火曜の関東版サンケイスポーツコラムに、国立競技場や秩父宮ラグビー場までもが、ネーミングライツの対象になっているという記事があった。それ自体は正当な商売なのだが、金になるなら何でもいいのかという気がする。「それをやっちゃおしまい」というか「これをやったら下品すぎる」という思いはないのだろうか。目に見えないものの価値は、ここ数年で本当に下落した。
と同時にここで思い出したのが、昨日逮捕された村上氏のことである。少年の頃から、金儲けの英才教育を施されたおかげで、お金以外の価値観へ思いを致すことが欠けてしまったとしか思えない。記者会見でも「私が儲けすぎたから憎まれた」と言っていたが、確かに一面真実だとは思うけれど(儲けすぎたから1年前から内偵が入っていたのだし、またある方面との金の流れを潰すために目をつけられたのだろうけど)、「儲け方がエゲツなかったから」という風には思えないのだろうか。手段は選んだ方がいいのである。
前に書いた「迷惑かけなければ何をしてもいい」という「迷惑」を「法」に置き換えたのと同じ。
要するに、品位というものが問われない時代になっているということだ。
で、ここ数日の私の動き。
金曜は、知人から、「宮本調教師の奥様のブログに、私のこのブログのことが書いてある」という知らせがメールで入ってきて驚いた。なんでも、以前競馬場でお見かけしたことを書いたときの文章を、奥様のブログの読者が知らせたということらしい。こちらこそ恐縮である。
騎手が仮装したりゲームをしたりするのを見せるのもいいかもしれないが、奥様のような立場の方が、ああいう形で日々の厩舎生活を綴っていただいた方が、ファンにとってはよっぽど親しみを持つことができるし、意義があるし、第一役に立つ。話題沸騰で書籍化されたのはもちろん知っていたが、改めて読ませていただくと、本当に勉強になった。
土曜は競馬場。以前書いた「チキンカレー」と銘打って鳥の唐揚げを入れていた店から、チキンカレーが消えていた。そうだよね、やっぱり鳥の唐揚げカレーはチキンカレーとは違うよねえ。
当たり馬券のコピーを取りに新スタンド下の案内所へ行ったところ、女性ペアが隣で係員の女性に質問していた場面に遭遇。
「あの、牛丼屋さんはここにはないんですか?」
「ハイ、こちらの建物ではありません。」
「どこにあるんですか?」
「エートですね、えー、えー・・・・(しばらく固まる。案内図を取り出して探し始める係員)
そこで私が「それはメモリアルスタンドといって、あっちの方へずーッとまっすぐ行ったところにある白っぽいスタンドの地下ですよ」と教えてやった。2人連れは礼を言って立ち去った。
と、それはいいのだが、問題はその後の、係員の女性である。普通ならここで私に向かって何かひとことあるのが礼儀というものではないだろうか。しかし彼女は、全く何も無かったかのように、平然と隣の同僚と話を始めたのだ。
さすがにここで私が非礼を指摘するのもナンだし、またムッとするというよりは呆れた方が先に立ったので、こちらも何もなかったように自分の用事を済ませたのだが、少なくとも接客の立場にいる人間がこれではダメだ。これは別にJRAがどうのというのではなくて、この係員個人の人間性の問題である。
その後は競馬予想TVへ向かうも、例の京王線の不通にモロに巻き込まれた。いっこうに動く気配が無いので、東府中からタクシーで小金井へ出ようとしたのだが、このタクシーがなかなかつかまらない。考えることは皆同じというわけだ。電話で配車を頼もうとしたが、踏み切りも空いていないので配車できないとのこと。何社か電話してやっとつかまった1社に、東府中病院へ付けてもらって乗車することができた(東府中駅近辺は車が入れる事態ではなかった)。
そしたら今度は中央線で私の乗ろうとしていた車両がドアに物を挟んだとかでしばらく停車。やっと新宿に着いたら、今度は湘南ラインが池袋駅の事故の影響で40分遅れている巻き添えで、臨海線まで15分遅れる始末。乗る電車全てがトラブルに見舞われるという不運で、なんと3時間半かけてお台場へ到着するという有り様だった。
翌日は安田記念で起死回生の大ラッキー。ここまでハマると、もう運が良かったとしか言いようが無いだろう。ジョイフルウィナーとブリッシュラックから馬券を組み立てたのが大成功。それにしても、ネイティヴ×ノーザン(逆も可)が3頭しかいないのに、その3頭でワンツースリーは出来すぎ。複勝、馬連、3連単とワイドをゲットできた。土曜日に厄落としをしたということかもしれない。
ただし、ダン騎手の騎乗は後味の悪さを残した。もう日本には来られないだろう。馬が制御できないシーンも1つはあったが、あとは、ポジションを守りたい一心から来た、単なる稚拙な騎乗という印象だ。最も被害を受けたのはインセンティブガイだと思う。
勝負の掛かったところ(古い話だがマイネルマックスの朝日杯とか、先週のダービーのゴール前のヨシトミとか)ならば、インターフェアぎりぎりのプレイも技術の内だが、あれは全く勝負のシーンではないだけに、申し開きができないだろう。
ただ、スローのダンゴ競馬だと、ああいうことは往々にして起こりやすい。また、インコースをあまりに有利にしてしまったがために、必要以上に内のポジションを意識して、無理なことをするシーンは、安田記念に限らずあった。もちろん一番悪いのは下手な騎手なのだが、遠因は、不公平馬場を自ら演出した東京競馬場にあるといってもいいだろう。
日曜にもう1つ、不審を感じたのが、中京最終の川田騎手の降着だ。あれがアウトなのか???こういうことがあるから、裁決委員自らキチンと説明する必要があるのだ。それをしない限り、「彼らは自分のジャッジに自信がないのだ」という解釈をするしかない。裁決については、最強の法則で何度か取り上げてきたが、他にも疑念を呈する声が多数挙がってきた。こういうことは諦めないで声を挙げつづけることが大事である。
馬券に話を戻すと、個人的には東京12Rでもかなり良い思いができ大満足。その後は一緒に観戦していた「風・小林」氏や「実走着順の鬼・Kヤマモト」氏、最強の法則編集部と楽しいひとときを過ごして帰宅。
ちなみに予想TVは、次は18日出演で、そこからは3週連続とのオーダーである。ラス前までにシーズン第4位以内にいたら、最終週も登板となる。そして今週日曜は、グリーンチャンネルの中継解説最終回。秋に再開するかは、未定とのこと。

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