週末はほぼ絶食状態。その甲斐あって金曜は良化してきた。午後はとある打ち合わせを府中市内で。意外な話を聞いて光栄の至り。
土曜はまだうどん系のみ口に入るくらいの感じ。速効性のあるチョコレートで気合をつけて、2時過ぎに東京競馬場でゲラチェックと軽い打ち合わせを済ませ、メインレース終了後は競馬予想TVへ。寺岡望美嬢誕生日で、生放送後に出演者、スタッフでケーキを分け合ったのだが、生クリームを胃に収めるのはまだ無理で泣く泣く辞退。
日曜は10時半入りでグリーンチャンネル解説。馬券は朝にまとめてPAT購入した。到着してすぐに移動中に行なわれたレース結果を見ると、予想配信した中京2Rが完璧!結構な配当でかなり気を良くする。解説に入ってからの5R、7Rは順調に的中。7Rは配信レースで厚めに買っていたので喜びもひとしお。6、8Rはお手上げも、被害は小さかった。
そして9Rのむらさき賞は、「競馬ラボ」でのダービーデー予想の担当レースだったので、やや力が入る。坂下で本命のカイシュウタキオンの手応えが怪しかったのでハラハラしたが、結局大本線の1点目で馬連的中。3連単は外したが、意外に配当がついて面目を施す事ができた。
ダービー。まさに歴史的瞬間を目撃することができた。レースのレベル自体は、ダービーとしてはかなり低い部類ではあるが、それでもこの快挙は掛け値なし。内容はともかく、レース自体は素晴らしいものだった。
特に驚嘆したのは、解説でも述べたが、四位の乾坤一擲の内マクリである。異例のスローペースを見越して3角で動いたこと、しかも外を回さないで内へ突っ込んで4角を回り、直線ではじめて外へ出したことが、結果的に勝利を呼び込んだのは間違いない。四位、あれができるならいつもこう乗ってくれよ〜(笑)。
レース発走前に、これだけの馬でチャレンジャーに回れる機会というのはそうあるもんじゃないから、四位にはそういう乗り方をしてほしいと述べたのだが、まさか本当にやるとは(半涙)。
スローの上がり勝負なら、ヘヴンリーロマンスやラインクラフト、スイープトウショウの例でも分かるように、牝馬でも戦える。もちろん牡馬のレベルが例年よりかなり低いという事もあるが、それでもここまで鮮やかにはまるものではない。ウオッカ恐れ入ったの一言。
血統的には、ローブデコルテの場合は全くもって理解できる(スティルインラブの従妹で、前週同2400でスターオブコジーン×スキャンが1着あり)のだが、このウオッカの方は説明がつかない(私の力では、の話)。ただ、展開がすべての明暗を分けた、言い換えればヴィクトリーの出遅れが全てを分けたダービーだったということは言えるかもしれない。スロー間違い無しのオークスがあのハイペース、ハイペースになると信じたダービーがこのスロー。スローで距離適性を問われない展開になったのは、アサクサキングスやアドマイヤオーラ、サンツエッペリンやドリームジャーニーという上位勢の顔ぶれを見れば明らか。マイラーが独占し、スタミナ血統が沈没した。その意味では特異事例のようなダービーだった。しかし考えてみれば、古馬よりもこの時期の方がまだ性差は小さいわけだし、今後も世代レベルや展開によっては、牝馬がダービーで好走する例も出てこよう。その意味でも新しい扉を開いた。
それにしても、長く競馬を見ていると、いろいろなことが起こるなあ。ただ、これでウオッカがフサイチホウオーやアドマイヤオーラより強いと安直にならないのが競馬の面白いところ。これも先ほどあげた馬たちの例を見れば当然のことなのだが。
こうなったら、ウオッカにとっては秋華賞や女王杯は無意味になったので、早めに渡仏して秋は凱旋門賞へ行くのがいいだろう(秋天も面白いけど)。ただ、これをやると来年以降についてはボロボロになるリスクはあるので、そこを踏まえてケアを頑張ってほしい。そして年末はぜひとも有馬記念へ。(私は何でも遠征を反対しているものではないですから。有馬を蹴って香港とかいうような、日本に出るべきレースがあるのに蹴ることを憤っているだけですから)
あとウオッカ効果として見込めるのは、女性ファンの開拓だ。このダービー、紅一点という理由だけでウオッカの馬券を握り締めていた女性は多いだろう。しかもビギナーで。彼女たちは、おそらく例外なくこのレースを胸に刻んで、競馬に共感してくれたはず(安田美紗子ちゃんは大粒の涙をこぼしたとのこと。ウーン)。そんな女性たちの何割かが、今後も競馬を見続けていってくれればと、願わずにはおれない。その意味では、関口さんが亀田を従えて笑っている絵を見せられるよりは、構図的に理想的な勝ち馬が勝ってくれたということだろう。
せっかくのダービーデー、画竜点睛を欠いたのは、やはり安倍首相。突然の来場決定と、長々としたインタビューは、やはり選挙前のパフォーマンスに他ならない。小泉より始末が悪かった。これはいろいろなところで同様の声を聞いた。
目黒記念も豪快に外して、テレビで購入した分が足を引っ張り、日曜の勝ちはわずかなものになってしまったが、良いものを見せてもらったという気分に包まれた、清々しい1日ではあった。
ZARD 坂井泉水氏死去。デビュー当時1度だけ仕事したことがある。
綺麗な人だった。合掌。

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