以前、お遍路さんから受付の時にいきなり
「マチュピチュ好きですか?」
と聞かれて、驚いたことがありました。
そういう事が、時々あります。
私はペルーに行ったことがないので「はい」とも言えないし、「どうしてですか?」と答えるしか出来ませんでした。
考えてみれば、「日本のマチュピチュ」は沢山あるそうです。
俳句や短歌など、日本人は言葉を楽しむのが好きな民族なので「日本の小京都」とか「日本アルプス」もあります。
「日本のベスト3」が共通テストに出題されるかもしれません。
また日本人は「秘境」とか「神秘」が大好きだからマチュピチュが好きで、よくテレビでも紹介されています。
そのお遍路さんも受付の時、その事を考えていたのでしょう。
そしてマチュピチュを訪れた際は、観光客の多くは日本人と欧米人だったそうで、中国人が意外といなかったそうです。
その理由は、確かに中国には「新疆天山」とか「梵浄山」など似たような場所は沢山あるので、わざわざ南米を訪れないのかもしれません。
そして日本人が中国で観光するのは政治的に少し抵抗があるため、南米の本物を見に行くのかも。
お遍路さんの多くは、空海が開いた真言宗の大本山高野山金剛峯寺を訪れますが、私も初めて訪れた時はそんな山上に宗教都市が広がっていることに驚きました。
そこには数多くの寺院があり、空海直筆の書「聾瞽指帰」(ろうこしいき)など21点の国宝も存在します。
私は一度だけ本物の聾瞽指帰を見たことがありますが、それは徳島でのことだったのであまり感動はありませんでした。
目録を買ったので、後で見て辛うじて覚えている程度です。
そして835年3月21日、空海が御入定した奥の院に霊窟があります。
一面に漂う線香の香りと静寂さに厳かな気持ちになったことを覚えています。
沢山の僧に見守られている絵画が残っていますが、それは後の世になって描いたものです。
他の僧が痩せているのに、空海だけが丸々と太っているのは不自然ですが、高僧だからフェイクで描かせたのかは不明です。
空海はその時にはコレラに罹患していたそうで、ご入定が隔離だったのです。
そう考えると空海はマスクこそしていませんが、確かに台座に座り、他の僧とのソーシャルディスタンスを保っているようにも見えます。
聖武天皇により752年に東大寺の大仏開眼が行われたので、全国津々浦々を巡礼した空海がコレラにに冒されたのです。
お遍路さんとお話をしていると話題の豊富さに驚きます。
しかも話をしたくてウズウズしているのが何となくわかるのです。
もちろんお遍路の話や旅の話、お仕事の話や鉄道の話、他の趣味の話など、どんなジャンルで攻めて来られるか想像がつきません。
せめてクイズのように「地理」とか「歴史」、「グルメ」などのようにジャンルが決まっていれば少しは対応出来るのですが。
そのお話が出来るためにも、ブログは政治経済や社会の出来事などあらゆるジャンルに渡っているので、自分自身の役に立っています。
このブログは私の日記なので、後で読んで懐かしんだり驚くこともありますが、私なりに「おうち時間」で旅行の妄想をしたり、いろいろ楽しみたいと思っています。
しかしコロナウィルスは人間の先祖ネアンデルタール人が持っていて、数千年も生き続けて変異したものかもしれません。
そう考えれば実に長い付き合いなので、この僅かな数年の時間でコロナを終息させることは至難の業でしょう。
そして、マチュピチュのことも、もっと勉強しておこうと思っています。