「探偵ナイトスクープ」は私の好きな番組ですが、最近は感動する話は少なく、残念に思っていました。
そんな中、番組の歴史上、私が最高に号泣した一話が前回放送されました。
十数年間、一言も会話を交わさなかった夫婦が仲直りをする話、子供のためにお母さんがレスリングをする話は泣けましたが、これほどの涙は出ませんでした。
子供さんが小さい時に奥さんと別れ、その後十数年が経ち、結婚を意識する新しい彼女ができたものの、結婚は子供の高校入学を待つことにしました。
ある日のこと、その彼女に病気が見つかり、彼はプロポーズしました。
彼女は嬉しそうに笑っただけで、首を横に振るだけでした。
そのわずか2日後、病気が悪化して彼女は帰らぬ人となったのです。
まるでドラマのような悲しい話に私は号泣、いや嗚咽してしまいました。
そして彼が始めたことは、彼女のスマホを操作しての「ひとりLINE」です。
「彼女になりすましてLINEをして欲しい」
過去に探偵ナイトスクープで、こんな悲しい依頼があったでしょうか?
LINEには感謝の気持ちと、彼女の分までこれから強く生きて行くという決意が書き込まれました。
人間は一人では生きていけない動物です。
誰かの力を借りて協力しながら、またある時は喧嘩もして絆を深め、共に生きていく実に弱々しい動物です。
東日本大地震、池袋で起きた老人の車暴走事件、三ノ宮でのバス事故など、悲しい思いをしている人は沢山います。
いきなり結婚を約束した彼女が亡くなってしまうと、心の支えを無くしたようで、生きて行く勇気など無くなりそうです。
しかし、人間は実に強い動物になり、しっかり前を向いて生きて行くこともできるのです。
強い気持ちを持ち、生きて行くことは人間にしかできません。
彼女のご冥福をお祈りするとともに、平成の最後の1日で、大きな勇気をもらいました。
令和の時代も、しっかりと人々に感動を与えられるよう仕事に励み、精一杯頑張って生きていこうと思っています。