JR牟岐線の阿波橘駅から徒歩5分のところに答島港があります。
「みしま」は、そこから四国最東端の人口160人の伊島を結ぶ連絡船です。
伊島は、車が走らないため空気の清々しい自然に囲まれた島で、渡り鳥の中には伊島を定宿にしているのもいるのだとか。
その伊島への「みしま」が老朽化し、ピンチを迎えています。
漁船を一回り大きくした「みしま」は、平成3年に1億1200万円で新造船をしたものの、毎日15キロの3往復で、深刻なエンジントラブルが発生しています。
島には阿南市内の病院に通院している人もいるし、食料品などの物資は連絡船しか運ぶ手段がないため、エンジンの故障は一大事です。
しかし1億円程度の予算を捻出するのに苦労している県も懐が苦しいのです。
そのため「みしま」が不調の時は、漁船に依頼していたそうです。
「困った時は使ってください」
と、1億円くらいポンと出す企業がないのも実に情けない話です。
と言うか、仕事をしていない国会議員を一人切るだけで、1億円くらい浮くではありませんか。
生命線の連絡船が不調の時には島の住民の方の不安は相当なものだと思います。
徳島県には伊島の他にも出羽島などの有人島があるし、瀬戸内海にも沢山の島が存在します。
また長崎や鹿児島も沢山の島があります。
日本中に有人島がいくつあるのか、そしてどれ程の方が住んでいるのか、分かりません。
しかし、決して少なくないはずです。
そのため島国の日本で、定期連絡船に生活を依存している島の住民のためにも、連絡船の国管理が絶対必要です。
少なくとも連絡船の調子が悪くて物資や人が運べない、なんて「みしま」のような事のないように。
大都会に住む人だけが日本人ではないのです。
津々浦々、必要のないところに新幹線とかリニアを作るのはもうやめにして、過疎化に困っている人も多く、国民の生活のために本当に必要なことは何か、そろそろ目を覚ましませんか?