日曜は、11時過ぎに東京競馬場。1時前に阪神戦のオーダーを確認していて金本スタメン落ちを知る。やっとこの日が来たかとひと安心。同行の虎キチ歯科医のW先生にも報告。同じく競馬マガジンスタッフの虎キチO氏からもメールが入る。阪神ファンにとっては慌ただしいお昼時となった。
しかし馬券の方は金本なんてどうでもよくなるダメージ。いや、財布もそうだが心に受けたダメージがデカかった。この日は1日中悶絶していたような気がする。中山6Rはコスモパイレット→ジートップキセキと来たのに、前走で本命にしていたメリトゥムがない。クビ差クールフォーマがメリトゥムに差されて3連単が外れる。7Rはカーネリアンシチー→エンブリオの本線馬連は決まったものの、3着ブロックバスターはない。トワインブルームがクビ届かずでこれまた3連単がドボン。
予想TVでも狙い目としていた8Rの袖ヶ浦特別は、信頼した本命ショウナンダンクが、終始競られた上にイレコミがきつく沈没。
一番参ったのは京葉Sだった。本命ドスライス、対抗アイルラヴァゲインで、この2頭の軸マルチ3連単で勝負。カルナバリートをヒモに入れるかどうか一瞬考えたのだが、いくらなんでも終わった馬と思い、切ってしまった。あれで140万かよ・・・・。14万ならいざ知らず、立ち直れないダメージが残った。エルコンドルパサーワンツーだったのに・・・・俺が獲らんで誰が獲るという馬券だったのに・・・・。さらに惨めさに止めを刺されたのが陽春S。「こんな訳分からんレースは馬連ボックスで十分」と考えていて、5頭ボックスで収めようとワールドワイド、ハードウォン、メイショウセンゴク、スイリンカと決め、ラスト1枠をアグネスマキシマムとルティラーレで迷い、ルティラーレの方を採ってしまう体たらく。皐月賞前に真っ白な灰になっていた。本当にこの土日は一歩間違えばというか、一歩踏み込んでいたらとんでもない勝ちになっていたはずなのに、紙一重で全て裏目に出るという情けなさだった。
それでも予想家としての体面が掛かっている皐月賞では、重い足を引きずって外へ出て、陽光の下マルチビジョンで観戦。対抗ヴィクトワールピサが勝ち、本命ヒルノダムールが大外を回りながらも追い込んで何とか2着を確保してくれた。しかし馬連は安い。
ローテを嫌って消したエイシンフラッシュがなんと3着に来てしまい、3連単は取り逃がしたので収支はほぼ行って来い。それにしても桜花賞のオウケンサクラは詰まったローテを気にして消し、今度は空きすぎたローテ(しかも軽い肺炎明け)を嫌って消しとは・・・・本当に学習能力がない。
しかし岩田騎手は度胸が良いというか、何も考えてないというか(苦笑)、最初から内を通ると決め打ちしてハマったから良かったようなものの、普通の中山ならまず内は開かないで詰まったまま終わりになっていたはずで、まさに紙一重。アパパネの阪神JFの蛯名騎手のように、瞬間的に空いたところを突いたのではなく、初めから内と決め込んでいたあたりがいかにも・・・といった感じだ。強運も騎手の天分の1つなら、間違いなくこの日の岩田騎手は天分を発揮することができた。もちろんあそこに入れるヴィクトワールピサの怯まない精神力とか、反応の良さや器用さといったファクターが、3歳春の時期では大きな武器になっていたということは大前提。
対して、強気なイメージのある藤田騎手だが、本質的にはとても正当的でオーソドックスな騎乗をするタイプであることも、改めて確認できたレースだった。リスクを最小限に下げて、やむなく枠なりの競馬をし、最後は馬の力に全てを託するという騎乗。あのコースロスとトラックバイアスがありながら、よく2着に届いたと思う。もちろん、ヒルノダムールが一番内容の濃い競馬をしていたことは誰が見ても明らかだった。
見応えも十分、時計的な価値も高く、また騎手の思惑も透けて見えたシーンの多かった、とても面白い皐月賞だったと思う。
終了後は打ち上げ。そして月曜の代替開催用の短い予想原稿を書いて、傷を嘗めつつ就寝。

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