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2013/10/26

出雲大社と尼子氏  日本・天皇・神道・記紀神話
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杵築大社(明治4年から出雲大社と呼ばれる)


日本の最古の神社は奈良の大神神社で、伊勢神宮も出雲大社も、古事記や日本書紀の話にあわせるように記紀神話編纂の時期、8世紀初頭にできたものです。

本来であれば、大和朝廷に対する国譲りですから3世紀の話のはずなのに、8世紀にできたという事自体が、太陽の昇る東の伊勢神宮、そして日が沈む根の国出雲大社と対比させて創られたのです。

また、出雲大社と呼ばれるようになったのは明治4年の事で、それまでは杵築大社と呼ばれていました。




----------------------  尼子氏による寺院化と造営 -------------------

出雲大社は大きいのですが、大きくなったのは、中世にこの辺りを支配していた尼子氏の時代であります。

それまでは、神仏は分離されていましたが、杵築大社など宗教勢力は絶対的な権力として登場した戦国大名に屈服・服従させられ、お寺として尼子氏が大きく増築したのです。


戦国大名の尼子経久(あまごつねひさ)が永生6年(1509年)鰐淵寺に三ケ条の掟書を発し、寺院内部の紛争に直接介入を宣言。

大永2年(1522)〜享禄3年(1530)、尼子経久が鰐淵寺のみならず、出雲国内各宗派寺院の僧侶約1100名を集め、計三回にわたり大般若経の転読を行います。

鰐淵寺宛の掟書が発せられた同じ永生6年、尼子恒久は杵築大社の造営に着手し、天台宗の護摩堂形式の拝殿と鐘楼を建立。 ひき続き、大永4年には大日堂、同7年には三重塔、そして天文6年(1537年)には輪蔵(一切経堂)をそれぞれ建立してゆきました。

長年にわたる「神仏隔離」が武力の前に、公然と否定され、寺院的景観を持つ神社に大きく様がわりしました。 

天文19年の遷宮式以後、鰐淵寺の僧侶が内殿(本殿)にまで入り、大般若経転読や国造との相対行事を行うようになり、鰐淵寺の僧は杵築大社の社僧、同じく鰐淵寺は杵築大社の神宮寺と呼ばれるようになります。

尼子氏が毛利氏に滅ぼされ、杵築大社はその祭礼も出雲国や、そこに住む人々のためではなく、戦国大名、毛利氏の権力を飾るものに変質してゆきます。




-------------------- 中世、御師によってつくられた神在祭 --------------


権威もクソもなくなった杵築大社を盛り上げるために、中世、杵築大社(出雲大社)の御師(おし)により勝手に神在祭がつくられ、広められましたが、これが戦国大名の権力と結びつき、御師の活動は一挙に発展を遂げ、出雲大社信仰と、神在祭は全国に広まることとなりました。

御師とは、特定の寺社に所属して、その社寺へ参詣者を案内し、参拝・宿泊などの世話をする人の事です。



----------------------- 大国主命 と 根の国、出雲 --------------------


大和朝廷に逆らった豪族たちは、片っ端から出雲に流され、記録によれば一級の戦犯は隠岐の島に流され、多くの反逆者たちが流刑地出雲に流されました。  

これを比喩するかのごとく、日の沈む根の国、黄泉の国、出雲をつくりだし、あまりの数多くの反逆者たちの霊魂を鎮めるために大きな杵築大社を建てたのでしょう。

全国に、大国主命の神社がありますが、これは大和朝廷(天津族、天孫族)が全国制覇する前に、その土地を治めていた国津族の総称(=大国主命)と考えれば、すべて話を理解できます。


そりゃそうでしょう。 地方の弱い人たちを苛め倒して、武力で制圧していったとしたのでは、国の正史にふさわしくなく、強力な相手を倒して、日本を統一したと言ったほうがいいに決まっています。

また、当たり前ですが、勝利した側が、自分より立派なものを敗者側につくってやるわけがありません。 これは彼らの呪い・祟りを封じ込めるために、杵築大社(出雲大社)はつくられたのです。


-----------------------------  まとめ  ---------------------------


出雲大社のファンの方には申し訳ありませんが、杵築大社ができたのは8世紀と新しく、大きくなったのは戦国大名の尼子氏、毛利氏の時代、そして神在祭というのは御師が勝手に作り全国に広めたもの、出雲大社と呼ばれるようになったのは、明治4年からの事です。

伊勢神宮も、古事記・日本書紀が編纂された同時期、8世紀につくられたので、同じようなものではありますが・・・。






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