毎週録画して、観ている番組が3つあります。
地上波はTBSの「プレバト」、そしてBS-TBSの「歴史鑑定」と「諸説あり」。
何故かTBSばかりです。
そして、プレバトでは素晴らしい俳句がたくさん紹介されていますが、夏井先生の直した俳句で、私が過去最高だと思う一句が先日ありました。
「古(いにしえ)の 夕日よ
赤い八月よ」
何故か8月は昔から悲しい出来事がたくさんあり、真夏日の夕日を「赤い八月」と表現した感性に感動しました。
8月には、どれだけ多くの人々が涙を流したことでしょう。
思い出しただけでも、
明治時代、会津白虎隊少年たちの自決。
太平洋戦争での原子爆弾被弾と終戦。
日航機の御巣鷹山墜落。
広島市の土砂災害。
「暑い八月」なら、普通の句になるところでした。
そう言えば「君の名は。」のカタワレ(黄昏)時の夕日も赤く燃えるような太陽でした。
ところで、夏井先生のご出身は、愛媛県宇和島市です。
私は宇和島の街が大好きです。
高い山に囲まれて、ひっそりと佇む街並みは、江戸時代に高野長英が幽閉された歴史を感じる街です。
さて、松山から向かうと、宇和島の手前にミカン畑に囲まれた法華津峠(ほけつとうげ)があります。
特急「宇和海」で通過するとすぐですが、多くの歴史上の偉人たちが、この峠を歩いて越えた時の何とも言えない心細い気持ちが分かるような気がします。
江戸時代には陸の孤島だった宇和島で暮らすことの心配、そして自分の志は再び日の目を見ることがあるのだろうか、という大きな不安はあったと思うのです。
蘭学者の長英はその小さな街で、自分の将来について何を想い、時代をどう捉えていたのでしょう。
そして明治維新まで生きていれば、間違いなく彼は活躍したと思います。
激動の時代を生き抜いた不運な男がいたことは、時代の流れとはいえ国の大きな損失です。
話が脱線しましたが、宇和島の山から見る夕日は私が見たことのない見事なオレンジ色(愛媛県だけに)と大きさです。
夏井先生は幼少の頃から大自然に囲まれて感性豊かに育ったのだなあ、と感じるのでした。