兄の遺品・・・ソフトボールや野球審判グッズ
2ストライク
3ボール
2アウト
9回裏
それは日曜日の出来事だった。
区のクリーン作戦。
このエリアは隣県境の県道が走るため、ゴミが多い。
また、旧道もあり、ちょっとしたハイキングとなる。
全員でゴミ袋を持ち、世間話をしながら県境の山に向かって歩く。
中間地点に左側が崖の下に巻いて降りる道がある。
先は陶芸家の一軒家だけがある行き止まりの道だ。
そこを入った右側の空き地の杉木立の中に、白い車が駐車してあった。
上から見下ろしても木陰に日差しが遮られ、車内は見えなかった。
アレ・・・珍しいね あんなところに車が・・・
なんて、話しながら頂上に行き、ゴミ拾いに続き、旧道山道の落ち葉清掃などを実施。
昔は、渓流に出掛けていろんな場所に車を停めて寝たっけな・・・
若かったよな
あの白い車の事が、なにか引っかかっていたのだろうか?
そんな記憶が自動的にフィードバックしてきた。
清掃を終了し、また世間話をしながら三々五々下り坂を降りてくる。
しばらく歩くと、先に歩いていた人達が集まって崖の下を見下ろしていた。
下を指刺している者もいた。
まぎれもなく、白い車を見下ろせる場所だった。
胸騒ぎがした。
続きます〜

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