2020/8/11
ファイブ・アイズ(Five eyes)とは 国際政治・金融・企業

出所 日本経済新聞
最近、よく聞く「ファイブ・アイズ」と言う言葉ですが、皆さん既にご存知と思いますが、今回はあえて整理してみたいと思います。
一言でいえば、ファイブ・アイズは、第2次⼤戦中の⽶英の暗号解読協⼒に由来し、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド5カ国の情報収集・監視体制であります。 最近では、⽇本も加えて6カ国体制とする案が出ています。
日英同盟復活? シックス・アイズメンバーとして招待される日本
https://wave.ap.teacup.com/renaissancejapan/2621.html
現在、アメリカの国家安全保障局(NSA)とイギリスの政府通信本部(GCHQ)など5ケ国の諜報機関が世界中に張りめぐらせたシギント(signals intelligence:通信、電磁波、信号等の、
主として傍受を利用した諜報・諜報活動)の設備や盗聴情報を、相互利用・共同利用する為に結んだ協定があり、
ウクサ協定(UKUSA協定)と呼ばれています。英語名は、United Kingdom – United States of America Agreement)です。 UKUSA協定締結国は。イギリス、 オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカであります。
UKUSA協定グループのコンピューターネットワークは、皆さんご存知のエシュロンと呼ばれている世界最強の盗聴ネットワークです。
エシュロンはほとんどの情報を電子情報の形で入手しており、その多くが敵や仮想敵の放つ電波の傍受によって行われていて、1分間に300万の通信を傍受できる史上最強の盗聴機関と言われています。
電波には軍事無線、固定電話、携帯電話、ファクシミリ、電子メール、データ通信などが含まれており、同盟国にあるアメリカ軍電波通信基地や大使館・領事館、偵察衛星、電子偵察機、電子情報収集艦、潜水艦を使って敵性国家や敵性団体から漏れる電波を傍受したり、時には直接通信線を盗聴することで多量の情報を収集していると言われています。
現代においては、データ通信の大部分は、光ファイバーを利用した有線通信によって行われており、傍受することは極めて困難ですが、
それでも例えば、20世紀末までは、海底ケーブルの中継器に傍受装置を取り付けることで光ファイバでも盗聴が可能でありましたが、1997年以降からは電気アンプから光学的に増幅するアンプに変わったために不可能になったと思われています。
しかし、2013年には、エドワード・スノーデンの告発により、PRISMで有線データ通信さえも盗聴されていることが明らかになりました。
PRISM(プリズム)とは、アメリカ国家安全保障局(NSA)等が2007年から運営する、極秘の大量監視(英語: Mass Surveillance)プログラムで、大手IT企業の顧客情報を広範に収集し監視するためのプログラムであり、正式名称はUS-984XN。コードネームがプリズムです。
近年、我々の政府活動、企業活動、プライベート活動では紙を用いず、全て電子データでやりとりされており、そのデータの全てはデーターセンター(クラウドとも呼ばれる)に保存されており、そのシステム管理は、閲覧権限のある管理者は秘密のパスワードをもっており、見ようと思えばいつでも見れます。
また、警察や軍などの当局からの命令があれば、開示しなければならないので、昔に比べれば盗聴など簡単でしょう。 外務省などでは国家間の外交機密文書ま、決して電子データでのままでは送らず、資料(データ)を乱数表で暗号化し、解読する為の暗号表を人が海外出張して、相手方に手渡ししている例が多いようです。
ひとつ面白い事例を紹介しますと、私がイスラエルに出張し、某大学の先生から教えて貰った技術に、光電話と言うものがありました。 我々は喋る時に頭蓋骨が振動しますが、知らぬ間に赤外線レーザーをレーザーポインターで後ろから頭や、前から顎に当てられていて、その振動から何を喋っているかばれてしまうと言うものです。
ここまでは日本の技術でもできますが、違いは彼らは軍事オタクだらけという点です。 その振動から、世界各国の言語を翻訳する開発までしているのです。
またよく聞く話としては、会議室の窓ガラスの振動から何を喋っているのか盗聴するというものです。
敢えて平和利用を考えると、今の電話や補聴器は外部の祖音を拾ってしまい、特に補聴器では音を増幅しているだけなのでノイズが多く、聞き取りにくいと言う問題があります。
ところが電話機に赤外線レーザーをtけておき、音ではなく、レ赤外線レーザーを顎にあて、その振動を読み取り、相手に送れば、ノイズなしで伝える事が出来ます。 補聴器も然りです。
また同様に、赤外線のレーザーポインターを使って非接触で、人の鼓動、心拍数、まばたきの回数もわかるので、テロリストを特定できます。 テロを行う時は心臓ドキドキのはずですからね。
オタクがいっぱいいる日本では、Topがこのような研究テーマを与えてやると、アメリカやイギリスより性能の良い盗聴器を簡単につくるでしょうね。 もしかしたら、ファイブ・アイズも日本のオタクに期待しているのかも知れませんね。

2020/8/11
日英同盟復活? シックス・アイズメンバーとして招待される日本 国際政治・金融・企業
昨日、2020年8月10日付の日本経済新聞電子版に衝撃的な記事が飛び込んできました。
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対中国で現代版「合従の策」 ファイブ・アイズに日本も
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62445920X00C20A8TCR000/
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河野太郎防衛相は7⽉21⽇、英議会のトム・トゥーゲンハット外交委員⻑ら議員団とのビ
デオ会議に臨んだ。その際の河野⽒の発⾔を、トゥーゲンハット⽒がSNS(交流サイ
ト)で紹介している。
「ファイブ・アイズ」に⽇本を加えて「シックス・アイズ」にする。そのアイデアに、
河野⽒は「歓迎する」と前向きに応じたというのだ。
第2次⼤戦中の⽶英の暗号解読協⼒に由来するファイブ・アイズは、カナダ、オーストラ
リア、ニュージーランドも加えた5カ国の情報収集・監視体制である。最近、⽇本も加え
て6カ国体制とする案が出ている。実現すればインド・太平洋地域の安全保障に少なから
ぬ影響を及ぼす。
⽇本にとっては、情報保護に関する法制が参加へのひとつのハードルとなる。また本格
的な情報機関を持たない⽇本から、どんな情報を提供できるかという問題もある。
それにしても、戦勝国であるアングロ・サクソンの奥の院に招かれるようなら、⽇本も
⼿ぶらとはいかない。河野⽒はそう考えたのだろう。欧州連合(EU)離脱で⼼細い英国
に対し、会議で「環太平洋経済連携協定(TPP11)への参加」を呼びかけた。外交委員
⻑の喜ぶまいことか。
トゥーゲンハット⽒によると、ビデオ会議では河野⽒からこのような発⾔もあったとい
う。
「デジタル⼈⺠元は借款や決済に使われ、中国に情報を送り返すデジタル・クラウ
ドがつくられつつある。ジブチなどの国々で中国によるデータ獲得が増⼤中だ」
ジブチ、パキスタンなどでの港湾建設というおなじみの中国への懸念に、河野⽒はデジ
タル⼈⺠元への警告を加えた。中国はドル決済機関である国際銀⾏間通信協会(SWIFT)から離れた⼈⺠元の世界を⽬指しているからだ。
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ファイブ・アイズや最近の日英関係、 さらに日米英関係についての詳しい報告は次の投稿で行いたいと思います。
とりあえず、前回の投稿を参照ください。
駐日米国大使 ケネス・ワインスタイン
https://wave.ap.teacup.com/renaissancejapan/2620.html
