徳島ヴォルティスが練習しているスポーツヴィレッジでは、毎夜遅くまで照明灯が点いています。
当たり前ですが、プロなので練習は欠かせません。
そして、遂に昇格が見えてきました。
残り5試合で、3位長崎まで勝ち点差マジックが8になりました。
ということは、2試合に勝ち長崎が1試合でも引き分ければ優勝です。
昇格に関しては2位でも出来るので、福岡は関係ありません。
残り試合では強豪チームとの対戦が続きますが、酷く連敗しない限りは大丈夫だと思っています。
さて、今日の話はそこではありません。
昇格を目指して頑張ってきたイレブンですが、昇格が決まった途端に有力選手はJ1チームからのオファーで、移籍してしまいます。
それが川崎とか浦和の人気チームなら残ることも考えられますが、田舎の徳島ではそのチームに残る理由がないので、移籍してしまうのです。
過去にJ2リーグでは、その問題に悩まされ続けています。
そのため、J1からJ2へ降格したチームの有力選手がJ1の他チームに移籍してしまい、翌年はJ2でも下位に低迷しているチームが多くあることは悩みのタネです。
しかし、それだから面白いと話す人がいることも事実で、Jリーグで初代王者に輝いたヴェルディも今はJ2で昇格を目指して共に頑張っています。
13年に昇格した時もストライカーの柿谷がチームを離れてしまい、苦渋を舐めました。
だからその時、J1でも十分戦える戦力を付けてJ2で優勝して自動昇格するしかない、と強く感じました。
柿谷選手のその後の活躍はご存知の通りですが、彼が徳島を去るときに新聞紙の全面を使って徳島のサポーターに感謝の意を示した事は驚きで、強く心に残りました。
またプロ野球と違い、Jリーグでは移籍はほとんど自由なので、毎年チームを変わる選手もいます。
逆に昇格したチームなら「自分が昇格に貢献したので感謝して欲しい」と思っている選手もいるでしょう。
それはその選手の自由ですが、プロならばよりレベルが高いチームやリーグで仕事をしたいと思うのは当然です。
またプロ野球の外国人選手もそれは同じで、そもそも日本の弱小チームに愛着は全くありません。
実力のプロの世界は、年俸の契約が全てなのです。
しかしそのプロ野球は、最下位でも降格する事はないし、シーズンが終われば大きな借金でもチャラになる、何と寛大な組織だと呆れてしまいます。
ところで29日に対戦したアウェイの金沢は、徳島のエースストライカー垣田が以前所属していたチームです。
思い出の地金沢で見事にツーゴールを決めて4-3で辛勝したのでした。
自分を育ててくれた金沢で、大きく成長してJ1へ昇格しようとしている姿を昔のチームメイトにもサポーターにも披露しました。
金沢から得点する事は辛かったと思いますが、来年は金沢にも「上がってこい」と、強烈な2発でプロ選手としての叱咤激励を感じました。
話が脱線しましたが、来季はJ1からの降格は4チームになるので、厳しい戦いが待っています。
降格しないように戦うことが最大の目標になりそうです。
しかし、まだ昇格も決まってないのに、既に降格の心配をするとは、これぞ正に「獲らぬ狸の〜」です。
来年の話をすると鬼が大笑いして、
「じゃあ、昇格しなければ気が楽じゃん」
と言うかもしれません。
でもJ1に昇格して、埼玉や鹿島、名古屋、大阪でプレーする徳島の選手が見てみたいですが、チームメイトの垣田や岸本、岩尾、河田が移籍してしまわないか、今から心配しています。