先日、お客さんに
「徳島市に行ったのですが、商店街はどこにありますか?」
と尋ねられました。
「昔は東新町とか商店街がありましたが、今は駐車場が広い郊外型の大規模店舗が主流になっています」
と答えました。
全国的に同じ傾向で、都会の駅前にある有名百貨店も次々と閉店に追い込まれています。
残念ながら、徳島駅前にあった徳島そごうも閉店してしまいました。
商店街があれば、買い物をするために人が集まって来ます。
洋服や食品を買ったり、時には食事もします。
活気にあふれた街が出来上がります。
しかし、店が閉じてしまうと人が来なくなるので、活気が無くなります。
先日お習字教室の時に所用があり、徳島線の鴨島駅に立ち寄りました。
建物は半世紀も変わっていませんが、昔は隣にあった店やコンビニは閉じてしまい、閑散としていました。
列車に乗るために人は集まりますが、店が無いため買い物は出来ません。
昔駅前にあったスーパーや書店、自転車店なども消えていました。
「列車に乗って百貨店に買い物に行く」
のは、昔の話です。
そして、国道沿いにはあらゆるスーパーやレストラン、ファストフード店が立ち並んでいます。
鉄道からマイカーが主役に変わったのは昭和の時代です。
大規模店舗法を小泉総理が改悪したのは、21世紀が始まった頃でした。
それ以降は大型店舗がどんどん田舎に進出し、地元の中小スーパーが店を閉めました。
従業員やパートも退職に追い込まれました。
現在、正社員もパートも減らされて、日本経済は悪夢の時代が続いています。
人事を上手に操作すればベースアップをしなくても済むので、企業にすれば大歓迎です。
あれから20年が経過し、駅前商店街は悉く日本の田舎から消え去りました。
しかも小泉は、自分が所属する
「自民党をぶっ潰す」
とか言いながら、衆議院を解散して
「国民の是非を問う」
と、強硬に進めた郵政と道路公団の民営化は何だったのか、私にはそれが理解出来ません。
地方から商店街が消えたのも、葉書と封書を独占している郵政が民営化しても、それは好き勝手です。
道路公団なんて、国の資金で田舎の人さえ住んでいないような町まで立派な高速道路の建設に懸命です。
日本の経済を滅茶苦茶にしたのは、紛れもないド素人の政治家です。
もう悲しくて泣けそうです。
「責任はあるけど、責任は取らない」
そんな国に未来はありません。