神話の地、宮崎県高千穂町で6人が殺される凄惨な事件が発生しました。
少し離れた橋の上から次男が飛び降りた形跡があり、どうやら一家皆殺しにした後、自殺したと思われます。
最近は全国各地で時折、一家惨殺事件が発生していますが、それだけ殺伐とした世の中なのでしょう。
それで特に私が思い出すのは、昭和13年に岡山県津山市の山間部で起きた、集落30人殺しの津山事件です。
この殺戮をモデルにした横溝正史氏の小説「八つ墓村」は映画化され、頭にロウソクを付けて両手には鎌を持った異様な姿には驚きました。
そして、現実にそのような姿で目の前に殺人鬼が迫ってくると、誰でもチビってしまい腰が抜けるでしょう。
横溝氏もそれだけショックが大きかったのだと思います。
津山事件は、結核を患った若者が、周囲の住民から相手にされなかったことが原因でした。
今回の事件もどのような諍いがあったのか、また凶器は何なのかは不明ですが、やはり自尊心を傷つけられたことが原因ではないかと思います。
今回殺された中には小学2年生の女の子もいて、一体何があったのか説明してから次男には自殺して欲しかったと思います。
その女の子がもし次男の子供だとしたら、そんな鬼畜は考えられません。
8歳頃は一番可愛い素直な時期で、経験上それ以降は思春期に入るため父親は汚い存在でしかなくなります。
それにしても娘を自分の手で殺すなんて、あまりにも酷い。
親子や兄弟、夫婦の喧嘩でカッと来た時は、大きく深呼吸をして1分後にもう一度考える時間を作れば、ほとんどの諍いは収まるそうです。
人間は考えることができる唯一の動物です。
酷く罵られたから、殴ったり殺したりするのは脳みその薄っぺらい、下等動物のすることです。
昔々、神様のお話。
弟のスサノオは悪戯や暴力を繰り返し、それを悲観したアマテラスは、天岩戸の入り口を大きな岩で閉ざして光が入らない暗闇にしてしまいます。
暗闇に困った他の神様は、天岩戸の前で飲めや歌えの大宴会をして、アマテラスの気を引きます。
宴会が気になったアマテラスは、岩を少し動かして様子を見た途端に外に連れ出され、光が差し込んで暗闇から解放されたのでした。
酒好きのアマテラスは、単に宴会に参加したかったのです。
このように神の国高千穂で起きた凄惨な事件と同じく、次男のスサノオの暴力にはアマテラスと他の神々も呆れていたに違いありません。
ちなみに、廃線になった国鉄高千穂線には「天岩戸駅」があり、その近くに高千穂ユースホステルと日本一の高さ(約100メートル)の高千穂鉄橋がありました。
夜、ユースホステルの食堂から闇の中の鉄橋に向かって、青春を大声で叫びました。
亡くなったご家族皆さんのご冥福をお祈りします。