18日夜に発生した震度6の新潟、山形地震では大きな被害はなかったものの、今後の余震と土砂崩れが心配されています。
ニュースを見ていると、寒川町に避難指示が出ていて、私は越後寒川-今川間の撮影ポイントを思い出しました。
そこで私が心配なのが、羽越本線です。
昔は「急行きたぐに」や「特急白鳥」「寝台特急日本海」「トワイライトエクスプレス」が堂々と羽越本線を走りました。
そして、日本海を経由した関西から北へ向かうルートとして、昔から大切な役割を果たしてきました。
私は北海道へ行くためだけに、この羽越本線を「白鳥」で、何度も通っています。
大学では勉強もしないで、よくもそんな時間があったものだと呆れています。
しかし、新幹線の開業などでその役目は徐々に小さくなり、現在では「いなほ」が新潟から秋田を結び、臨時として「きらきらうえつ」が走るだけの、往年の鉄道ファンからすれば淋しい時代を迎えています。
また、平成17年には第二最上川橋梁で下りの「いなほ」が強風のため脱線し、乗客5名が亡くなる事故が発生しました。
羽越本線は海岸沿いに走っており、西からの強風をまともに受けてしまいます。
そのため、それ以降は強風時の橋脚上での制限が決められたのでした。
写真の寒川の小さな港町は、家々の背後を列車が通過することを、昔の住民たちは地元の誇りに思っていたに違いありません。
「日本海」や「トワイライト」などが次々とやって来る中、その音が時計となり、日常の生活に溶け込んでいたと思います。
そんな中、今回の地震で羽越本線に大きな被害がなくて本当に良かったと、胸をなでおろしています。
もしも大規模な土砂崩れが発生して復旧の見込みがなければ、大変な事態も考えられました。
数年前に新潟県の村上に滞在して丸一日撮影したことがあります。
地元の農家の方は、撮影ポイントを教えてくれたり、車も停めさせて貰ったりと、その親切さには感動したものです。
羽越本線は実に地味な存在だと思いますが、私の青春時代の貴重な思い出の路線です。
廃線になることはないと思いますが、いつまでも存続して欲しいと願っています。
そして出来ることなら、昔の大阪発青森行きの特急「白鳥」が、1日で良いので臨時運転されないかなあ、なんて思ったりするのでした。
