてくれへんか、藤本やけど」
私はそれが誰からの電話か分からず困っていたのですが、後日別の方から電話があって、確認したところNHKだと分かったのでした。
すぐ手ぶらで謝りに来ました。
最初は、同じ名前の別の怪しい会社かと思いました。
それ以降は、NHKは相手にしないようにしています。
NHKにしても電通にしても、死ぬほど仕事をして会社の犠牲にならなくても、と思いますが、逃げる人間の本能が麻痺するのでしょう。
まして、そんな価値のある会社ではありません。
喜びも悲しみも、生きているからこそ感じるのであって、死んでしまうと人間終わりです。
逃げることは恥ではなく、生きるための戦法の一つです。