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2005/7/27

食料問題-6 穀物メジャー  食料問題

第2次世界大戦後、世界の食料供給は、全てアメリカが掌握してきたといっても過言ではありません。 従来の農業を根底から変え、「国際化」「大規模化・高収益化」「企業化」戦略を実現させ、穀物メジャーは、アメリカ政府と癒着・一体化しながら、アメリカ最大の輸出商品と言われる食料を世界に供給しています。  

第1次、2次世界大戦を通してヨーロッパへの支援という形で余剰作物を売り込んできましたが、新たな余剰作物の受け皿として、当時独立戦争で食料生産力が低下していた第三世界各国に、援助目的で食料を売り込み始め、それをアメリカ政府に代わって行ったのが穀物メジャーと呼ばれる多国籍企業です。 これが、今日の穀物メジャーによる支配の原点となっています。

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2005/7/23

食糧問題-5 バイオテクノロジー企業  食料問題

バイオテクノロジー(遺伝子工学)企業は、ベンチャー企業から、大手の化学会社に至るまで、世界には数多くの会社が存在します。 しかしながら、商品化や技術で先頭を走っているのは、大手化学会社の一事業部門である事が多いでしょう。

何故、多くの企業が、このバイオテクノロジー産業に参入してくるのでしょうか、今さら言うまでもなく、今後10年以内に大きなビジネスチャンスがやってくると予測しているからです。 

既に、糖尿病の治療に必要なインスリンは、遺伝子組み換え技術によって、ヒトインスリンの遺伝子を大腸菌に組み込む事により大量生産できるようになり、最近ではヒトインスリンのアミノ酸配列をさらに変換し、より高品質なインスリンの大量供給ができるようになり、多くの糖尿病患者を救う事ができるようになりました。 その他では、インターフェロンやB型肝炎ワクチンなども、遺伝子組み換え技術を利用して生産されています。 

さらに、穀物メジャーの最大手のカーギル社は、トウモロコシを加工処理する過程で発生する、ブドウ糖からできる乳酸を原料としたラクチドという化学物質を経てできる生分解性プラスチック「エコPLA」を発明しましたが、これはサトウキビやでんぷん等の農産物を発酵させて、土に埋めたり、放置しておけば分解する新しいプラスチックです。

現在は、カーギル社とダウケミカル社が共同出資会社を設立し、本格的な商業化に向けて取り組んでいます。「エコPLA」はブドウ糖が原料なので、遺伝子組み換え技術により、ブドウ糖を多く含む農産物が開発できれば、農産物がプラスチックとして、石油に取って代わる可能性が示唆されており、この「エコPLA」は基本的に30日で分解されて自然に戻るので、世界中のエレクトロニクスメーカーが筐体プラスチックとして注目しております。 また、サトウキビから作られる生分解性プラスチックでは、カーギル社と日系企業の共同開発で、家庭製品ではシャンプー・リンスの容器、生ゴミ袋、食品包装用フィルムとしての用途にも、既に一部使われております。 

このように、遺伝子組み換え技術を使った製品は、世界人口の増大に伴う食料問題、栄養問題を解決するだけではなく、新しい薬品や、環境に優しい巨大なプラスチック市場も期待できる、将来は大きな産業に発展してゆくに違いありません。

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2005/7/20

食料問題-4 遺伝子組み換え作物  食料問題

日本の穀物自給率は、米だけを例にとれば99%ありますが、穀物全体では24%であります。 食料自給の割合は全体的に悪く、豆腐、味噌、醤油の原料になる大豆の自給率は約10%、砂糖類約30%、魚介類、肉類は約50%、牛乳、乳製品は約70%、野菜類は約80%、鶏卵は約95%というのが、農林水産省の統計値です。

穀類をもう少し掘り下げて見ると、日本が年間に輸入している数量は、トウモロコシ1,620万トン、小麦575万トン、大豆485万トン、コウリャン280万トン、大麦260万トン、菜種210万トン、でこれだけで3,430万トンになりますが、他にも米や大豆ミールの輸入を計算に入れると、日本の年間輸入量は3,800万トンになります。

日本全国にある水田から収穫される米の生産高は、年間985万トンであり、とても3,800万トンの穀物を自給できるとは思えません。 世界の穀物供給は潤沢であり、適正な市場価格を支払えば、今ならいつでも必要な物を、必要なだけ購入できるので、食料輸出国との外交戦略をしっかりさせておき、日系大手商社と穀物メジャーの関係を強化し、「必要な食料が常に確保できる」ようにしておくのが、現時点では、現実的なソリューションでしょう。

しかしながら、世界の飢餓人口をなくして行く為、また日本の将来の食料を確保するためには、遺伝子組み換え作物の重要性は、高まっていくと思われます。

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2005/7/16

食料問題-3 中国  食料問題

世界人口62億人のうち、約8億人が慢性的な栄養不足状態にある現在、食料問題は深刻度を増すばかりとなっています。 2030年には、世界人口は約80億人にまで増えると予測されていますが、豊かな先進国は横ばい、もしくは長期的減少傾向で、現在貧しいとされているアフリカのイスラム諸国やインドで人口は急増する事から、この根の深い食糧問題は、今のうちから世界全体で手を打っておかないと、将来は経済援助やボランティアなどで解決しきれるものではなく、地球全体での食料の需給バランスに危機をもたらす物です。

