オリオン座の左上で赤く光る星「ベテルギウス」の超新星爆発が近いかもしれない、と天文学者が予測しています。
ベテルギウスは、天の川銀河のオリオン座にある恒星で、ダルマのようなタンコブがあって明るさが変わります。
そのタンコブは太陽4000個分だそうで、さぞかし痛かった事でしょう。
しかも、地球とベテルギウスとは643光年離れているので、今私たちが見ているのは1377年頃に爆発した光です。
日本では室町時代に北山文化が栄え、足利義満が金閣寺を建立した頃です。
実際に鎌倉時代にも赤く見えるベテルギウスは平家星、また青白いリゲルは源氏星と呼ばれていたそうなので、オリオン座は昔から日本人にも親しまれていたのです。
しかしリゲルは860光年離れているので、ベテルギウスよりも距離にして3割ほど遠いことになります。
しかし「〜かもしれない」と予測されているのは、超新星爆発は50万年後かもしれないし100万年後に起きるかもしれないので、何とも気の長い話です。
だから、実は既に爆発しているのかもしれません。
時間の流れが不明瞭なので、天文学はあくまでも推測なのです。
そしてダルマの話をしましたが、それも離れ過ぎているために地球の大気が邪魔しているのか、或いは遠い宇宙で何らかの物体の作用なのかもよくわからないそうです。
距離の前後の誤差も150光年あるそうで、と言うことは1227年から1527年の間に爆発した光なのです。
隠岐に流された後鳥羽上皇の承久の乱から織田信長が「うつけ者」と言われた桶狭間までだから、待っていると痺れが切れてしまいそうです。
そしてもし爆発した時に我々が生きていれば、星くらいの明るさになると言う学者もいれば、いやその百倍になるだろうと言う人もいます。
そもそも全てが推測なのですが、百倍で爆発しても太陽の光の方が遥かに明るいそうです。
超新星爆発すると数ヶ月は明るく輝き、その後数年間でベテルギウスは消えて無くなるそうです。
少なくとも私が子供の時から親しんだ、オリオン座のベテルギウスが消え去ると寂しくなります。
そして専門用語で言うと、ガンマ線バーストがオゾン層を破壊して、太陽が生涯で出す量を数秒で出すそうです。
そして今は、ニュートリノと重力波のマルチメッセンジャー天文学が流行なのだそうで、スーパーカミオカンデが超新星を、そして重力波をカグラがキャッチするかもしれないと天文学者は胸を弾ませています。
つまり、私の頭ではとても理解できないので「ふ〜ん」としか言いようがない不思議な世界が、宇宙と同じくらいに広がっているのでした。