最近は少子高齢化のため、お墓の管理ができないとして墓じまいをする家が増えているそうです。
そして、墓じまいをした人が、自分が入るお墓の心配をする時代。
死後の世界まで心配するのか、と不安になってしまい、オチオチ死ぬこともできません。
ちなみに墓じまいの値段は、15万から50万円だそうです。
そういう私も昨年のこと、寺へ行って墓じまいと永代供養の代金をご住職に尋ねて来ました。
お寺によって当然異なるのですが、ご住職のお話では、特にお布施として金額は決めていないそうです。
そこで親戚の方にお聞きしたら、
「相場は大体100万くらいじゃない」
とのことでした。
葬式代が約100万円なので、死ぬにはそれなりの貯金が必要です。
昭和の初期からたくさんのお遍路さんが四国を訪れています。
そして、行き倒れで亡くなったお遍路さんの葬儀費用は、それぞれの県が負担するそうです。
毎年、県の予算でも計上するのだとか。
最近は身分が分からないことは少なく、ご遺族の方が費用は負担してくれるそうですが、中には生活苦で身分を隠してお遍路に出る人も。
その費用は結構な金額になるそうです。
また、道しるべの近くには、板野町の無縁仏墓塚があります。
おびただしい墓が設置してあり、中には幼女と書かれた墓も。
お母さんと一緒に死ぬためのお遍路に出て、生き倒れたのだと思いますが、涙を誘います。
ところで、私の実家のお墓に掘られた日付を見ると、昭和2年になっており、太平洋戦争を経験したお墓なのです。
たぶん私の両親と祖父母、そして祖母の両親の骨壺が6個入っているはずで、もう隙間がありません。
そのため、私はこの狭い部屋に入るのを悩んでいます。
宿が満室は有難い事ですが、お墓が満室は困りものです。
キャンセル待ちも出来ないし。
私がもしもの時は、出来れば太平洋を望める丘の上か、海亀が帰巣本能で産まれた浜に帰るように、牟岐線の日和佐付近の線路の上がいいなあ、と本気で思っています。
JRから許可が降りるはずがありませんが。
そのようなことを考えるのは、歳をとった証拠なのでしょうが、もうそろそろ終活を考えても良い頃かなあ、なんて時々思います。
散骨を願う鉄だから、散鉄ですか。