トンガで発生した海底火山の爆発で、16日の未明から日本各地に津波警報が発出されました。
8県23万人に避難指示が出ましたが、大きな人的被害はなく、室戸港で漁船が数隻沈没した画像が流れていました。
今回の警報によって深夜でも速やかに全国の国民が避難したことは、良い避難訓練になったと思います。
宿の仕事をしていて最大の留意点は、お客様が滞在中に自然災害などで被害を受けることです。
手前味噌で恐縮ですが、そのために厨房と喫煙室、客室から出火した場合でも全室で避難出来るように避難場所を2ヶ所設けています。
また、津波が届かない標高40メートルの高台に建設しているので、南海大震災が発生しても津波は大丈夫です。
また、「高速道路の基盤は頑強で安全」なので、町が浸水しても緊急時には通行止めになった高速道路から避難出来ます。
お客様用の飲料水も、数日間分は常時保管しています。
ただ四国には火山はないため、火山灰の対策は考えていませんでした。
屋根の雨樋が詰まったりするのでしょうか?
水の確保や停電など、対策を検討するのが今後の課題になりました。
話は変わりますが、先日雑誌の「AERA」に日本国民の不安を煽る自然災害の記事が掲載されました。
地震が多発する日本ですが、それ以上に怖いのは火山の爆発だそうです。阿蘇カルデラ級の爆発が起きると偏西風に乗って火山灰が日本を覆い尽くして、1億2千万人が死亡するのだそうです。
この時点で笑ってしまいましたが、恐怖を煽る記事ほど馬鹿らしいものはなく、大事なのはその有事の時にどうするか、です。
阿蘇山や富士山の爆発も囁かれていますが、国民にはライフラインを守る術はないため、水と缶詰の確保、緊急脱出用の懐中電灯やラジオの電池の確認、入浴後に浴槽の水を抜かないとか、細かなことも大切です。
日本に生まれた以上、災害と対峙するのは宿命です。
数千年に一度の災害が、私が生きている間に起きるかもしれないし、起きないかもしれません。
でも命を諦めることなく、生き延びる手段をイメージして、最後の最後までもがく努力は大事だと考えます。