現在、世界では米、小麦、大豆、とうもろこし等、年間約20億トン以上の穀類が生産されていますが、約35%は家畜の飼料として消費されています。 特に、食生活が贅沢になった今日、牛肉消費量は増え続け、牛肉1Kgを生産するのに、8Kgのとうもろこしが必要といわれており、特に最近の中国のように人口の多い国での牛肉消費量の増加は、世界全体の穀物需給に大きく影響するようになってきています。

約3億4000万トンの穀物を生産する中国ですが、1年当たりに1200万人の人口増加、人々の暮らしが豊かになってきたのもあいまり、2000年には穀物自給国から、とうとう輸入国に転じてしまいました。

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2005/7/12

食料問題-2  アメリカ vs ヨーロッパ  食料問題

1960年には、穀物の自給率はイギリス、ドイツ、イタリア等のヨーロッパ諸国と日本は約60−70%と、そう変わるものではありませんでした。 しかしながら、現在ではフランス187%、イギリス109%、ドイツ111%、イタリア83%に対し、日本24%、韓国27%と大きく差がついてしまいました。 ちなみに、アメリカは119%です。 この背景には、EC/EUとアメリカの農業保護政策と、補助金付の輸出振興政策の、過激な貿易戦争のあおりを受けてしまった事にあります。

また、2003年には農林水産省が世論調査した「食料自給率」の結果が公表されましたが、実に国民の90%以上が、日本の食糧に不安を抱いている事が明らかになりまし
た。 「食べ物は安ければ輸入すればいいというものではない、やたら海外から食べ物を輸入せずに、食料の自給率を上げろ」というのが、圧倒的な意見のようでした。 しかしながら、天下国家を講釈する皆さん、安い海外の食べ物と、高い日本産の食べ物がスーパーに並べられていたら、どちらを購入しているのでしょうか? 我々日本人の消費行動が、今日の食料の自給率の結果につながっている事に、気づくべきではないでしょうか。

それでは、アメリカとEC/EUでどのような、農業保護政策が行われ、貿易戦争となっていったのでしょうか、具体的に説明してゆきたいと思います。

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2005/7/10

食料問題-1 アメリカ vs ヨーロッパ  食料問題

日本の食料の自給率は、穀物の自給率を例に取ると約24%と低く、誰もが心配するところで、もっと高くできるような政策や農業関係者の頑張りを期待したいところです。 しかしながら、政治・国防と深く結びつき、多額の補助金を使って勝負してくるアメリカ、EUの農業との勝負には、日本の政治家や農家の努力を超えているのも現実の世界だと思います。 必ずしも政治家や農業関係者のやり方が悪いと言って非難する気にはなれません。

恐らくは、工業製品への関税とのバランスの中で、今の段階では落としどころにあり、むしろ食料の安定供給を受けるために、世界の穀物を支配しているアメリカの穀物メジャーらとも日系大手商社が協調体制をとり、政治的にもアメリカとも良好な関係を保つ努力は伺えますので、現段階では不満はある物の、関係者の方々は最善を尽くされているのではないかと思います。

人件費が世界一高い日本で、価格競争力を持った農産物をつくり、自給率も100%満たす事のできるアイデアを持っている人は誰もいないでしょう。 世の中には無理と言う物もあり、何でも頑張れば出来る物ではありません。 しからば、今後の日本の農業政策はどうすべきのでしょうか。 また、豊かになってゆく中国の人達の巨大消費により、世界の食料バランスはどうなるのでしょうか。  先ずは、アメリカやヨーロッパでの農業政策とその簡単な歴史について見てゆく事にしましょう。

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2005/7/3

映画産業-5 カサブランカ  映画・音楽・アニメ

映画 「 カサブランカ 」


カサブランカは、1942年に、監督マイケル・カーティス、主演ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン、ポール・ヘンリードの、今日も根強い人気を持つ、不朽の名作として知られる映画です。

第1次世界大戦でヨーロッパの映画産業は大きな打撃を受け、ハリウッドにその座を奪われてしまいましたが、ヨーロッパ本土が戦場となった第2次世界大戦でも、多くの著名な映画作家達が、アメリカに渡りました。 有名なところでは、フリッツ・ラング、マックス・オフルス、エルンスト・ルビッチ(ドイツ)、ジャン・ルノワール、ルネ・クレール(フランス)等がいます。 折りしも、1930年頃に始まったトーキーと呼ばれる、映像だけではなく、台詞や音楽等の音声を加えた映画がつくられるようになります。 

こうして、表現力豊かな高度な映画が出来るようになり、アメリカ映画は質・量共に映画界の頂点に立ち、1930年代〜1940年代は、「ハリウッド全盛期」、「アメリカ映画黄金時代」と呼ばれるようになりました。

この名作映画の「カサブランカ」もその頃つくられた映画でありますが、単なる戦争や人間ドラマを描いた物ではなく、実話やヨーロッパの歴史や政治が至るところに散りばめられた非常に奥深い映画です。

特に、イングリッドバーグマン(映画ではイルザ)の夫役であるポール・ヘンリード(映画ではラズロ)は、今日のEUの提唱者であるリヒャルト・栄次郎・クーデンホーフ・カレルギー伯爵をモデルにしており、容姿も似た俳優のポール・ヘンリードが採用されました。 

このリヒャルト伯爵の母親が、オーストリア・ハンガリー帝国の外交官、クーデンホーフ・カレルギー伯爵に嫁いだ日本人女性、青山光子(1874-1941)です。 パリのゲラン社が1921年に初めて発売した香水「ミツコ」は、当時の社交界の華だった光子伯爵夫人をイメージしたものと言われています。 

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