大阪のジビエ料理店で、料理を注文してインスタに挙げ8割を食べ残した客を料理店は「出禁」にしたそうです。
オーナーの気持ちはわかりますが、「若いな」と思いました。
私は以前にも書きましたが、「お客さんのすることに関与しない」ことをモットーにしています。
いちいち関与していると、それはもうキリがありません。
そのため、無料でお出ししているコーヒーを何杯飲もうと、フレッシュを何個使おうと、洗濯用洗剤を持ち帰られても何も言わないことにしています。
流石に洗面所で金剛杖を洗ったり、図書コーナーの高価なお遍路本を持ち帰ろうとしたお遍路さんには注意しましたけど。
また、お遍路さんの栄養を考えて作った料理を、箸を付けただけでビールばかり飲むお遍路さんも結構います。
野菜を沢山使った料理は確かに好き嫌いは多いかもしれませんが、出来る限りボリュームがあり美味しい料理を作るように努力はしているのですが。
そしてたとえ残飯が多くても、その都度気にしません。
また時々、引越しのような大量の荷物を持った歩きお遍路さんがやってきます。
当初はお節介で注意していましたが、それに本人が気が付くのも修行のうちだ、と思うようになりました。
それ以降は、「余計なお節介」をしないように徹底しています。
ジビエ料理店のオーナーは代金は頂いているはずなので、客が写真を撮ろうが食べ残そうが自由です。
ジビエの犠牲になったワニは命を捧げてくれたと言いますが、人間が勝手に捕食しているだけでワニはもっと生きたかったに違いないのですから。
昔、北海道の深川駅の駅そばで写真を撮ろうとしたら、大将から
「写真は禁止」
と言われたので、半分だけ食べて列車に乗ったことがありました。
その日はとても複雑な気持ちで、
「それなら蕎麦なんか食べなかったのに」
と後悔した私も若かったのですが、音威子府のように記憶に残る美味しい蕎麦ではありませんでした。
そして今なら全部食べた空の容器を大将に見せて、
「この容器の写真も撮っちゃダメですかねぇ?」
と実にひねくれたオヤジが、ここにもいるのでした。