JR北海道が、2月末で車内販売を終了すると発表しました。
3月末には新夕張-夕張間を廃止し、また学園都市線、留萌線、日高線の一部も廃止する予定です。
赤字路線を多く抱えるJR北海道は、周囲から見ていても、正に経営が厳しい状況です。
昔、稚内から札幌行きの最終列車、特急「スーパー宗谷4号」に乗った時は、自由席なのに閑散としていて、寂しいなあと思った記憶があります。
赤字路線を民営化しても黒字になるはずがなく、しかも政治家の鶴の一声によって分割されてしまったのです。
札幌から稚内までの「往復割引きっぷ」で、やっと運賃が高速バスのレベルになるので、本数の少ない宗谷線をわざわざ利用するのは鉄だけです。
リニアを建設している東海、東日本と西日本、そして北海道と四国の間にはかなり大きな格差があります。
四国はよく頑張っていますが、私も年に数回乗る朝一番の上り特急「うずしお2号」は、高松までガラガラです。
今年3月のダイヤ改正では減便が発表されていますが、スマホも普及していて時刻さえ正確に利用者に伝えておけば、問題はないと思います。
そして問題の北海道ですが、もはや経営面で自立するのは無理だと感じています。
少なくとも自治体とJRの上場会社が赤字額を補填するくらいの補助は必要でしょう。
昔、「チャレンジ2万キロ」のキャンペーンが行われました。
その後、青函トンネルと瀬戸大橋が開通し、日本中が鉄道で結ばれました。
青函トンネルでは、開通1週間後に寝台特急「日本海」で青森まで行きました。
そして瀬戸大橋は、早朝に岡山駅まで行き、下り列車の「うずしお」に乗り、徳島まで帰って来ました。
あの昭和63年が国鉄の華だったと思います。
「さくら」で長崎へ、「北陸」で金沢へ、「瀬戸」で四国へ、そして上野から「北斗星」で北海道へ、「あけぼの」で秋田へ、東京駅と上野駅は全国へ旅立つ乗客で賑わっていました。
世紀の大工事が同じ年に、しかも1ヶ月の時間差で開通するとは、神様の仕業としか思えないのです。
鉄路は、1本に繋がっていなければ意味がなく、会社が変わるたびに乗り換えをするのは不便です。
今更、元に戻すことはできません。
これは取り返しのつかない政策の大失敗で、北海道が赤字になることを予見できた分割を何故行ったのか、悔やまれます。
札幌駅は将来、新幹線専用の駅になるのかもしれません。
ニセコ連山の麓を新幹線が走りますが。。。
